脚本:福田 靖
演出:安達もじり 中泉慧
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、
桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎

125話のあらすじ
まんぷくラーメンが大成功して、新たな工場を建てることになった。
萬平(長谷川博己)は事業拡大に夢中だが、福子(安藤サクラ)は気がかりなことがあり、ついに本音を
打ち明ける。
「一人勝ちやって喜んでいる萬平さん、私は嫌いです」
2月27日に「まんぷく」がクランクアップしたそうです。2018年5月1日にクランクインしてから、
10ヶ月もの長い撮影。
先日、「あさイチ」に長谷川博己さんが出演され、VTRで安藤さんが長谷川さんについて語っているとき、赤ちゃんの声がしていて、和みました。長谷川さんになついて「ペー」と呼んでいたというエピソードが微笑ましかったです。
ママでも仕事ができるという希望を見せてくれた「まんぷく」も、あと一ヶ月、レビューもあと25回です。
125回は、萬平さんが、新しい工場を建てることにして、土地を探し、2000坪もある、広くて、電車に乗っていると看板が見えるような場所に決めます。
久しぶりに、ロケで外を歩いている萬平と真一(大谷亮平)の姿にホッとしました。
大勝負を前に燃える萬平さん。家族で夕飯を食べることも、子供たちと遊ぶことも減ってしまいました。
その対比として、長らく家庭を顧みず非難轟々だった神部(瀬戸康史)は家に早く帰り、子供と戯れたり、家族の絵のモデルになったりして、家族の大切さを噛み締めています。
福子は遠慮がちに、「一人勝ちやって喜んでいる萬平さん、私は嫌いです」と告げます。
「世の中の役に立つことがしたい」「みんなが喜んでくれることを」を目指していた萬平さんが、変わってしまったことを心配しているのです。
まんぷくラーメンを出したことで、粗悪品が出て、安価なために買う人がいることに、福子は心を痛めていました。
がんばって新しくいいものを作ったら、粗悪品が出て、それを知らずに受け止めてしまう人々がいるという状況、即席ラーメンばかりではなく、いろいろなジャンルに当てはまるでしょう。ドラマだってそう。ネットだってそう。
いや、それより125話で注目すべきは、福子です。
五ヶ月間、時々、泣いたり、困ったりしたこともあったけれど、ただひたすら、萬平を信じ、支えてきた福子がついに、主人公たる言動を! と感動に打ち震えました。
それも、あくまで彼女が主体ではなく、萬平に考えを促す役割。その徹底ぶりがすごいです。
これまでの朝ドラを見ていると、女性が主体になって閉ざされがちな道を切り開いていく内容が多かったので、
福子のように夫のうしろを一歩下がって付いていくような役割は、後退のようにも思えるわけですが、このレビューで何度も書いたことを繰り返しますと、世の中には、そういう生き方をしている人もいるわけで、前に出る女性ばかりがよしとされ、そうでない女性が寂しくならないように、朝ドラの視野がさらに広がったのだともいえそうです。
最後まで、支えるオンナを描ききってほしいです。
(イラストと文/木俣冬)
連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~
朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ
「べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
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「あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
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