8月2日にファースト写真集『吐息の温度』(集英社)を発売する安倍乙。秋元康プロデュースの「劇団4ドル50セント」に所属しながら、グラビアシーンでも活躍中の彼女だが、グラビアに対してどういう想いを持っているのか? 写真集と見どころとともに話しを聞いた。

(前後編の前編)

【写真】初写真集『吐息の温度』を発売した安倍乙 撮り下ろし写真【5点】

──初めてグラビアのお仕事をしたのは、いつ頃ですか?

安倍 劇団4ドル50セントの旗揚げ本公演『新しき国』(2018年2月8日~12日)を上演して間もない頃です。その公演を『週刊プレイボーイ』の編集の方が見に来てくださって、劇団のメンバー数名がテストシューティングをすることになったんです。その結果、『週刊プレイボーイ』(2018年9号)に初登場、初水着で、表紙巻頭を飾らせていただいて、無名の私を見つけてくださってありがたかったです。

──グラビアに抵抗はなかったんですか?

安倍 最初はありました。でも当時はほとんど芸能のお仕事がなかったので、オファーをもらえること自体がすごいという認識でした。悩むよりも先にやってみようという気持ちが強かったです。

──初グラビアに挑戦するにあたって、何か参考にしたものはありましたか?

安倍 もともと私は篠崎愛さんの大ファンだったんです。歌も上手いし、顔も可愛いし。なので前からグラビアはチェックしていたんですけど、改めて見直して参考にさせていただきました。でも、いざ撮影に臨んだら恥ずかしさでガチガチになって、上手くポーズを取れなかったですし、表情も強張っていました。

──初グラビアの撮影地は台湾だったんですよね。

安倍 今のご時世を考えると、初グラビアで海外に行けるのはすごいことだったんだなと思います。
ただ台湾で覚えていることといったら、すごく寒い季節で、湿地帯で震えながらビキニになったり、観光客がいる中、私だけ水着姿になったりしたことです(笑)。「やるしかない!」という気持ちで乗り切りました。

──実際に仕上がった写真を見て、どう思いましたか?

安倍 初めてのグラビアということで、スタッフさんが「勉強のために見ておいて」と撮影したカットを全て送ってくれたんです。2泊3日の撮影だったんですが、初日はぎこちなくて見ていられませんでした(笑)。でも3日目になると表情も作れてきたなと自分でも思いました。

──表紙を飾った『週刊プレイボーイ』発売後の、周囲の反応はいかがでしたか?

安倍 それまで、ほとんどメディアに出たことがなかったので、地元の友達にしたら、私が芸能デビューしたと聞いても現実味がなかったと思うんです。でもコンビニでも私が表紙の雑誌が並んでいるので、それを写真に撮って送ってくれたり、「見たよ」「買ったよ」と連絡してくれたり。世間に知られていくって、こういうことかと実感できました。SNSのフォロワー数も増えて、グラビアをきっかけに知ってくれた人も多かったです。

──その後、いろいろな雑誌のグラビアを飾り、マンガ誌や写真週刊誌の表紙も飾るようになりました。

安倍 初めは抵抗があったグラビアですけど、本屋やコンビニで大々的に自分の名前が載ってる雑誌を見るのはうれしいですし、多少なりとも舞台の集客にも繋がっていると思うので、プラスのことばかりなんですよね。すぐに恥ずかしさはなくなって、楽しんでやれるようになりました。


──グラビア経験が、お芝居な、ど他のお仕事に活きている部分もありますか?

安倍 ありますね。たとえば先日、とある映画の撮影で、私が浜辺で男性を誘惑するシーンがあったんです。「妖艶な雰囲気で」という指示があったので、グラビアで学んだ表情やポーズを活かすことができました。あとバラエティに出演した時にエゴサをすると、「グラビアの子だ!」みたいな反応も多くて、グラビアは絶大な影響があるんだなと実感します。

──最後に今、新たにチャレンジしたいことはありますか?

安倍 お仕事ではないんですが……油絵です(笑)。ちゃんとキットも買ったんですよ。もともと絵を描くのが好きなので、本格的にやりたいなと思っています。

【前編はこちら】劇団4ドル50セント・安倍乙、初写真集は「ドラム式洗濯機」の写真がお気に入り?

▽安倍乙
あべ・おと。
劇団4ドル50セント所属。2017年のデビュー以来、数々の雑誌の表紙やグラビアを飾り、劇団の最新公演『Take Off!!!!』では主演も務める。ファースト写真集『吐息の温度』(集英社)が絶賛発売中。
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