コロナ禍での外出自粛ムードの中、ECサイト利用による商品購買が増えているといわれる。実店舗での売上減を補うためECサイト運営に乗り出した事業者も多い。

ECサイト運営では集客力が重要となるが、ECサイト運営経験者の約4割が十分な集客を実現できていないにもかかわらずコスト面から外部委託せず集客・販促を最も大きな課題と感じているらしい。


 11月29日、マーケティング・コンサルタント業の「株式会社これから」が11月中旬に全国のECサイト運営経験者200名を対象に実施した「EC サイト運営で売れる人と売れない人に関する調査」の結果レポートを公表している。これによれば、ECサイト運営において「最も課題に感じていること」を聞いた結果では、「集客・プロモーション」が34.0%で最多となっており、次いで「仕入れ」が18.0%、「商品開発」12.5%、「在庫管理」12.0%、「サイト構築」10.0%と続いている。「出荷・配送」3.5%や「問い合わせ対応」1.5%といった業務はあまり課題となっていないようだ。ECサイト運営において「集客は大事だと思うか」に対しては、「思う」と「どちらかというと」の合計は95.5%とほとんどの者が集客を重要だと捉えている。


 集客の外部委託を躊躇させる要因について複数回答で聞いた結果では、「コストが高い」が60.5%で最も多く、次いで「集客できるか分からない」51.5%、「情報漏洩のリスク」36.0%と続いており、集客を重視し課題を抱えているもののコスト面と集客効果の不確実性で外部委託を躊躇しているようだ。


 「集客に効果的と考える方法」を複数回答で聞いた結果では、「Web広告」57.5%、「SNS発信」56.5%が突出して多く、続く「SEO対策」39.5%を大きく上回っており、「メルマガ」14.0%などこれまで主流だった集客手法は重要度が低下しているようだ。「WEB広告に1日どれくらいの費用をかける必要があると思うか」という質問では、「500円以下」が19.5%、「501~1000円」23.5%、「1001~5000円」30%、「5001~1万円」14%、「1万円以上」13%となっており、約半数が月に1万5000円から15万円程度の支出となっているようだ。


 「売上に直結する要因」については、「商品・サービスの質」58.0%、「集客力」53.0%とやはり集客力、顧客の引き込みが購買に直結し重要視されているようだ。(編集担当:久保田雄城)