夏祭りの定番「りんご飴」はどうやって食べるのが正解?


夏祭りの華といえば屋台だ。盆踊りや花火など見どころはほかにもたくさんあるが、夏祭りの風情を楽しむという意味では、やはり道端に立ち並ぶ屋台が欠かせない。タコ焼きやアメリカンドッグなどを歩きながら食べるのは楽しいし、そもそも買い食いが目的で夏祭りに行く人も多いと思う。

「りんご飴」はそんな屋台の中でも定番といえる存在だが、いつも疑問に思っていたのが「どうやって食べればいいの?」ということだ。
棒に突き刺さった大きなりんごをしっかりとカバーする硬いべっこう飴の層。なんとなく夏祭りの雰囲気に流されて買ったはいいけど、どうやって口をつければいいものか、首をかしげた経験のある人はきっと私だけではないはず。

りんご飴の食べ方に正解はあるのだろうか。ちょっと調べてみた。

りんご飴、みんなどうやって食べてるの?


そもそもりんご飴って、みんなどうやって食べているんだろうか。ちょっと周りの人に聞いてみた。

りんご飴の食べ方1:
りんごを丸ごと食べるのと同じで、そのまま飴ごとかじる。残った芯は捨てる。

聞いた中で一番多かったのが、飴ごとバリバリとかじって芯を残す食べ方。おそらくはこれが多数派ではないかと思う。ただ、実際にやってみるとりんごをかじるときに飴が口の周りにベタベタとくっついてキレイに食べるのは難しい。というわけで別の食べ方はないか、さらに聞いてみた。

りんご飴の食べ方2:
飴の部分を先になめて、後から残ったりんごをかじる。

「あ、なるほど」と思わず手を打ったのがこれ。ペロペロキャンディのように飴だけ先に食べて、りんごは別で最後にかじるという方法だ。ただこの食べ方は飴の甘さが口に残るため、最後に食べるりんごが酸っぱく感じられ、あまり美味しくないのだとか。ううむ、他にアイデアはないか……。

りんご飴の食べ方3:
飴だけ食べて、残ったりんごは捨てる。

「いやいや、それはない」と思わず口をついて出る食べ方。食べやすい部分だけ食べるという意味では合理的なのかもしれないが、そもそもそれってりんご飴である必要がない……。残ったりんごももったいないし。

何人かの友人に聞いてみたが、結局どの食べ方も一長一短あって「コレが正解!」というスッキリとした回答にはたどり着けなかった。もしかして正しい食べ方がない食べ物なんだろうか……謎は深まるばかりである。

りんご飴は「切って食べる」が正解!


すっきりしない気分のまま調べていくと「りんご飴はカットして食べると美味しい」という情報にたどり着いた。普通にりんごをカットするときのように飴ごと包丁を入れ、小さく切って食べるというやり方だ。

夏祭りの定番「りんご飴」はどうやって食べるのが正解?


この食べ方、実は新宿にあるりんご飴専門店「ポムダムールトーキョー」が提唱している方法。カットすることで飴の甘さとりんごの酸っぱさを同時に味わえるし、パリパリとしたべっこう飴としゃりしゃりしたりんごの食感が心地よい。なにより、手や口の周りがベタつかずに食べられる点も嬉しい。食べる前に冷蔵庫で冷やしておくと、なお美味しいのだとか。

ちなみに、夏祭りの屋台にはいくつものりんご飴が並べられているが、その中から美味しいものを見つけるコツはあるのだろうか?



同店によると、りんご飴の外側をコーティングしている飴は薄いほうが口溶けがよく、りんごと飴が一体化した美味しさを楽しめるのだとか。りんご飴を選ぶ際はその点もチェックしてみるといいだろう。

余談になるが、夏祭りの気分を味わうためにその場でりんご飴を食べたいという人は、できるだけ小さいものを選ぶことをおすすめしたい。小さいサイズであれば丸ごとかじりついても口のまわりがベタベタすることがなく食べやすい。
ちなみに、りんごは芯を残す人が多いが、実はそのまま食べられる。小さいサイズのりんご飴なら、真上からそのまま食べ進めていけるのでぜひ試してみてほしい(木の部分は固いので残しましょう)。

というわけで、夏祭りで買ったりんご飴は「切って食べる」のがおすすめ。大人になるとなんとなく「手が汚れるから」なんて理由でりんご飴を敬遠していた人は、たまには挑戦してみてはいかがだろうか。

取材協力
りんご飴専門店ポムダムールトーキョー

(鈴木圭)