大人気グループ「Snow Man」の佐久間大介が、2024年公開の映画『マッチング』で“狂気のストーカー役”に挑戦する。この発表を受け、多くのファンが驚きの声を上げているが、一方で演技に対する期待が高まっているのも事実。
そこで今回は、佐久間のストーカー役に期待が持てる理由を考察していく。

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そもそもバラエティなどで見る佐久間といえば、天然で明るい“おバカキャラ”のイメージが強い。クイズ番組に出れば珍回答を連発し、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組『Snow Man佐久間大介の待って、無理、しんどい、、』(文化放送)では“オタク佐久間大介”を惜しみなく発揮。

過去にバラエティ番組などで自宅の様子を公開した際には、『ラブライブ!』をはじめとするアニメのタペストリーやフィギュアが大量に映し出され、同じくジャニーズの中でオタクとして有名な「Kis-My-Ft2」の宮田俊哉に次ぐ“逸材”として話題を呼んだ。

そんな中、発表されたのが映画『マッチング』で謎の男・永山吐夢を演じるというニュースだ。

マッチングアプリをきっかけに主人公を付け狙うストーカーという難しい役どころで、彼自身も「自分と真逆のキャラクターの役が来て、とても悩みました」と、そのイメージの乖離に悩んでいたことを公式サイトで打ち明けている。

また佐久間はテレビアニメ『ブラッククローバー』(テレビ東京系)で声優デビューを果たし、Snow Man主演の実写映画『おそ松さん』では十四松を演じているものの、演技経験は決して豊富とは言えない。当然、単独での実写映画出演は今作が初めてとなる。

だが、これがかえって成功の鍵を握るかもしれない。「佐久間といえば“こういう役”」というイメージがないからこそ、テレビで見る印象と真逆の役柄は人々の印象に残りやすいだろう。そのうえ、ギャップある役柄は過去にも成功例が多い。

たとえば「なにわ男子」の道枝駿佑は、関西ジャニーズJr.時代にドラマ『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』(フジテレビ系)で、ミハンチーム(未然犯罪捜査チーム)に割り出された男子高校生を熱演。
人々を淡々と撃ち殺していくサイコパス演技は、当時多くの視聴者を震撼させた。

同時に今もなお人々の記憶に残り続けているようで、TikTok上で「道枝駿佑」「絶対零度」と検索すると600万件以上の動画がヒットする。

また、そういった意味でいうと、サスペンスドラマ『そして、誰もいなくなった』(日本テレビ系)に出演していた「Hey! Say! JUMP」伊野尾慧の演技力もすこぶる評判が良かった。同作で伊野尾は物語の黒幕を務めていたのだが、この役で「第90回ザテレビジョンドラマアカデミー賞」助演男優賞第2位に輝いている。普段の可愛らしい雰囲気からは想像できない、圧巻の演技力に思わず魅入ってしまった人も多いのではないだろうか。

『絶対零度』の道枝然り、『そし誰』の伊野尾然り、その演技は視聴者の記憶に強く刻まれ、役者としてのキャリアをさらに加速させたことは明らか。だとすれば彼らと同様、ギャップある役柄に挑戦する佐久間もまた、期待以上のものを見せてくれるに違いない。

元々彼は演技経験がさほど多くないとはいえ、役者として声優として数々の爪痕を残してきた。2021年公開のアニメ映画『白蛇:縁起』(日本語吹替版)で主演を務めた際には、“発声や音質が声優そのもの”だとアニメファンの間で大きな話題に。

2012年10月期のドラマ『Piece』(日本テレビ系)においても、主人公をいじめる丸尾行児役を演じ、自然体で威圧感ある演技力が注目を集めていた。

ことあるごとに佐久間の演技力は高く評価されてきたわけだが、その背景には佐久間のオタク気質な一面も関係しているように感じる。日頃から“好き”という感情を大切にしているからこそ、役への深い理解と真摯な姿勢が人一倍強いのだ。


映画『おそ松さん』で十四松を演じた際も、“劇中で手を見せない”という縛りを自ら作って撮影に臨んだという。そのため箸を持つ時もバットを持つ時も手が袖の中に隠れており、“原作リスペクトが高い”と好評を博していた。

実際、『マッチング』の監督である内田英治氏も、撮影前の準備段階から行動の原理や内面的な感情部分など、佐久間から多くの質問を受けたと明かしている。こうしたオタク的なキャラクターへの入れ込み方は、間違いなく彼の演技を良いものにするだろう。

ちなみに佐久間は今回の役柄を演じるにあたり、「最終的には僕じゃないとできなかったんじゃないかと思うくらい自信が持てる永山吐夢像が出来上がり、嬉しく思います」と出来栄えを語っている。ムードメーカーで愛されキャラの彼が一体どのような“ストーカー”に変貌するのか、今から公開が楽しみでならない。

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