仕事モードのときとは全然違う妻の顔で、三軒家は直談判した。不器用な彼女は、こういうときに直球で行く。
さらに、もっと行く。
「私が愛しているのは課長だけです!」
相変わらずのポーカーフェイスかと思いきや、泣き出しそうな表情の三軒家。浮気してほしくないから、必死に愛を訴えている。三軒家史上、最も感情的な三軒家。しまいには、三郷のマネをして目をパチクリさせたり……。4分間まばたきしないでも大丈夫な北川景子なのに!
三郷と食事へ行ったことはあるが、断じてラブホには行っていない屋代。弁解する姿は、情けなかった。でも、逃げずに妻の訴えに向き合い、寄り添って諭した。
「相手の人の気持ちは置いといて、僕たちはお互いを信じよう。僕らは夫婦なんだから」(屋代)
まっすぐに「愛しています」と三軒家は言ってきたのに、屋代の対応は少し歯がゆい。そういえば、三郷には「僕、妻を愛してるんです!」と言っていた。なら、本人に言ってあげればいいのに!
とにかく、屋代はこうして浮気疑惑から“卒業”し、三郷の呪縛から解き放たれた。なんだかんだ、ラブラブな夫婦である。
庭野の苦悩だけでなく、三軒家と屋代の関係に焦点を当てた今回。これ、『家売るオンナの逆襲』の1つの特徴だと思う。前作『家売るオンナ』は主に客の内面を深く掘り下げていたが、今作は主要キャラが自身を見つめ直している。
となると、今後気になるのは三軒家から卒業できていない留守堂しかいないだろう。手をつないで帰る三軒家と屋代を見つめる留守堂の様子は、あからさまに不穏だった。
(寺西ジャジューカ)
『家売るオンナの逆襲』
脚本:大石静
主題歌:斉藤和義「アレ」(スピードスターレコーズ)
音楽:得田真裕
チーフプロデューサー:西憲彦
プロデューサー:小田玲奈、柳内久仁子(AXON)
協力プロデューサー:水野葉子
演出:猪股隆一、久保田充 他
制作協力:AXON
製作著作:日本テレビ
※各話、放送後にHuluにて配信中