脚本:福田 靖
演出:保坂慶太
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、
桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎

121話のあらすじ
早くも「まんぷくラーメン」の偽物が続々販売され、萬平(長谷川博己)たちはびっくり。たくさんあるものは粗悪品ばかりだが、ひとつだけ、まんぷくラーメンにそっくり(卵が入っていないだけ)の製法があった。それを作ったテイコー食品に、世良(桐谷健太)と真一(大谷亮平)が怒鳴り込む。
パクったテイコー食品
いつもおとなしい真一さんですが、ときどき、熱くなります。
NHKドラマガイドまんぷくpart2で、真一さんにはうちに秘めた情熱の炎があるというようなことを私は書きましたが、ふだん物静かだけど、燃えるなにかがあるんでしょうね。
「もう我慢出来ない ニセのまんぷくラーメンに ニセの福子!」と萬平さんも怒り出します。
この方は、カッカッする頻度が高いです。
彼らを怒らせた、胡散臭く、なかなかやり手のテイコー食品の社長・猿渡鎌作役は田中哲司さん。
「とと姉ちゃん」における古田新太さん的な役割でしょうか。がつんと締めていただきたいです。
以前、チキンラーメンのCMに出ていたことのある仲間由紀恵さんの旦那さまです。
前夜22日の夜中に放送していたドラマ「フルーツ宅配便」(テレビ東京)でも、うさんくさい風俗店のオーナー役で出ていました。最近の俳優は、同時に、全然違うタイプの役で出ることが多いですが、田中さんは、やばげな役を重ねてきました。これはこれでイメージを増幅できて楽しめますね。
で、まんぷく食品から製造工程を盗んだらしき、人物・坂部勝は今野浩喜さん。
120話のレビューで書いた、飽きないようにネタをやる話をインタビューで語ってくれたのは、今野さんなのでした。偶然でびっくりしました。
福子よりブサイク
朝ドラを見ていると、開き直りの大切さ、よく言うと、受け入れることの大切さを感じます。
121話では「ブサイク」が多用されていました。
テイコー食品は、福子に似たモデルをポスターに使用しますが(そこまで似せてきていいものなのか…と思いますが、テレビが普及していなかった時代は、俳優の偽物とかも全国に頻出していたそうですから、偽物天国だったのでしょう)、
まんぷくチームは、福子よりブサイクと激怒。
福子のほうが美人や、と言わず、相手をブサイクと下げるところが気になります。
なんでもネタにしてしまう強さが「まんぷく」にはあります。
パクリネタも、作家ご自身が昨年、脚本を手がけた配信ドラマが、あるジャーナリストの書いたノンフィクションを元にしているのではないかと指摘され、配信が停止されたことがありました。
それについての真偽は定かでないし、脚本家がどれだけかかわっているかわかりませんが、その出来事を知っている人に思い出させるかのようなパクリネタを、思い出しちゃうから書かないではなく、ちゃんと書くという作家としての強さを、私は尊敬します。
世の中には、パクったパクられたということがよくあることであるですし、レビューでもよく書いていますが、換骨奪胎やオマージュ、パロディなど、すり抜け方はいくらでもあるのです。
それにしても、まんぷく食品として人が増えて、全員そろって、ああだこうだと説明セリフを分割して
しゃべっていて、クラスメイトみんなで作ったはじめての演劇、みたいな感じで、微笑ましいです。
(イラストと文/木俣冬)
連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~
朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ
「べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
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「あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
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