【前編はこちら】SKE48大場美奈が卒業ソングを語る「MVの最後はすっぴんをさらして終わりました(笑)」
【写真】可愛さを更新し続ける大場美奈撮り下ろしショット【10点】
――卒業はいつ頃から考えていましたか?
大場 沖縄での選抜総選挙(2017年)にさかのぼります。その年は26位で、アンダーガールズでした。その次の日、私は総選挙で選抜入りしたいと誓いました。じゃあ、そのためにはこの一年で何をすればいいのか、計画を立てようと。もし選抜に入れたとして、自分は何がしたいのか。そう考えていると、卒業という文字が初めて頭に浮かんできて。総選挙で選抜入りして、お芝居のお仕事で大きな経験を積んで、自信を持てたら卒業しようという計画を立てました。
運良く、翌年の総選挙で8位に入ることができて、選抜入りを叶えられましたし、主演の舞台も経験できました。去年の夏、『羽世保スウィングボーイズ』という舞台にも立てました。『羽世保~』の稽古期間は、SKE48のお仕事を休んで、男女混ざっての時間を過ごしました。
卒業のために準備をする人はたくさんいると思いますけど、私にとっての準備は、SKE48という場所がなくなっても生きていけると感じられたことでした。
――周りには事前に話していましたか?
大場 AKB48の同期にはLINEで伝えました。(山内)鈴蘭には直接会って伝えました。その時、鈴蘭も卒業を決めていましたね。あと、松村香織ちゃん、内山命ちゃん(ともにSKE48卒業生)、斉藤真木子には名古屋で伝えました。真木子は「(自分が)残っちゃうんかー! マジかー!」って言ってました(笑)。須田亜香里ちゃんには、レッスンの合間にこっそり伝えました。「先に決めちゃったんだね」「うん。先に行くね」という会話がありました。
――最近、須田さんとランチをしたそうですね。
大場 そうなんです。話してみて分かったのは、長年同じグループにいると、考えが似てくるんだなということでした。
――どういうところが似ていました?
大場 どこかで後輩の背中を押してあげる時期がくるものだということです。アイドルとして前に出たい気持ちは誰だってあると思うけど、そんな気持ちを押し殺して、後輩を支える側に回らないといけないんです。私もだーすーもベテランになって、同じ選抜として活動してきて、そういう気持ちを確認し合ったことはなかったけど、同じこと考えてるんだな、もっと早く深い話をしていればよかったなって思いました。
――ということは、今回のシングルの立ち位置もあまり気にならなかった?
大場 今回は真ん中くらいの立ち位置です。むしろ最後のシングルで選抜に入れてもらえただけでもありがたいことです。私はこの先いない人間ですから。若いメンバーを前に置けばいいじゃないかと思う人もいるだろうけど、そうじゃない判断をしてくれたスタッフさんに感謝したいです。
――卒業発表後に感じていることはありますか?
大場 最近は劇場公演を優先的に出るようなスケジュールにしてもらっているんですけど、私推しじゃないファンの方が、私に目線をくれるんです。「次はいつ公演に入れるか分からないから、大場美奈を目に焼きつけておこう」って、目線から伝わってくるんです。
――卒業後、ファンの人とはどのような関係になりそうですか?
大場 卒業後はむしろそこに力を入れていきます。卒業コンサートを振り返るような機会も設けたいし、その後の人生も見守っていてほしいから。12年の活動で出会った方と、卒業を機にさよならなんてしたくないです。
――卒業後は女優の道を本格的に歩き始めるということでいいんですよね?
大場 はい。おばあちゃんになっても、2時間ドラマに出られる役者さんを目指します。30歳でアイドルが終わって、イチからお芝居の道がスタートします。長く携わっていけば、見えてくるものもあると思います。お芝居というものを追い続けていきたいですね。これからはYouTubeで動いている私をお見せしたいとも考えています。べつにYouTuberになりたいわけじゃないけど、ファンの方に向けたコンテンツを作っていくつもりです。
そうだ、アイドルとして30歳まで頑張ってきた証を文字に残したいという願望が芽生えてきたんですよ。
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