
YouTubeチャンネルの登録者数が63万人を越え、中国のbilibiliチャンネルの登録者数も82万人を突破するなど、国内外で高い人気を集めているホロライブのバーチャルアイドル湊あくあ。8月21日(金)には、ソロライブ「湊あくあ アニバーサリーライブ 2020 『あくあ色すーぱー☆どり〜む♪』」をオンライン上で開催する。
エキレビ!のロングインタビュー後編では、先日実施され夏恒例の企画となった24時間配信の振り返りや、こだわりを詰めこんだという1stソロライブへの思いなどを語ってもらった。
(インタビュー前編はこちら)
今回の24時間は、みんなの優しさに触れて、温かみを感じた
──昨年の夏、デビュー1周年に合わせて初めての24時間配信をされましたが、その時から「2周年の時もまた24時間をやるぞ」と思っていたのですか?あくあ 全然、やりたくなかったです(笑)。終わった時には、「もう24時間なんてやらないぞ!」って思っていました。でも、夏が近づいてきたら、「ああ、夏だ。昨年は24時間やったな……今年も24時間やろう!」という気持ちになっていきました。今は「今年の24時間もきつかった。もう二度とやりたくない」と思っていますが、たぶん、来年の夏にはまたやりたくなるんでしょうね(笑)。
──夏が来ると思い出す存在になっているのですね。
あくあ 24時間は、私にとって大事な企画なのだと思います。
──今年に関しては、1stソロライブの準備期間とも被っていましたし、やるかどうかはかなり迷ったのでは?
あくあ やりたい気持ちはあるけれど、「本当にできるのかな?」という不安な気持ちは強くて。終わってみてようやく、本当にできたんだなと安心しました。実際、すごくキツかったです(笑)。
──24時間配信を続けることも大変だと思うのですが、さまざまな企画の準備をするのも大変だったのでは?
あくあ 準備の方がきつかったです。
──昨年の24時間はあくあさん一人だけの企画でしたが、今年も24時間をやると決めた時、自然とコラボ企画もやりたいという気持ちになったのですか?
あくあ 昔の私だったら、コラボに誘うなんて考えられなかったんですけど(笑)。今は、先輩や同期ともますます仲良くなれたし、仲良しな後輩もたくさんできたからこそ、コラボをやりたいと考えられたのだと思います。
──一人でやった昨年の24時間配信と、仲間も一緒だった今年の24時間配信、終わってみて違いを感じましたか?
あくあ 今回の24時間は、みんなの優しさに触れて、温かみを感じました。一人で走っているんじゃなくて、裏(配信外)でも、みんながすごく心配してくれて。「頑張ってね」とか、すごく応援してくれました。コラボにも、たくさんの人が参加してくれたし、「私、みんなに愛されてるんだな」って気持ちになりました(笑)。

──最初の企画「誰よりもメンバーを理解せよ!ホロライブ同期愛決定戦」は、あくあさんを含む16人が参加する大型コラボでした。最初は、ここまで大型の企画にするつもりはなかったそうですね。
あくあ 私と、(3期生の白銀)ノエルちゃんのデビュー日が同じ8月8日で、(4期生の常闇)トワちゃんの誕生日も8月8日なんです。8月8日が記念日の3人を盛り上げる企画にしたいなと思っていたら、あんなにも大きな企画になったんです。
──準備の大変さと楽しさが同時に増えていったわけですね。
あくあ 本当にそうです。でも、準備が大変だった分、当日はすごく楽しかったです。
淡い憧れみたいな気持ちで「アイドルっていいな」とは思ってた
──ここからは、8月21日(金)の1stソロライブ「湊あくあ アニバーサリーライブ 2020 『あくあ色すーぱー☆どり〜む♪』」に向けてのお話を聞かせてください。歌うこと自体は、VTuberデビューする前から好きだったのですか?あくあ はい。でも、ガチに歌っていたとかではなくて、「一人カラオケ楽しい! 家族カラオケ楽しい!」みたいな感じでした。
──今、「友達とカラオケ楽しい」という最も一般的なワードが出てこなかった気がするのですが(笑)。
あくあ と、ともだちと……カラオケ……。
──あ……。あくあさんにとっては、ハードルの高いことでしたか?
あくあ もし行っても、絶対に歌わないですね!
──「あくあちゃん、歌ってないじゃん。何か曲、入れなよー」とか言われても歌わない人ですね。
あくあ 「お金も払ってるんだから、歌いなよー」みたいな感じになるのが辛いし、行かないですね……。だから、カラオケみたいな感じで歌枠の配信ができるのは、すっごくありがたいです!
──先日の歌枠配信中には、お母さんから「私の十八番の曲を歌って」というリクエストも来ていましたが、歌が好きなのはお母さんの影響もあるのですか?
あくあ はい。

──ソロライブをやってみたいと思うようになったきっかけを教えてください。
あくあ 女の子って、小さい頃からアイドルとかに憧れると思うんですよ。私も、そんな淡い憧れみたいな気持ちで「アイドルっていいな」とは、ずっと思っていたんです。それにアイドル声優さんも好きなので、ライブの映像とかもよく観ていました。VTuberを始めてからは、たくさんの人に配信を観てもらえて、歌も褒めていただけるようになったので、いつか私もそんなライブを開催できるようになれるのかなって考えるようにもなりました。それで、昨年の夏か秋頃に(ホロライブの)運営さんから、「ライブできますよ」と言ってもらえたので、「よし、やるぞ!」って。
──初のソロライブ開催は、あくあさんにとっても、あくあクルー(ファンの愛称)にとっても、非常に大きなニュースだと思います。でも、ソロライブが開催されることは、昨年の秋頃の配信で、雑談中に何の前振りもなく「今度、ソロイベントもあるから」みたいな形でサラッと発表されましたよね。あれは、うっかり口が滑ったのですか?
あくあ いえ、どこかで発表することにはなっていたんです。でも、「重大告知!」とかのタイトルで枠を作って配信するのは、どうなのかなと思って。「これって重大告知なのかな? 重大告知のような気はするんだけれど……」って迷った結果、サラッと言ってしまいました(笑)。
──あくあさんにとっては重大だけれど、ファンにとってもそうなのか自信がなかった?
あくあ はい。でも、サラッと言った後、(コメント欄が)「それ重大じゃん!」みたいな感じになったので、「あ、重大告知だったんだ!」って(笑)。
良いライブにできそうな予感をすごく感じているので、楽しみ
──ライブの開催が決まってからは、参考のために、ライブなどの映像を観る機会も増えたりしましたか?あくあ 増えました! あと、映像の話からは外れるのですが、ソロライブをやろうということになった後、1月にはホロライブの3期生までのメンバーが参加した「hololive 1st fes.『ノンストップ・ストーリー』」が豊洲PITで開催されたんです。あのライブも、自分のソロライブに対するモチベーションがすごく上がるきっかけの一つになりました。

──『ノンストップ・ストーリー』は、あくあさんにとって、どのような経験で、どういった刺激を受けたライブだったのか教えてください。
あくあ メンバー全員がライブに向けてすごく頑張っていて、団結力も深まっていたから熱量もすごかったです。それまではずっとアイドルさんや声優さんのライブを観るだけの側だったのに、「私たちにもこんなにすごいライブができるんだ」と思えるくらいのライブだったので、自分もライブをできる側になれたんだと実感して、刺激にもなりました。
──ソロライブは、当初、今年の春ごろに開催予定だったけれど、スケジュール的に自分が目指しているクオリティのパフォーマンスが実現できそうにないと感じ、あくあさんの方からスケジュールの変更を提案したそうですね。
あくあ 大好きな声優さんたちのライブをたくさん観ていた分、こんなライブにしたいというこだわりもすごく強くて。初めてのソロライブで、そのこだわりのレベルに達していないライブをやるのは、自分の中ではとても嫌なことだと思ったし、「初ライブ、ちゃんとできた!」という達成感みたいなものを感じられるライブにしたかったんです。そのためには延期するしかないなと思って。苦渋の決断ではあったのですが、相談しました。でも、延期したおかげで、今、良いライブにできそうな予感をすごく感じているので、延ばしてもらって良かったなという気持ちです。
──特に刺激や参考になったアイドルや声優のライブがあれば教えてください。
あくあ 私が大好きな水瀬いのりちゃん、 小倉唯ちゃん、田村ゆかりちゃんたちのライブです。その中でも特に、いのりん(水瀬いのりの愛称)が初ライブで『コイセヨオトメ』という曲を歌っている時の姿がすごく印象的で。可愛いダンスと、1stライブならではのちょっとしたぎこちなさ、「練習してきたので観てください」みたいなことを言う時の初々しさ! たしか、赤い衣装だったのですが、あのいのりんがもう可愛くて可愛くて……。あ、やばい! 普通のオタクになっちゃってる(笑)。
──あくあクルーが、今のあくあさんのように限界化するライブを目指しているわけですね。
あくあ あ、はい、そうです(笑)。
リスナーさんに、これまでの感謝の気持ちも伝えられたら
──セットリストを決める時には、どのようなことを意識しましたか?あくあ 選曲は「ザ・アイドルソング!」というイメージで考えました。たぶん、人それぞれにいろいろなアイドルのイメージがあると思いますが、私の中の憧れのアイドルをイメージしたセットリストになっています。つまり、私が好きな曲をたくさん歌います(笑)。

──ライブに向けてダンスレッスンも頑張っているそうですね。あくあさんは、ダンスなど体を動かすことは得意ですか? それとも苦手ですか?
あくあ 本当に無理なタイプです(笑)。ダンスの授業は5段階評価の「2」でした。
──出席して真面目に授業を受けていれば、最低「3」はもらえますよね。
あくあ だから、私のダンスは相当やばかったんだなって(笑)。なので、ダンスに対してはあまりいいイメージがなかったし、身体を動かすこと自体、超苦手なので自信はなかったです。でも、今回は初めて、ダンスを頑張りました!
──レッスンを始める前のあくあさんのダンス能力を「100」とするなら、ライブ本番までには、どのくらいの能力になっていると思いますか?
あくあ 自己評価なら1億万点です(笑)。
──計測できないほどレベルアップしているということですね(笑)。
あくあ 私の場合、動けているだけでも奇跡ですから! 一応、形としては踊れるようになっているだけでも1億万点です(笑)。頑張りました! 当日、頑張った成果をみんなに観てもらえることや、どんな感想をもらえるかもすごく楽しみです。
──歌に関しても、ライブに向けてのトレーニングなどはしているのですか?
あくあ すごく練習しているのですが、歌って、ダンスに比べると成長したかどうかを自分で判断するのがすごく難しいと思うんです。ただ、ダンスや運動もしたおかげか、若干、肺活量が増えているみたいだと(スタッフから)言ってもらえて。歌もちゃんと成長できているんだなと実感しました。
──ライブがますます楽しみになりました。今、あくあさん自身は、楽しみな気持ちと、本番が近づいていることへの緊張感、どちらが大きいですか?
あくあ 緊張がどんどん強くなっていて、本番はさらにやばいことになっていると思うんですけれど(笑)。その緊張も楽しみの一つにして。自分にとって最高のテンションで、初めてのソロライブを楽しみたいです。
──では、初めてのソロライブを、どのようなステージとしてファンの皆さんに届けたいですか?
あくあ 2周年の集大成にしたいですね。「集大成」って言うと終わりみたいに聞こえるかもしれないですが、それよりも3年目に向けてという意味で。ここで「2年分の湊あくあ」をドンっと観せて、3年目もさらに頑張っていきたいです。そして、いつも支えてくれているたくさんの人たち、ホロライブのメンバーや運営さん、何よりもいつも観てくれているリスナーさんに、これまでの感謝の気持ちも伝えられるようなライブにできたらと思っています。
──最後にこの記事を読んでいる読者に向けてのメッセージをいただきたいのですが、まずは、あくあさんの1stソロライブを楽しみにしていて、すでに観る気満々の人たちへのメッセージをお願いします。
あくあ 「私が好きそうな曲は予習しておいてね!」ということですね。あと、当日はライブのことしか考えられないくらい夢中にできたらいいなと思っているので、その心の準備をしておいてください!
──では、あくあさんのライブに興味はあるけれども、まだ配信のチケットを購入してはいない人たちに向けて、最後のひと押しとなるようなメッセージをお願いします。
あくあ 興味がなければ最初から迷わないと思うので、迷っている人は、観てくれる可能性があるということですよね。1mmでも観たいと思っている人は、自分の心に素直になってほしいです。もしかしたら、このライブを観たことで、あなたの人生が少し変わるかもしれません。そんなライブになるように私も頑張るので、 ちょっとでも気になるのだったら、観ましょう! 人生も、私の1stソロライブも一度きりしかないのだから、後悔しないようにしてくださいね!!
(丸本大輔)
開催概要
「湊あくあ アニバーサリーライブ 2020 『あくあ色すーぱー☆どり〜む♪』」<開催日時>
2020年8月21日(金) 開場 19:30 / 開演 20:00 / 終演 22:00
ニコニコ動画・bilibiliの日中同時オンライン配信となります
<チケット>
通常チケット(前売り券/当日券): 4,000円(税込)
<配信ページ>
・ニコニコ動画:https://live2.nicovideo.jp/watch/lv326873472
<公演公式ハッシュタグ>
#湊あくあソロライブ2020