ライフネット生命、週3〜4勤務で「複業」条件の社員募集 将来の幹部候補に
ライフネット生命採用サイトより。

ライフネット生命保険が新たな採用の枠組みとして「パラレルイノベーター採用」の創設を5月18日に発表した。同社に勤務しながら、自身のやりたい事業・活動も推進できるという。
“副業・兼業”を条件とした新しい採用枠が、注目を集めることになりそうだ。

「ライフネット生命保険」の新採用枠


「パラレルイノベーター採用」は、将来の幹部候補社員を採用する「定期育成採用」の新たな採用枠として実施される。同社は以前から「定期育成採用」として「ポテンシャル採用」という採用枠を設けていたのだが、こちらは「勤務日数:週5日」で「雇用形態:正社員」が採用条件。一方で「パラレルイノベーター採用」は、「勤務日数:週3~4日(応相談)」「雇用形態:応相談」となっている。応募資格は入社時に30歳未満であること。

さらに募集概要欄には、「当社での週3~4の仕事とご自身のやりたいことをパラレルで行っていただきます」との文面が。つまりこの採用枠は、副業として社外で多様な働き方をする“パラレルイノベーター”を採用するためのもの。彼らには副業で得たスキルやノウハウを活かして活躍することが期待されているという。

また同採用枠の実施に際して、ライフネット生命保険は新たな選考方法も用意。自分自身のキャリアを自ら描く課題で、「パラレルイノベーターとして採用された際に、ライフネット生命での仕事以外にあなたがやる予定の挑戦について説明してください。説明には下記4つの項目を含めてください」という設問がある。“4つの項目”は「どんな挑戦をしますか」「その挑戦によって世界がどう変わりますか」「その挑戦に必要な『人・物・金・情報・時間』は何ですか」「その挑戦を通じてどんな成長を果たしますか」となっている。

「働き方改革」で変わりつつある“副業”の実態


近年では「働き方改革」の一環として、政府も「テレワーク、副業・兼業といった柔軟な働き方」を推進。
原則禁止となっていた副業が解禁されつつあり、SNSなどでは「そもそも禁止してたのがおかしいけどこの流れは素直に嬉しい」「やっと副業が解禁されて、今後は個人のスキルが重要な社会になっていきそう」と期待の声が上がっていた。

今回新たな採用枠を設けた「ライフネット生命保険」は、2010年から事前申請制による複業を認めており元々Wワークに寛容な会社だった模様。実際に社内では「週3日で勤務しながら自身の会社も経営する部門長」といった社員が活躍しているそうだ。

また同社以外の企業も、副業解禁に様々な動きを見せている。ソフトバンク」は2017年に副業を解禁。今年に入ってからもユニ・チャームや新生銀行といった企業が、ぞくぞくと副業を解禁させた。
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