
のん監督初の劇場映画「Ribbon」上海国際映画祭 GALA部門で最速上映
のんが脚本・監督・主演を務める映画「Ribbon」(2022年公開予定)が、第24回上海国際映画祭 GALA 部門特別招待作品として、6月12日に世界最速上映を迎えた。世界中から集まった500作品前後の映画が上映される中で、さらにGALA部門に選出されるのはわずか数作品。栄誉ある部門でワールドプレミアが行われた。6月12日、17日、18日、計3回の上映チケットは発売後わずか5分で完売。アジアにも多くのファンを持つのんへの注目度の高さがうかがえる結果となった。
本編上映前にはのん監督からのビデオメッセージも流れ、スピーチ冒頭では流暢な中国語も披露。感謝の言葉と本作に込めた想いを丁寧に語り、あたたかな拍手を受けて上映がスタートした。
主人公の感情の流れをカラフルなリボンの動きで表す特撮表現に、観客は驚嘆。コミカルなシーンでは笑いが起きる一幕も。上映後、のんが本作に込めた熱量をいち早く受け取った上海の客席からは拍手喝采が送られ、会場は熱気に包まれた。

のん監督ビデオメッセージ全文
ゲストの皆様、観客の皆様、こんにちは。のんです。わたしの初の劇場長編映画監督作「Ribbon」を第24回上海国際映画祭 GALA セレクションへご招待いただき、ありがとうございます。この上映が、映画「Ribbon」にとってのワールドプレミアとなります。そして、この会場にいる皆様に世界で初めてこの映画をご覧いただけることを本当に光栄に思います。
2020年は、コロナで世界中が大変な状況になりました。
でも、コロナがあったからこそ、わたしは改めて、人には映画やアートなどのエンタメが必要なんだと実感しました。わたし自身も、これまで見てきた映画やアートで自分が形成されているという風に感じています。
昨年、美術大学の学生の方の卒業制作展も中止になりました。1年もかけて制作したアート作品が展示できなくなってしまって 「自分の作品がまるでゴミのように思えてしまった」というインタビューを見て衝撃を受けました。特に学生の皆さんは卒業制作展という一生に一度のチャンスをなくしてしまいました。これがこの映画をつくろうと決意した理由です。
映画「Ribbon」を見て、アフターコロナのエンターテインメントの重要性を再確認してもらえたら嬉しいと思います。ぜひ、楽しんでご覧いただければと思います。ありがとうございます。
※中国語の箇所は日本語訳
【動画はこちら】
https://youtu.be/TDZUalMkL2g

ワールドプレミア概要
第24回上海国際映画祭(24th Shanghai International Film Festival)映画祭開催期間:2021年6月11日〜6月20日
【映画「Ribbon」上映日程】
6月12日(土)15:30
UME International Cineplex HALL ONYX 4K LED
6月17日(木)15:30
Macalline Cinema World (Wuzhong Rd.) HALL LUXE
6月18日(金)20:50
HuBei Cinema HALL 1
【GALA部門選出理由について】
役者から監督になったのん監督のように、清々しい和の映像美が満載。この作品は、コロナ禍によって、生活の変化を余儀なくされた若者達の人生の軌跡、そして人間関係を、1つ1つ丁寧に描いている。
Ribbonは主人公の“作品”の一部であり、青春の一部でもある。Ribbonにより、作品の雰囲気は全体的に親しみがあり、やさしいものになる。だから、例え世界がどんなに悪くなったとしても、若者は諦めない。ちょっとした論争、ささやかな反発、小さな励まし……これらはすべて若者を良い方向へ導くことは間違いない。<SIFF Selection Committeeよりコメント>
作品概要
『Ribbon』2022年公開
脚本・監督・主演:のん
特撮:樋口真嗣
特撮プロデューサー:尾上克郎
製作統括:福田淳
エグゼクティブ・プロデューサー:宮川朋之
クリエイティブ スーパーバイザー:神崎将臣 滝沢充子
プロデューサー:中林千賀子
企画:のん
制作プロダクション:ブースタープロジェクト
製作:日本映画専門チャンネル/non /スピーディ/コミディア/インクアンク
オフィシャルサイト:https://www.ribbon-movie.com
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