監督が、アクションができる主演のアン・ジヘに出会い、男性の予定たっだ主人公を女性に変え、アン・ジヘ以外の役者も全員、本番ではスタントマンを使わず、自分でアクションができる役者をキャスティングしたという本作。
【写真】韓国アクション映画『スレイト』の大迫力シーン
ジへは、役者になった経緯について「元々、俳優になろうとは思ってはいませんでした。私は小学校4年生の時から大学1年生の時まで器械体操をしていて、大学を卒業して体育の先生になるつもりだったんです。それで教育実習まで行ったのですが、学生たちと一緒に過ごす中で自身の将来に対して今一度深く考えるようになりました。
そんな時、偶然にも“演技をしてみないか?”という提案を頂く機会があって、CM広告にキャスティングされて俳優の道に足を踏み入れました。他の方々より少し遅く夢を見つけたのかもしれませんが、その分熱心に取り組んで、夢を実現するために努力しています」と語っている。
また、アクションの師匠について「作品を通じてお会いしたアクション監督の方々は色んな方がいらっしゃいますが、私に多くを教えてくださったのはチョン·ドゥホン監督(『シュリ』『MUSA-武士-』『シルミド/SILMIDO』『ブラザーフッド』『ベルリンファイル』の武術監督)です。 初めて監督に会った時、何も知らない私に16連撃の剣術を見せてくれ、真似してみるように言われました。慌ただしいその日の訓練を終えて水を飲んでいる私に、『なぜ今頃来たんだ?』(その才能があるならもっと早く会いたかったという意味です)と言ってくれた監督の顔が記憶に残っています」とコメント。
本作の見どころについては「いろいろありますが、その中でも2つあります。一つは代役無しですべての俳優が実際に演じたアクションです。全ての役者がアクションを習って自分で演じました。
現在、映画界には、特にアメリカで、映画に女性や有色人種をもっと起用しようという流れがある。本作も、もともと主人公は男性という設定だったが、監督がジヘに出会い、役を女性に変えたという経緯がある。監督など製作陣が性別に捉われず、アクションができるいい役者を探していたことについて「新しい試みは負担も伴うものですが、一方、期待してワクワクする気持ちもあります。映画というコンテンツは様々な話を題材とするべきなので、そのような変化は素晴らしいと思います。チョ・バルン監督とミーティングをしながら感じたのが、監督はいつも新しい挑戦を楽しんでいることです。私も挑戦するのが好きです。
そのような面で監督とよく通じたと思います。俳優たちは、演じる機会がいつ来るか分からない多様なキャラクターたちのために、多くの努力と時間を惜しみません。そのような努力が実を結ぶためには、今後も様々な試みが続けられなければならないでしょう。監督からヨニ役を引き受けてほしいという話を聞いて、負担よりは責任感をより感じた記憶があります。
それほど期待に応えたかったからです。何があっても一生懸命にやり遂げようという考えしかありませんでしたし、作品に迷惑をかけないように気を引き締めようと考えました。私を信じて任せてくれた監督に今一度感謝します」と感謝を述べた。
ジヘは最後に「全てのアクションを100%演じきった俳優たちの熱演と、現実世界とパラレルワールドで1人2役で出てくるキャラクターを探しながら映画を楽しめばもっと楽しめると思います。 『スレイト』への関心と応援に心から感謝します。これからも真の主人公として常に挑戦し、熱心に努力する俳優になります。今後はさらに成長した姿をお見せできればと思います」と締めくくった。
▽アン・ジヘ
1989年生まれ。韓国テレビドラマで経験を積み、2018年に出演した映画『Our Body』が第43回トロント国際映画祭・DISCOVERY部門にてワールドプレミア上映、釜山国際映画祭においてもアジアンプレミア上映された。