3話ラストで千絵子(富山えり子)とジジ様(木南晴夏)に「男では?」と疑われた蔵之介(瀬戸康史)。
とっさについた嘘「女性なのに男として育てられた」が「ベルばら」のオスカルのようだと千絵子たちの気持ちをがっちり掴む。
千絵子「これからは蔵子(=蔵之介)を正式に尼~ずの一員として受け入れることにしました!」

クラゲのドレス、初仕事ゲット!
蔵之介の後輩、琴音(最上もが)のツテで クラゲのドレスがミュージックビデオの衣装に採用されることになった。
始めは乗り気ではなかったばんばさん(松井玲奈)まやや(内田理央)もやがて一致団結。
月海(芳根京子)もオタクならでは異常な集中力を発揮し、10着ものドレスを3日で完成させる。
MV撮影でおしゃれな女の子たちがドレスを着ているのを見て月海は目を潤ませるのだった。

蔵之介の過去
「なんでドレスを作ろうと…?」
月海からの問いに「うちの母さん舞台女優だったんだよ」「きれいなドレスを着ている母さんが好きだった」と蔵之介は過去を語りだす。
蔵之介は愛人の子で、弟の修とは腹違い。政治家の跡取りとして引き取ったのだという。
原作ではギャル化したりして可愛らしく描かれているお父様(北大路欣也)だがやってることは結構えぐい。
こういう事情を思うと自由に生きようともがく蔵之介、女装していようが親のスネかじってようが健全な気がする。

広辞苑で「おたく」ってひいてみた
第6版(2008年)だとこうだ。(ちなみに「海月姫」コミックス1巻の発行は2009年。)
《特定の分野・物事にしか関心がなく、その事には異常なほどくわしいが、社会的な常識には欠ける人》
第7版(2018年)では少しソフトな感じに変わっている。(「海月姫」コミックス最終17巻の発行は2017年。)
《特定の分野・物事には異常なほど熱中するが、他への関心が薄く世間との付合いに疎い人。
ふーん、なるほど。まあ、尼~ず(天水館の住人)にはぴったり当てはまる。ファッションオタクの蔵之介もコミュ力は抜群だが常識があるかというとない。尼~ずたちはみんな歪んでいて、そこが愛おしい。
回を追うごとに、世間に関わり出した尼~ずたち。4話は例えるなら出航前夜。
原作コミックスだと6巻あたり、映画だとクライマックスの直前あたりといったところ(←映画もドラマも 原作のストーリー構成を変えてあるので雑な説明ですが)。
映画で見たことあるからドラマは見ていない、という人はもったいない。
映画からこぼれ落ちた部分(今夜5話にノムさん(安達祐実)が登場する)、そして映画のその先の物語がスタートするタイミング。ここからでもぜひ合流を。
海月姫 フジテレビ系 よる9:00
FOD見逃し配信
【キャスト】
芳根京子/瀬戸康史/工藤阿須加/木南晴夏/松井玲奈/内田理央/富山えり子/泉里香/安井順平/要潤/床嶋佳子/北大路欣也
【原作】東村アキコ『海月姫』講談社
【脚本】徳永友一(「HOPE~期待ゼロの新入社員」、「僕たちがやりました」)
【演出】石川淳一/山内大典
【オープニング曲】「Goサインは1コイン」カフェラテ噴水公園 feat.にゃんこスター
(イラストと文 まつもとりえこ)