【写真】現役中学生の実力派女優・桑原愛佳
──まず、桑原さんが思う本作の魅力を聞かせてください。
桑原 ミュージカルとミステリーと数学という、今までにない組み合わせがすごく新鮮だと思います。数学が好きな方でもそうでない方でも、すごく楽しめて、引き込まれるような作品になるんじゃないかなと思っています。
──今回の役はオーディションで決まったそうですが、「これまでに受けたことのない形式のオーディションだった」とコメントしていましたね。
桑原 今までは台本が事前にあって、課題曲の歌も全員が同じ曲を歌うということが多かったんです。今回は台本とは別に、自分で設定を考えるエチュード(即興劇)もあったのが初めての経験でした。ミュージカル曲じゃなく、ポップスを歌ったことも初めてでした。
──オーディションの現場は緊張しましたか。
桑原 緊張はしましたが、一緒に受けた方たちでお互いに励まし合うような現場で、「お疲れ様!」「頑張ってね!」と言い合えたので、少し和らぎました。
──手応えは感じていましたか?
桑原 他の方の様子も見れていない状況だったので、手応えは全然わからなかったです。「受かっていたらいいな」「でも難しいかな」とずっと思っていました。
──稽古はまだ始まっていないということですが(取材は6月中)、原作と台本を読んだ印象はいかがですか。
桑原 登場人物の印象が原作そのままで、「この人、こういうこと言いそうだな」というようなセリフもたくさんあって、すごく面白い台本になっていました。
──6月15日に製作発表が行われましたが、共演者の方とはその時に初めてお会いしたのでしょうか。
桑原 はい。ダイアモンド☆ユカイさんはオーディションでお会いしていたんですが、他の皆さんは初対面でした。皆さんすごく優しくて温かく、面白いことをたくさん言っていたので楽しかったです(笑)。ユカイさんは娘さんの話をたくさん聞かせてくださって、「すごく大切にされているんだな」と感じました。立石俊樹さんは、リハーサルの時には、2、3回歌の練習をしていたところで「喉枯れちゃうんじゃない。大丈夫?」と何度も声を掛けてくださったので、優しいなと思いました。
──桑原さんが演じる浜村渚はどんな人物ですか。
桑原 渚ちゃんは、多くの方がどこかしら当てはまるような、共感しやすい女の子だと思います。
──数学がすごく得意な渚ちゃんのように、桑原さんが得意なことや、思わず饒舌になってしまうようなものはなにかありますか?
桑原 私はミュージカルとディズニーのことになると、たくさん喋れるかなと思います。
──桑原さんがミュージカルを好きだと感じるようになったのはいつ頃からですか。
桑原 小さい頃は、ミュージカルが好きというより、なにかを歌ったり踊ったりすることが好きで、楽しんでやっているという感覚でした。小学3年生か4年生くらいの頃に『レ・ミゼラブル』という作品を見て、しっかり取り組んでみたいなと思うようになりました。何回見ても泣いてしまうので、こんなに人を感動させられるということがすごく魅力的に思えたんです。
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ミュージカル『浜村渚の計算ノート』
原作:青柳碧人「浜村渚の計算ノート」(講談社文庫刊) 脚色・演出:植木護
作曲・音楽監督:松田純一
出演者:桑原愛佳 / 立石俊樹 藤岡真威人 飯窪春菜 隅田美保 入来茉里
藤岡舞衣 西條妃華 小日向悠・近藤匠真(Wキャスト) 中谷妃那・中山美優(Wキャスト) /
井上小百合 レ・ロマネスクTOBI 朝隈濯朗 ダイアモンド☆ユカイ
【福岡公演】2023年8月26日(土)~27日(日)キャナルシティ劇場
【大阪公演】9月1日(金)~9月3日(日)森ノ宮ピロティホール
【名古屋公演】9月9日(土)~10日(日)ウインクあいち大ホール
【東京公演】9月14日(木)~18日(月・祝)サンシャイン劇場
【後編はこちら】現役中学生・桑原愛佳が『浜村渚の計算ノート』主演抜擢「楽しい雰囲気の稽古場にできるように」