
774inc.のVTuberグループが集結する音楽フェスが開催
12月19日(土)の開催に向けて、配信チケットが絶賛発売中の『ななしふぇす どぅーいっと!』。774inc.(ななしいんく)に所属する4つのVTuberグループ「有閑喫茶あにまーれ」「ハニーストラップ(ハニスト)」「ブイアパ」「シュガーリリック(シュガリリ)」がすべて参加する音楽フェスで、このフェスのために作られたバーチャル空間の特設ステージで、20人の出演者が歌やダンスを披露する。【インタビュー前編】因幡はねると774inc.の仲間たちが8時間の音楽フェスを開催「このイベントを絶対に成功させたい」
エキレビ!では、774inc.最初のグループである「あにまーれ」のリーダー因幡はねるにロングインタビュー。
入ってくると、みんな「あにまーれ」になる感じ
──『ななしふぇす どぅーいっと!』には、774inc.に所属する20人のVTuberが出演します。「774inc.」の仲間というのは、因幡さんにとって、どのような存在ですか?因幡 私たちがデビューしたときは「あにまーれ」しかいなかったんですよね。その後に「ハニスト」がデビューしたんですけど、ライバルという存在だったから同じグループというか、同じ「箱」みたいな感じはあまりなかったんですよ。「ブイアパ」も個人で活動していたVtuberが参加していたりと私たちとは違う方針でしたし、「シュガリリ」の子も「ハニスト」の妹分というデビューだったので。
でも、気が付けば、それを包み込む「774inc.」ができていて。正直、どういう存在かって聞かれると、よくわかりません(笑)。でも、仲良しな子がいっぱいできて嬉しいなって思っています。
──以前の配信で、「あにまーれ」だけでなく、「774inc.」のメンバーの配信は、だいたい観ているとおっしゃってました。
因幡 できる限り、目を通すようにしています。
──では、関係性は謎だけれど、仲良しの気になる子たちという感覚ですか?
因幡 そうですね。良いタイミングがきたら、利用してやろうと思ってます(笑)。
──11月には、『ななしふぇす どぅーいっと』の開催を記念したリレー配信『774inc.歌謡祭 -2020秋』が行われました。
因幡 まずは、「774inc.も人が増えたな〜」って思いました。あと、私は、部活とかをやったことがないから、みんなで何か一つのことを頑張ってやるみたいな経験がなかったんです。だから、みんなで同じ方向を向いて、一緒に何かをやることが純粋に楽しかったですね。

──4つのグループの中で、「あにまーれ」ならではの特徴や魅力は、どのようなところだと思いますか?
因幡 「あにまーれ」って、けっこうわちゃわちゃしていて、自由奔放な子が多いみたいなイメージがあると思うんですけど。同じ「あにまーれ」のメンバーといっても、最初にデビューしたメンバー、私と、(日ノ隈)らんちゃんと、(宗谷)いちかの3人と途中から入ってきたメンバーとでは、キャリアが2年以上違うんです。だから、本当なら、今いる9人全員が一つのグループという感じはあまりしないと思うんです。
でも不思議なことに、新しく入って来た子たちも、わちゃわちゃした感じになるんですよね。入ってくる時、そういう子ばかりが選ばれているわけじゃないとは思うんです。本来はそういう子じゃないかもしれないのに、入ってくると、みんな「あにまーれ」になる感じがあって。これはなんだろうって思います。
それに昨年の今頃って、メンバーが3人になっていた時期なんですよ。
似ている人が誰もいない。でも、みんな「あにまーれ」
──同じ日にデビューし、2年半、一緒に活動してきた宗谷さんと日ノ隈さんは、因幡さんにとって、どのような存在ですか?因幡 難しいなあ……。9月に『えるすりー』(「Life Like a Live!」)という音楽イベントに呼んでいただいて、3人で出演したんですね。その時、MCの内容は何にも決めてなかったんですよ。ちょっとだけ台本があったかな……くらいで、あったとしても出だしの1行くらいだけ。それでステージに立って、歌が終わりMCになった時、何も決めてないから3人で普通に話しはじめて、そのまま普通に話し終えたんです。
──私も『えるすりー』を観ましたが、フリートークっぽいのに、因幡さんと宗谷さんの掛け合いから、日ノ隈さんがきれいなオチを付けていて。ベテラン芸人のようだと驚きました。
因幡 時間を見ながら話していたわけでもないんですよね。「そろそろ終わりかな」って思ってたら、きれいに落としてくれたんです。終わった後にエゴサをしたら、「あにまーれのMCが面白すぎる」みたいな感想がいっぱいあって。
──2年半の絆が生んだ自然なトークだったのですね。では、「あにまーれ」の後輩が、それぞれどんな子で、どんな魅力を持っているのか紹介していただけますか?
因幡 私の勝手な印象になっちゃうんですけど……。やっぱりムードメーカーになってくれるのは、(柚原)いづみと(風見)くくですね。先日、みんなで集まって、本番で初披露する新曲の振り付けを考えていたんですけれど。その時も、変な動きとかでみんなを笑わせてくれるのは、くく。
いづみは、普通にしているだけなのに何か面白くて、見てると自然と笑顔になっちゃうんです(笑)。しかも、そういうときに「なにわろてんねん!」って、ちゃんとツッコミも入れてくれるから、それでまた盛り上がる。その流れが毎回面白くて、「すごいな」って思います。

(4月に入った)白宮(みみ)は、けっこうマイペースなんですけれど、まだちょっと出方を窺っている感じもありますね。「こういうことをやりたい!」という気持ちは、すごくしっかりとある子なんですけれど、どうやったらできるのかなって、まだ悩んでる感じがします。例えば、みんなで振り付けを決める時も、「どうやって入っていこうかな」みたいになっていました。
白宮と同期の羽柴(なつみ)も真面目だからこそ、まだちょっと失敗を恐れている感じはしますね。持っている能力はすごく高いし、正直、私が「あにまーれ」の中で一番配信内容が面白いと思うのは、羽柴なんですよ。でも、何をやるときも少し怖がりなところが見えて、振り付けを決めるときも上手く会話に入っていけず、「どうしようかな……まあ座っておこう」みたいな感じになってました(笑)。
二人とも、そういうところがまた可愛いんですけどね(笑)。「うんうん、わかるよ。そうなるよね」って思います。だって、さっきも言いましたが、私とかは2年も先輩だから。私たちの側は全然気にしていなくても、普通はそうなっちゃいますよね。
──10月にデビューしたばかりの瀬島るいさんと飛良ひかりさんは、デビューからわずか2か月で、3Dデビュー&イベントデビューをすることになります。二人は、どんなVTuberですか?
因幡 瀬島はすごいですよ〜。陽キャ中の陽キャです(笑)。陽キャといっても「ウェイ系」ではなくて、人との距離を詰めるのが本当に上手い陽キャ。
それに、あの子って気が付いたら、すごく近くにいるんですよ。また振り付けの時の話ですが、私が「ここはどうしようか?」みたいな感じで悩んでる時、トコトコって真っ先に寄ってきて、「これはどうしますか?」って言ってくれるのは瀬島なんです。
一方で、ひかりの配信を観ている人は、ひかりのことをコミュ障と思うかもしれないですけれど、あの子はコミュ障ではないと思います。べつにそうしたいと思っていないから、行動してないだけなんですよ。私は、本当はみんなと仲良くしたい。でも、仲良くする方法がわからないからできないみたいなタイプですけれど、ひかりは、これで十分楽しいからこれでいいんだみたいな、自分をしっかり持ってるタイプ。変人ですけどね(笑)。
そう考えると、最初のメンバーから一番最近入ったメンバーまで似ている人が誰もいなくて、みんな違う。でも、みんな「あにまーれ」なんですよね。
自分も一緒にステージに立っている気持ちで楽しんで
──『ななしふぇす どぅーいっと』は4部構成で、「あにまーれ」の全メンバーが出演する第1部「あにまーれと どぅーいっと!」には、「ハニスト」の周防パトラさんと、「シュガリリ」の龍ヶ崎リンさんもシャッフルユニットのメンバーとして参加します。まずは、ほぼ同期でもあるパトラさんと、大きなライブに一緒に参加する気持ちを教えてください。
因幡 私もパトラもたくさん苦労して、めちゃくちゃ頑張ってきたので、やっと一緒にこういうことができるようになったんだって気持ちはあります。
──リンさんは、「困憊」を「こんびに」と読んだりする次代の有力な「VakaTuber」候補ですが、ライブでは持ち前のイケボで盛り上げてくれそうですね。
因幡 リン様は、歌っている時と喋っている時では、別の人だからなあ(笑)。喋ると全部が台無しになっちゃうから、MCなしで、ラップと歌だけでお願いしたいですね(笑)。
──第2部〜第4部は、それぞれ「ブイアパ」「シュガリリ」「ハニスト」が主役のステージが開催されます。因幡さんの注目ポイントを教えてください。
因幡 シャッフルユニットのパート以外は、練習も別々で、どんなことをやるのかも全然知らないんです。だから、具体的なことは言えないというか……私も楽しみにしています。順番は私たちが最初なので、出番を終えた後、「どれどれ」って腕を組んで後方から観ていたいです(笑)。
──では、このインタビューを読むくらいには因幡さんや774inc.に興味はあるけれど、まだ『ななしふぇす どぅーいっと!』のチケットは買っていないという人に向けて、メッセージをお願いします。

因幡 お願いですからチケットを買ってください! この記事を読んでいるあなたがチケットを買ってくれれば、第2回もあるかもしれないし、もしかしたら『いなばはねるふぇす どぅーいっと!』があるかもしれません。そのためにもチケットを買ってもらって、Twitterで「因幡はねるさんのインタビューを読んで、『いなばはねるふぇす』のためにチケットを買いました」ってつぶやいてください!
──途中から私欲も濃くなりましたが……。最後に、チケットも準備万端で開演を楽しみに待っているファンにメッセージをお願いします。
因幡 こういうステージに立たせてもらえるのは、普段からみんなが応援してくれているからです。Twitterにリプをくれたり。いいねを押してくれたり。配信を聴いてくれたり。コメントしてくれたり。高評価ボタンを押してくれたり。スパチャを投げてくれたり。イベントがあれば来てくれたり。グッズを買ってくれたり。そういう一つ一つの事が全部積み重なって、このイベントが実現できています。だから、普段から応援してくれている人たちは、自分も私たちと一緒にステージに立っている気持ちで楽しんでほしいです。
イベント概要
【イベント名】『ななしふぇす どぅーいっと』
【日時】
12月19日(土)13:00〜21:00(予定)
【公式サイト】
https://774fes-doit.com/
【チケット販売サイト】
https://virtual.spwn.jp/events/201219-774fes-doit
【チケット】
後日お届けグッズ付き「通し」配信チケット(限定特典付き)25,000円
「通し」配信チケット(限定特典付き)15,000円
「第1部・あにまーれと どぅーいっと!」配信チケット 4,000円
「第2部・ブイアパと どぅーいっと!」配信チケット 4,000円
「第3部・シュガリリと どぅーいっと!」配信チケット 4,000円
「第4部・ハニストと どぅーいっと!」配信チケット 4,000円
※チケット販売期間 〜12月19日(土)21:00
ライブ配信時より2020年12月26日(土)23:59まで視聴可能
丸本大輔
フリーライター&編集者。瀬戸内海の因島出身、現在は東京在住。専門ジャンルは、アニメ、漫画などで、インタビューを中心に活動。「たまゆら」「終末のイゼッタ」「銀河英雄伝説DNT」ではオフィシャルライターを担当した。にじさんじ、ホロライブを中心にVTuber(バーチャルYouTuber)の取材実績も多数。
@maru_working