第13週「生きてさえいれば」 第77回 12月28日(金)放送より
脚本:福田 靖 
演出:安達もじり
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、
     桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎
「まんぷく」77 話。萬平は直球で勝負したいピッチャー、福子はキャッチャー、女房です
イラストと文/木俣冬

77話のあらすじ


釈放の条件に税金10万円を払えと言われるも、頑なに訴えを取り下げないという萬平(長谷川博己)を説得に、福子(安藤サクラ)は生まれたばかりの幸を連れて東京へ向かう。

「もうそれはいいから うんざりだよ おんなじこと おんなじこと」


笑って笑ってさわやかな目覚めではじまった仕事納めに、この原稿を書いている。

「ばかじゃないのか、あんた」
「もうそれはいいからもう! うんざりだよ おんなじこと おんなじこと」
「じぶんを捨てろ ばかなんじゃないかあんた」

イッセー尾形(剛田)が釘をだあぁ〜と吐き出すアクションからの一連の台詞、最高。これぞ科白(動きと言葉)である。


釈放してくれるというのに、信念を曲げないと意地を張る萬平に、剛田が呆れて「もうそれはいいから。うんざりだよ。おんなじこと おんなじこと」と言う。
そう、かつて萬平が軍事物資の横流し疑惑で捕まったとき、食べずに死ぬと意地を張り、六平直政演じる稲村に、待ってくれてる人のために食べて生きろと励まされた場面(15話)と同じだ。
萬平はあんな目にあっていながらちっとも変わっていない。生真面目で融通の利かない人間なのだ。
だからこそ突出した発明ができるともいえる。にもかかわらず、意地っ張りのせいで本来の彼の美点(発明をしてたくさんの人の役に立つ)を損なってしまいそうにもなる。
そういう危うい人を福子がいい方向に導く役割をしている。

野球で、キャッチャーのことをよく「女房」と言うが、福子は、頭に血が上って暴走しがちな萬平というピッチャーをなだめてうまくコントロールするまさにキャッチャータイプである。
絶対ストレートで勝負すると聞かない萬平ピッチャーに、福子キャッチャーがここはひとつ敬遠でと涙ながらに説得するような感じで、ようやく考え直す萬平。
こうして桜の季節に萬平は刑務所を出た。

剛田は「いい相が出てるぞ」と見送る。
迎えに出てきた忠彦(要潤)の黄色と克子(松下奈緒)のブルーがきれいな色で、気分が晴れ晴れした。

次週(来年)予告で「べっぴんさん」にも出ていた団時朗が映った。
76話で「ウルトラセブン」のことを書いたが、この方は「べっぴんさん」のレビューでも書いたことあるが、帰ってきたウルトラマン。ライダー大集合からウルトラマンまでヒーローが次々と。

「まんぷく」、年明けは1月4日(金)から。
エキレビ連続朝ドラレビューも2019年も朝ドラを追いかけます!
(イラストと文/木俣冬)

連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~

朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ


「べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
飲んで、食って、歌え
77話

「あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
新次郎の苦悩も描かれる
51話
52話
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