【のん連載#1】リーガルリリーたかはしと女子トーク「怒りはエネルギーになる」<NON女子KAIWA>

NON女子KAIWA #1

【のん連載#1】リーガルリリーたかはしと女子トーク「怒りはエネルギーになる」<NON女子KAIWA>

2017年、のんが「音楽でなら会話ができる」という気持ちで自主レーベルのKAIWA(RE)CORDを立ち上げ、レーベルの象徴にしたいとの想いでスタートさせたフェス『NON KAIWA FES』。その第2回目が2月29日(土)に満を持して開催される。

前回は出演者がすべて男性アーティストだったが、今回は女子祭り! 「女の子の怒りはポジティブなパワーになる!」をテーマに、のんシガレッツ、阿部真央、リーガルリリー、そしてのんの1stアルバム『ベビーフェイス』収録曲である「やまないガール」「涙の味、苦い味」に作詞作曲&ギターで参加したユウ(ex.GO!GO!7188)率いるチリヌルヲワカの3組が集結。女性アーティストたちのパワー溢れるガールズロックフェスが実現することになった。

【のん連載#1】リーガルリリーたかはしと女子トーク「怒りはエネルギーになる」<NON女子KAIWA>

そしてこの度、のんとそれぞれの出演者の対談が実現。第一回目は、リーガルリリーたかはしほのか(Vo,Gt)との初顔合わせ対談をお届けする。なお、本ページで使われている、のんとたかはしほのかのソロ写真はそれぞれが照れながらお互いを撮影したもの。撮影の様子を思い浮かべながらご覧ください!

取材・文/前原雅子
題字/のん
編集/田上知枝(エキサイトニュース編集部)

ショップ協力/ON THE CORNER Shibuya(渋谷PARCO B1F)
TEL. 03-5422-3153
座席数:テーブル24席、カウンター6席
営業時間:11:00~23:30(ラストオーダー 22:30)
@onthecornertokyo


初対面で恐縮しあう二人


【のん連載#1】リーガルリリーたかはしと女子トーク「怒りはエネルギーになる」<NON女子KAIWA>

のん:初めまして。あの、出演ありがとうございます。

たかはし:こちらこそ誘っていただいてありがとうございます。

のん:出ていただけてホントに嬉しいです。

たかはし:全然、全然、そんな。私のほうこそ本当に嬉しくて。高校1年生くらいのとき、のんさんが『閃光ライオット』(編注:SCHOOL OF LOCK!、TOKYO FM、Sony Music、au主催による、10代のアーティストが集まるロックフェス。2008年から2014年の毎年夏に開催されていた)で青いムスタングを弾いていたのがすごくカッコよくて。あぁ私もこのステージに立ちたい!と思って、ちゃんとバンドを始めたんです。

のん:会場にいらっしゃったんですか? えーーすごい!

たかはし:そうなんです。だから、いろんな場所でのんさんを見かけると、あ~!って思い出すんです、そのときの気持ちを。それが私の原点だと思うので、思い出すたびに最初の気持ちに戻されるんです。だから今回のお誘いが本当に嬉しかったです。ありがとうございます。

のん:なんか……、嬉しい。繋がりがあったっていうことが。勝手に“これは運命だ”みたいな縁を感じます(笑)。私はYouTubeでリーガルリリーさんの「リッケンバッカー」という曲を聴いて、カッコいいー!って好きになって。それで『NON KAIWA FES vol.2』をやることになったときに、会ったこともないのに「出ていただきたい!」って。

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たかはし:本当に嬉しかったです。うわー!ってなりました。

のん:あの、「リッケンバッカー」がホントにカッコよくて。曲の流れもすごいし、詞がすごく残酷なことを言ってるのに、ワードはすごくチャーミングっていうか。なんか相反するものがぶつかっている感じがして、すごく胸打たれました。

たかはし:嬉しい。あれは高校生くらいのときに書いた曲で。それまで空想上のことしか曲にしてなかったんですね。空想上のことにしておいて、そこに対して私がぶつける想いや苦しさを曲にしていたというか。でも「リッケンバッカー」は、初めて自分に対して感情をしっかりぶつけてみようと思って書いた曲なので。

のん:じゃあ曲に出てくる“君”のモデルは……。

たかはし:曲を作ったときは“僕”だったんです。だけど、みんなにこの気持ちを届けたいと思って“君”にしたんです。

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のん:あぁ……、最初は自分に向けてだったのが、“君”に……。それで外に向けた歌になるって、すごいですね。でも意外でした、誰か他にモデルがいるんだと思っていたから。

たかはし:あれは自分が音楽をやめないようにっていう気持ちで作った曲なんです。進路について考えるなかで「音楽を本気でやるの、やめちゃおうかな」とか考えていた時期に書いたので。

のん:ほぉ~~。曲にそんな背景があったのですね。ステキな話ですね。

二人に共通する“怒りのパワー”


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のん:あの、どういうときに曲ができます?

たかはし:歌詞が生まれたときですね。歌詞と一緒にメロディーができるので。日本語の語感というものがあるから、それにメロディーがついてくるというか。それで思いついたらすぐギターを持って作るみたいな。衝動的に一瞬でサーッと曲を作りますね。のんさんは?

のん:私も衝動的にです。だいたい“今作りたい”っていう気持ちだけが先にあるというか。

たかはし:あ、やっぱり。

のん:で、あとから考えるっていうか。

たかはし:わかる。私もそうです。あとでつじつまとかを考えたりするのが好きで。偶然、奇跡的にサビとAメロで言ってることが一緒だったりすると、すごいな~って思って2番を作るみたいな。そういうのがすごく面白くて。そんな感じで作ってます。

のん:ふふっ、なんかほくほくする。いい話聞けてる!

──でも、いくら好きでやっていることでも、周りから進路の話が聞こえてくると、自分はこれでいいのかなと思ったり?

たかはし:そうですね。就職しても進学しても、どうせ楽しくないっていうのはわかっていたんですけど。

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のん:そもそも音楽は何をきっかけに始められたんですか?

たかはし:うちの父親がバンドをやっていて。

のん:あ~いいな~。

たかはし:ギターが家にあったんですけど、長い間、そんなに興味がなくて。小学校のときにドラムに出会って、中学では吹奏楽部でパーカッションをやっていたんですけど、母親とカラオケに行ったとき、自分は歌うのが好きなんだなっていうことに気づいて。高校ではバンドをやりたいなと思うようになったんですね。それで高校1年のときに、中学時代にそんな仲良くはなかったけどベースが弾ける男の子と、その周りのドラムやギターをやってる男の子と4人でバンドを組んだんです。

のん:おぉー、やったー!

たかはし:だけどギターの男の子に「お前の曲はダサいからやりたくない」って言われて。男の子ってやっぱり怖いなと思って。

のん:そんなはっきり言ってくるんだ。

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たかはし:それで次はガールズバンドを組もう!と思ってリーガルリリーを始めたんです。見返してやる!と思って(笑)。

のん:そーなんだー。カッコいいー。高1のときからオリジナルをやっていたんですね。

たかはし:そうですね。男の子とのバンドでは、最初はレッド・ホット・チリ・ペッパーズやニルバーナとか、日本のだと……、ブルーハーツのコピーとかはやってましたけど。リーガルリリーを組んだときはもう超本気だったし、やる気に満ちあふれていたので、最初からオリジナルをやったりして。それが高校2年生くらいのときで。

──やっぱり怒りのパワーはすごい。

のん:女の子の怒りはポジティブなパワーになるんです!(笑)

たかはし:まさにそうですね(笑)。今回のライブのテーマを見て、わかる~!と思いましたもん。

芸人になりたいとコントも作ったのん、音楽にしか興味がないたかはしほのか


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──曲を書くときも怒りが原動力になることってあります?

のん:ありますね。怒りは頭が回転するっていうか、頭がいちばん冴えるエネルギーになりますね。

たかはし:人って怒るとガーって早口になるじゃないですか? それって、頭の回転がめちゃめちゃ早くなってるからですよね。だから怒るといろんな言葉が出てくるっていう。私の場合、それを口に出すんじゃなくて、曲にしているんだなぁって思います。

──たしかに、怒るとすごい回転しますね、頭が。

たかはし:幸せなときはほわ~としちゃって感情とか感覚が優先するんですけど、怒りっていうのはいちばん具体的に気持ちを言葉にできる。言葉にしたくなるし。

──したくなりますか。

たかはし:せずにはいられない(笑)。だから逆に、幸せな曲は自分をめちゃめちゃ掘り出していく作業が大事だと思うんですよね。

──けれども怒りの場合は。

たかはし:掘らなくても、すぐに出てくる(笑)。そのほうがスッキリするし。

のん:言葉にした方がポジティブにとらえていけますよね。

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──胸のなかに溜めているよりは形にしちゃったほうが健康的?

たかはし:そうですね。健康的だと思う。

のん:健康的(笑)。新しい。面白いですね。

──男性は怒りの気持ちとかも深く沈めることが多いけれど、女性は「ちょっと聞いてくれる!?」みたいに発散するそうなので。

のん:男性の記者さんに「よくわからない」って言われます。「怒りをポジティブなパワーに変えていきたい」とか言うと、「……どういうことですか? ちょっと帰って考えてきます」って(笑)。そういうときに、これってやっぱり女性の感覚なんだなって。

たかはし:女性は強いっていうのは、そういうところがあるからかもしれないですね。でも今回、女の子っていうことで誘っていただいたこともすごく嬉しくて。ガールズバンドの人たちって、あまり自分たちがガールズバンドだと思いたくない人たちが多いようで。

のん:ガールズだって決めつけられるのが、ということですね。

たかはし:だけど私たちは逆に女の子になりたいって思っていて。

のん:あえて“女の子”って言うと嫌がる方もいるかなって思ったんですけど。よかった~。

たかはし:すごく嬉しかったです。

のん:私、やっぱり男の人とは感覚が全然違うなって思っていて。役者をやってるときは、男の人がやっている役に憧れたりするんですね。「女子でこういう役ってないよな」っていうこともすごくあるし。でも逆に女の子にしかない威力もあるなって。そういう威力の塊ですよね、リーガルリリーさんは。

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たかはし:ありがとうございます。嬉しー。今日なんかすごく、私のちょっとなくなっていた部分が満たされてる。プレゼントもらったみたい。すごい嬉しいです。でものんさん、いろんなことをやられていて、本当にすごいなって思います。

のん:好奇心旺盛というか。興味があると、やったことがなくても飛び込んでみたくなって。

たかはし:興味があるってすごいなって。私はそれ、音楽にしかなくて。音楽以外、ホントになんにも興味がないっていう。

のん:それもカッコいい。

たかはし:音楽だけは何も知らなかった最初から、なぜか歌えるって思ったし、なぜか絶対できるって思ったんですけど。

のん:私は小っちゃい頃からいろんなものに興味があって。子どもってみんなそうかもしれないですけど、看護師さんになりたいから始まって、モデルさんになりたいとか。

たかはし:女優さんは、その全部になれますね。

のん:そうですね。

たかはし:夢が叶いますね。

のん:ホントだ! 今気付いた!(笑) あとはお笑い芸人さんになりたいと思って、友達とトリオを組んでコントを作ったりもしたんですけど。「もうダメだな」と思ってやめたり。その繰り返しです。

たかはし:いい話を聞けました。私は子どものときから、なりたいものが一つだったから。ずっと考古学者になりたかったんです。

のん:えっ! 子どもの頃から? カッコいい!

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たかはし:そう。恐竜の骨骨しいところなんかがめちゃめちゃ好きで。あと、宝石もすごい好きで。掘るものがすごく好きだったんですよ。だからよく土を掘っていて。

のん:何かを作るんじゃなくて。

たかはし:掘る、掘る。

のん:いいっ!

たかはし:手を加えて何か形を変えることが好きというか。音楽も似ているなぁって思うんです。音楽って組み立てるものじゃなく、掘るものだという気がして。化石の発掘も、もともとある地球を掘って歴史を生み出すものだと思うんですけど、曲を作るのも、もともとの自分を掘って歌にするものだと思うんで。

のん:おもしろ~い。なるほど! たしかに通じますね。

たかはし:だから、そのうち私、穴だらけになっちゃう。

のん:(笑)。埋めてかないとですね。さっき満たされてるっていってくださったみたいに!

たかはし:ありがとうございます(笑)。

のん:私は牙をむいている動物が好きで。牙をむいているってだけで好き(笑)。だから今回のイベントも恐竜みたいに牙をむいている動物が象徴になったらいいなと思っていて。“女の子”だからリボンとかレースがウロコになっている恐竜。そしたら、たかはしさんが恐竜が好きなんだ! やったー! と思って。

たかはし:めっちゃいい!

鬱憤はライブで晴らせばいい


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──ところで、今回のライブはセッションなどもあるんですか?

のん:いや、まだちょっと構成を考え中なんです。最後に1曲、みんなでやれたらいいなって思うんですけど。

たかはし:いや、すごーい。絶対いいですね。やりたいです。

のん:ホントに? 嬉しい! よろしくお願いします。

──セッション、決定しました(笑)。

たかはし:セッションって、手をつなげた感じがします。

──音楽で会話するような感覚ですか?

たかはし:言葉ってけっこう迷うじゃないですか、この言葉を使ったら……とか。だけど音楽は踊るものなので。

──またライブは日常とは違いますもんね。

たかはし:そうですね。たとえば街中でいきなり大きい声なんて出せないじゃないですか、本当は出したくても。でもステージ上だと、それが許されるので。本当の自分を出していい場所なので、ライブにはすごく救われてます。

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のん:口で言ったら角が立つことも、曲にすると伝わりやすくなるから。けっこうなことを言ってるけど、ライブだと大丈夫とか。

──そういうお話を聞くと、私たちはすごく損している気が。そういう場がないですから。鬱憤はどこで晴らせばいいのだろうって。

のん:ライブに来てください!

たかはし:そういうことです!

──そうですね、そうでした(笑)。しかも今回は「女の子の怒りはポジティブなパワーになる!」がテーマですから、これはもう日頃の鬱憤を晴らすべく。

たかはし:そうです、街中じゃ……という鬱憤を(笑)。

のん:もう楽しみ、楽しみ。それしかないです(笑)。

ライブ情報


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NON KAIWA FES vol.2
【日程】2020年2月29日(土)
【会場】東京・EX THEATER ROPPONGI
【時間】16:00開場 / 17:00開演
【出演】のんシガレッツ / 阿部真央 / リーガルリリー / チリヌルヲワカ
【チケット】1Fスタンディング¥6,500、2F座席指定¥8,000(ともに税込)
※未就学児童入場不可
【問い合わせ】クリエイティブマンプロダクション(TEL. 03-3499-6669)

◆1月25日(土)より各種プレイガイドにて一般発売
e+
https://eplus.jp/nonfes/
ぴあ
https://w.pia.jp/t/non/
ローソンチケット
https://l-tike.com/search/?lcd=73933
LINEチケット
https://ticket.line.me/sp/nonkaiwafes_2

Profile
のん

女優、創作あーちすと。

1993年、兵庫県生まれ。2016年公開の劇場アニメ『この世界の片隅に』で主人公・すずの声を演じ、第38回ヨコハマ映画祭「審査員特別賞」を受賞、高い評価を得る。作品は同映画祭で作品賞、第40回日本アカデミー賞では最優秀アニメーション作品賞を受賞した。

2017年に自ら代表を務める新レーベル『KAIWA(RE)CORD』を発足。シングル『スーパーヒーローになりたい』『RUN!!!』とアルバム『スーパーヒーローズ』をリリース。2019年にはミニアルバム『ベビーフェイス』、デジタル配信限定シングル『わたしは部屋充』をリリース。2020年2月にはのん主催のフェス『NON KAIWA FES vol.2』の開催が決定している。

創作あーちすととしても活動を行い、2018年自身初の展覧会『‘のん’ひとり展‐女の子は牙をむく‐』を開催。

2019年には初めての舞台『私の恋人』へ出演。1年半の軌跡を追った映画製作ドキュメンタリーYouTube Originals『のんたれ(I AM NON)』と初監督映画『おちをつけなんせ』、劇場アニメ『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が公開された。

来る3月6日にはヒロインを演じた映画『星屑の町』が公開になる。


関連サイト
オフィシャルサイト@non_staffnews@non_kamo_ne


Profile
リーガルリリー

東京都出身。2014年に当時高校生であったたかはしほのか(Vo,Gt)とゆきやま(Dr)が出会い、結成。10代の頃より国内フェスや海外公演に出演するなど精力的にバンド活動を行う。2018年7月、新メンバーに海(Ba)が加入、ガールズ・スリーピースとして新体制となる。

2019年には世界最大級の音楽フェスティバル『SXSW 2019』に初出演を果たし、映画『惡の華』主題歌として書き下ろした1stシングル『ハナヒカリ』をリリース。そして2020年2月5日に、1stフルアルバム『bedtime story』をリリースすることを発表し、アルバムを引っさげての全国ワンマンツアーも開催予定。

国内外問わず唯一無二の世界観と壮大なライブパフォーマンスに注目が集まっている。


関連サイト
オフィシャルサイト@regal__lily


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