【写真】おいしくるメロンパン、超能力戦士ドリアン…バンド名が異彩の実力派3バンド
思えば、ヒット曲を連発しているOfficial髭男dismやマカロニえんぴつでさえ、最初にバンド名だけを聞いた時には、このバンドって売れるのかな!?と思った人も多かったことだろう。
今年も本格的なフェスシーズンに突入するが、今回はフェスのタイムテーブルでひと際異彩を放つ3組のバンドを紹介しよう。果たして、何組、バンド名と彼らが鳴らす音を知っているだろうか?
まず、1組目のバンドは、おいしくるメロンパン。何とも可愛らしいネーミングだが、3人組のロックバンドである。草食系男子3人組のギターロックといった感じだろうか。2016年、ロッキング・オンが主催するアマチュアアーティストのコンテストで優勝して注目を集め、ROCK IN JAPANやJAPAN JAMなど、ロッキング・オンのフェスにもたびたび出演している。曲はとてもポップでキャッチー。優しい歌声の邦ロック好きの若者に、男女問わず、支持されているバンドだ。
甘酸っぱい歌詞も魅力で、過去には、カルピス100周年とのタイアップ曲もリリースしている。その後は特に目立ったタイアップが無かったが、今後、ドラマやCMタイアップを手に入れ、この愛くるしいバンド名と共に、楽曲がお茶の間まで浸透していけば、ブレイクも近いかもしれない。
今年4月19日には、7枚目となるミニアルバム『answer』をリリースし、5月12日からは全国ツアーがスタート。まずは、何の先入観も持たずに、最新のミニアルバムの楽曲から聴いてみて欲しい。
続いて、2組目は、リュックと添い寝ごはん。これまたメルヘンチックなバンド名である。こちらは、21歳~22歳という男女混合4人組で、「青春」というキーワードがピッタリなロックバンド。今年3月には、リクルートの「スタディサプリ」が手掛けるプロジェクト「18の問い」の映像に、『青春日記』という楽曲が使用された。
彼らもおいしくるメロンパンと同じく、ロッキング・オンが主催するコンテストで優勝したのだが、その時、メンバーはまだ高校在学中だった。
当時から楽曲センスが高く評価されており、小沢健二にハマった40~50代の心にも響きそうな渋谷系ポップ的なアプローチの楽曲があったり、サニーデイ・サービスを彷彿とさせるようなフォーク調の青春ロックな楽曲があったり…と、どこか懐かしい雰囲気のサウンドと歌詞と歌声は、本当に21~22歳なのか?と疑いたくなるほどだ。まずは、こちらもバンド名から勝手なイメージを膨らませることなく、楽曲に触れてみて欲しい。大人な音楽ファンにこそ聴いて欲しい若手バンドである。
そして、3組目は、超能力戦士ドリアン。もしかすると、このバンドだけは名前的に、少しコミックバンド的な要素を想像する人も多いかもしれないが、まさにその通り。
ちなみに、彼らのYouTubeのトップには「ようこそ!まずはこちらからMV流し見どうぞ!」というMVのダイジェスト映像が上がっている。こうしたサービス精神も実に面白い。曲のタイトルを見てみると『いきものがかりと同じ編成』、『恐竜博士は恐竜見たことないでしょ』、『背中に翼が生えたら便利だけどジャマ』など、一癖も二癖もある楽曲を想像してしまいそうなのだが、曲はとてもキャッチー。メンバー自身がキュウソネコカミ好きを公言していることもあり、特に、キュウソやヤバT好きなロックキッズ、フェスキッズから支持されているようだ。
声出しが解禁となった今、初めて聴いてもワチャワチャと盛り上がれる楽曲を持つバンドはフェスで強い。先日、ヤバTのボーカル・ギターこやまたくやが、声出し解禁となったツアーファイナルのMCで「(声出し解禁となって)これからはワチャ系の逆襲が始まる!」と語っていたのが印象的だった。きっと、キュウソやヤバTらと共に、超能力戦士ドリアンも今年のフェスを大いに盛り上げてくれることだろう。
今年はフェスへの出演のみならず、魔法少女になり隊やバックドロップシンデレラ、ビレッジマンズストアといった癖の強いバンドとの対バンも決まっている。いつの日か、四星球や鬼龍院翔、ベッドイン、どぶろっかーずらが出演している「♀フェス」という日本一面白いバンドを決めるライブイベントへの出演とそこでの活躍にも期待したいものである。
さて、今回紹介した3組。
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