ホッピー採用ページに「素手でトイレ掃除」する社員の姿で批判殺到
「ホッピービバレッジ」公式サイトより。

ホッピーで知られる「ホッピービバレッジ」の採用ページに、社員が「素手」でトイレ掃除する写真が掲載されているとSNSで拡散中だ。同社では「人財教育」の一環として「環境整備」を掲げており、トイレ掃除もそのひとつのようだ。トイレ掃除する社員は素手の左手で便器の外側をおさえており、右手は黒い手袋をはめて内側を磨いているように見えるが、ネットでは「ホッピー好きだったのに残念」といった声が相次いでいる。

「素手」のトイレ掃除は不衛生?


問題となっているページには、トイレ掃除の写真とともに「環境整備には、二つの意義があります。環境を整えてより良い仕事のために備えることと、心を磨くことです。幸せな人生の実現のためには、心磨きが必要ですが、心を直接磨くことはできません。環境は、心の鏡です。心の鏡である、環境を磨くことで心を磨くことができます」との言葉が。
どうやら社員教育の一環としてトイレ掃除を取り入れているようだが、同社は麦芽発酵飲料「ホッピー」でお馴染みの飲料メーカー。そのためトイレ掃除を「素手」で行っている写真には、「人の口に入る商品を作ってる会社なのに…」「実際にはちゃんと殺菌してるのかもしれないけど、こんなの見せられたら『ホッピー』のイメージ下がるわ」と失望する人が続出した。

また医学博士で太宰治賞受賞作家の瀬川深さんも、Twitterで「俺自身の現時点での考えは、素手便所掃除は不衛生だとか非科学的だとかいうこと以前に、人間としての尊厳を折りにかかっている点がたまらなく邪悪だということである」「こんなのが罷り通るのは絶対にろくでもない社会だ」と痛烈に批判している。



ホッピービバレッジの石渡美奈社長は、2007年4月のブログ記事でトイレ掃除について言及している。トイレ掃除に関する講義を受け「トイレ掃除が、問題から逃げない強い心を育てるとは…」と感銘を受けたそうだ。
同年5月には「去年、日本で3本の指に入るほど汚いと言われたわが社の伝統のトイレを今日は、徹底的に磨く。2時間、素手で必死に磨いた。一人だったら、できなかったかもしれないけれど一緒にやってくれた社員がいたからできた。2時間後、まだ完全ではないけれど抱えたいほど、愛着がわいたわが社の伝統のトイレはぴかぴかになっていた」とつづり、「わが社にトイレ掃除の文化が生まれそうだ」と締めくくっていた。

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