
結城「誕生日は嫌いだ
結城が8歳の誕生日、母親が自殺した。第6話までに何度も回想シーンが挟まれてきたが、誕生日を祝おうとすみれ(比嘉愛未)が可愛く飾り付けた部屋で、結城の気持ちが語られた。悲しい表情とともに、父親の蒸発、そして母親の自殺に縛られた寂しい言葉が溢れ出す。
「誕生日は嫌いだ」
「俺が生まれたせいで父親に捨てられて不幸になった。俺のせいで母親は死んだんだよ。あの日、俺は母親にも捨てられた」
「どうして信じても裏切られるんだろう」
「生まれてこない方が良かったんだよ」
自分を傷付けてしまう生き方には、母の自殺が大きく影響していた。
すみれは、そんな結城を
「私は、あなたに出会えて良かったよ。生まれてきてくれて、ありがとう」
と抱きしめる。
結城は今も、すみれのことを信じている。助けられている。
そして、すみれも、8年前結城が柴崎要(高嶋政伸)の身代わりになったことを知り、結城を助けたかった。
結城とすみれの信頼関係は8年前以上に強くなったのではないだろうか。
すみれの携帯には、結城が「はなのパパ」と登録されていた。
すみれの婚約者・有馬海忠(三浦貴大)がやきもちを焼いちゃうのも当然だ。
「人にはそれぞれ事情があるんでしょ」
はなの言葉だが、はなの描く絵本と同じく怖いぐらいに全てを物語っている。
結城、月島楓(芳根京子)、有馬、すみれ、久我早穂子(黒木瞳)、柴崎、灰谷(磯村勇斗)、それぞれ事情があり、やるしかない状況に追い込まれている。
そして、結城の母も。
結城の母の死は本当に自殺だったのか。自殺だとしても、事情があるはずだ。明かされることを期待する。その事情を知った時、結城はまた変化するだろう。
手を組んだ結城と有馬と月島
結城は反撃のために作戦を立てる。女装姿で月島宅へ。部屋に入ったと同時にカツラをぶん投げてしまったが、もう少し見たかった。
結城が「出頭する」と言い、その情報を月島から警察へ。
と見せかけて、全て仕組んだこと。手を組んだ3人の連携プレーにより、まんまと作戦に乗ってきた柴崎の手先・灰谷を逮捕する。
灰谷と対峙し、アクションかと思いきやスタンガンで決着を付けた有馬。ズルいけど、そりゃそうだ。
作戦は成功したが、気まずい距離を保ったままの結城と有馬だった。
7話までで結城も変わったが、有馬も変わった。冷静だったのに、柴崎の事務所に単独で踏み込むほど熱くなった。第1話の印象とは随分違う。
結城も有馬も、はなを守る「父親」に変化しつつある。
月島は、久我と直接話をしに行った。母親のように慕ってきた久我が柴崎と繋がっているはずがないと信じたがっていた月島だったが、それは確信に変わった。
母娘のような月島と久我の関係は、完全な偽物だったのだろうか。
結城を応援しつつ、「それぞれの事情」を追っていきたい。
(イラストと文/たけだあや)
『TWO WEEKS』
2019年7月16日(火)夜9時スタート
出演:三浦春馬、芳根京子、比嘉愛未、三浦貴大、稲垣来泉、近藤公園、鈴木仁、バッファロー吾郎A、神尾佑、久保田悠来、磯村勇斗、原沙知絵、池田鉄洋、高嶋政伸、黒木瞳、ほか
原作:『TWO WEEKS』(MBC、脚本:ソ・ヒョンギョン)
脚本:山浦雅大
音楽:木村秀彬
主題歌:三浦春馬「Fight for your heart」
オープニング曲:04 Limited Sazabys「Montage」
プロデュース:岡光寛子(カンテレ)、白石裕菜(ホリプロ)、平部隆明(ホリプロ)
演出:本橋圭太、木内健人
制作協力:ホリプロ
制作著作:カンテレ
カンテレ番組HPhttps://www.ktv.jp/twoweeks/index.html
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