2018年に趣味だったコスプレ活動を本格化、フォロワー数が約3倍に急増するなど今最も注目されるコスプレイヤーの1人、とみこ。競泳水着とむっちりボディでSNSを中心に人気を集める彼女だが、一体どんなきっかけでコスプレへの道へと進んだのか? 「コミュ障だった」という過去と現在の活動について語ってくれた。

(前中後編の前編)

【写真】美少女コスプレイヤー・とみこの私服撮り下ろしショット

──コスプレを始めたきっかけから教えていただけますか。

とみこ 小さい頃からアニメやマンガが大好きで、コスプレイヤーという存在を知ったのは中学生の頃です。コミケ(コミックマーケット)に同人誌を買いに行ったときに、コスプレ広場を覗いたら、すごく楽しそうだなと。いつかコミケでコスプレをしてみたいなと思ったんですけど、コスプレ衣装って高いので、バイトができるようになったらコスプレしたいなと考えていて、実際に始めたのは高校2年生です。最初はキャラクターへの愛情表現の1つとして買った衣装を自宅で着るという、ゆるーい感じで始まりでした。

──最初に買った衣装は覚えていますか?

とみこ 『東方Project』というゲームの十六夜咲夜(いざよい さくや)というキャラクターの衣装をフリーマーケットで買いました(笑)。確かフルセットで5、6千円ぐらい。最初は自撮りだけで満足していましたね。

──ちなみにアニメにハマったのは幾つぐらいですか?

とみこ 物心ついたときからです。最初は『おジャ魔女どれみ』とか小さい子向けのものを観ていて、深夜アニメにハマり出したのは小学校高学年ぐらい。そこから萌え系のアニメも観るようになりました。たまたま深夜にテレビを点けたら、可愛い女の子たちが動いていたから、「なんだろう」ってところから始まって、中学生になって、もっと掘り下げるようになって。


──小学校高学年で深夜アニメは早いですね。

とみこ 確かに周りに好きな子はいなかったです。『NARUTO -ナルト-』や『BLEACH』などジャンプ作品は仲間もいましたけど、萌え系はちょっと隠していたというか。こっそり好きでした。

──萌えアニメに惹かれた理由は?

とみこ 可愛い女の子が昔から好きで、『プリキュア』なんかも周りが卒業していく中、私だけは観続けていたんです。そういう影響もあって、萌えアニメに出てくる可愛い女の子に魅力を感じました。特にアイドル作品に強く惹かれます。

──もともと自撮りで満足していたコスプレを外に向けてするようになったきっかけは何だったんですか?

とみこ たまたまバイト先の友達でコスプレイヤーをやっている子がいて、一緒にあちこちのコスプレイベントに通っていたんです。その子が一眼レフを持っていたので、コスプレイベントで撮り合いっこをしていたんですけど、めっちゃ恥ずかしくて(笑)。なるべく人の目につかないところで、おそるおそる端っこの方で撮り合っていました。

──確かに、いきなり大勢の前では恥ずかしいですよね。

とみこ 誰かに撮ってもらうにしても、カメラマンさんは年上の男性ばかりだから怖いじゃないですか。
友達以外に撮ってもらったのは、コスプレでコミケに参加するようになってからです。高校を卒業した年にコミケに行ったら、それまで行ってたコスプレイベントとカメラマンさんの数が違うんですよ。『艦これ(艦隊これくしょん -艦これ-)』の時雨ってキャラのコスプレをしたんですけど、ふらふら歩いているだけで、「撮影してもいいですか?」と声をかけられて、撮影されていると、その方の後ろにどんどんカメラマンさんの列ができていくんです。「なんだこれ? 一生終わらないじゃん」と思って(笑)。当時は名刺文化も残っていましたし、Twitterもやっていたので、いろいろフォローしたりされたりで、知り合いを増やしていきました。Twitterを真面目にやり出してからはコスプレ関係の友達も増えましたし、自分からコスプレ合わせに参加して、知らない子たちの中に飛び込んでみたりとか。けっこう頑張りましたね。

──コスプレを通じて一気に人脈が広がっていったんですね。

とみこ めちゃめちゃ楽しかったですね。人生で一番楽しかった! 1、2年で何十人も友達が増えましたし、今遊んでいる友達はほぼコスプレがきっかけで知り合った子たちです。昔はコミュ障だったんですけど、コスプレをきっかけに人と接するのが苦じゃなくなりましたね。気付いたら、「次のイベントは、この衣装で参加しよう!」と、どんどんエスカレートしていって、関東近辺のイベントだけじゃなくて、名古屋とか大阪のイベントにも自主的に行くようになって、どんどんフォロワーも増えていきました。


──高校卒業後の進路は?

とみこ 1回就職をして、普通に会社員として働きながら、週末はコスプレをして遊ぶという感じで、当時は月に2、3着ぐらい衣装を買っていたんですけど、生活はカツカツでした。ほぼ毎週、最低でも月に2回はコスプレイベントに参加していたので、どんどん新しい衣装が着たくなるんです。同じ衣装を着るのは多くても3回程度でした。結局、3年ぐらいで会社を辞めて、それからはケーキ屋さんやアニメ系のカフェなど趣味でいろんなバイトを楽しみながら、コスプレ活動をしていました。

──企業案件が入り出したのは事務所に入ってからですか?

とみこ 入る前からちょくちょくいただいていました。最初にやらせていただいた企業案件がセガさんの『STEINS;GATE』(シュタインズ・ゲート)で、椎名まゆりというキャラクターをやらせていただいて、いまだに鮮明に覚えています。その後は、東京ゲームショウなど、大きいイベントにも呼ばれるようになりました。プレッシャーと言いますか、これでお金をいただいているので、自分でいいのかな……って思うときもあります。ただ、そういうお仕事に憧れもあったので、うれしいですね。

──どういうきっかけで今の事務所「スタニングアーツ」に所属したんですか?

とみこ 3年前に仲の良いコスプレイヤー兼レースクイーンの立花はるさんから紹介していただきました。企業さんと直接やり取りするのが大変だったので、そこは誰かにお任せしたかったんです。それに事務所に入っていることで、いろいろな安心感もあります。
やっぱり大人の方が対応してくれるので心強いですね。和気あいあいとしたフリーダムな事務所なので、すごく楽しいです。

──将来的にコスプレイヤーとして、こうなりたいという展望はありますか?

とみこ コスプレでお金をいただけて、ありがたいなって気持ちはありますけど、それだけで生活していこうとは思っていないんです。コロナ禍になって、今まで普通にイベントがあったありがたみを感じて、別のスキルを身に付けないとまずいぞと自分の活動を見直して。今は別の道を模索中です。将来的にコスプレ活動は本職じゃなくて副職にしたいですね。

【中編はこちら】「ただのビキニだとツマらない」とみこが語る競泳水着と写真集へのこだわり

▽とみこ
2018年に趣味だったコスプレ活動を本格化、フォロワー数が約3倍に急増するなど今最も注目されるコスプレイヤー。ハロプロ好きな一面もあり、コンサート映像作品も日々収集中。絶対に外せないライブは、アンジュルムの『コンサートツアー2018春十人十色+ファイナル』。
編集部おすすめ