2023年9月いっぱいをもって『あざとくて何が悪いの?』番組MCの田中みな実弘中綾香アナが卒業する。それまでネガティブに捉えられがちだった“あざとさ”に対する世の中の認識をフレキシブルに開放した2人。
その背景を考察していく。

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お笑いコンビ南海キャンディーズ山里亮太、好きな女性アナウンサーランキング4連覇の弘中綾香アナウンサー、アナウンサー・モデル・俳優と幅広く活躍する田中みな実、をMCに迎え、2019年9月に単発放送をスタート、2020年10月からレギュラー放送がスタートした『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)。

あざとい男女のリアルなエピソードを再現VTRとして紹介したり、視聴者からの“あざとさ”に関する質問に答えたりする同番組だが、この番組に必要不可欠とも思える弘中と田中、2人の卒業が発表された。

番組内で「今後も番組を見守り続ける」という意味で“勇退”と表現した2人。山里は引き続きMCとして出演、後任のMCを迎え番組は続くという。

この番組が始まった2019年頃はまだ、世間の「あざとい」に対する印象はネガティブなものだったように思う。しかし、現在では、「あざとい=モテる・可愛い・イイ女」という、良いイメージを持つ人も多いのではないだろうか。

この“あざとさ”に対する認識の変化には、間違いなく同番組、および弘中と田中の功績があるように思う。

なぜ、こんなにも認識が変わったのか。番組の構成やそもそもの制作意図から考察していこう。

まず、筆者が思うこの番組の何よりの見どころは、再現VTRに登場する「あざとい言動」を弘中と田中が分析・解説していくところだ。この2人のコメントを聞くと、「そこまで計算しているのか!」と驚かされる。


“計算高い”という意味にもとれる「あざとい」という言葉だが、この2人の解説や分析を聞くと、もはや”賢い”という認識になってくるのだ。このように、世間の人の“あざとい”という言葉のイメージに、褒め言葉でもある“賢い”という意味が加わってきたのではないかと思う。

また、弘中アナはも数々のレギュラー番組をもち、ベビーフェイスとは裏腹に、歯に衣を着せぬ物言いで独自の存在感を放っている。また、元々“ぶりっこキャラ”と言われてきた田中は、いつからか“女性が憧れる女性”のアイコンになった。この2人が同番組を通じて“あざとい”の代表格となったことで、この言葉のイメージも一人歩きをするように良い方向に変わっていき、世間のイメージを覆す要因になったと思う。

番組演出の芦田太郎(あしだ たろう)プロデューサーは、同番組がレギュラー番組になる前の、単発で放送していた2020年頃に、Twitterでこの企画の狙いについて下記のように話していた。

『「あざとい女」を否定ベースで語る番組はよくある・・・だけども、「あざとくて何が悪いのか?」可愛く、美しく、計算高く生きるコトは何も悪くない。むしろ、立派な処世術じゃないか。

で、それを正面切って説得力を持って言えるのは田中みな実しかない!で、そのマンパワーにどんなパワーを掛け算すれば、見たコトない企画になるか?「今の弘中でしょ」とすぐに思いつき、「田中みな実さんと弘中を自由に遊ばせながらも手綱を握れるのは?」となり、「山里さんしかいないっしょ!」で各所に声をかけ、皆さん快諾していただけて、昨年9月に第1弾を放送しました。』

この狙いが見事にハマり、“あざとい”に対する世間の認識までも変えてしまった。

弘中と田中あっての同番組のようにも思えるが、今年の10月には、新MCを迎えリニューアルする。勇退を発表する際、田中が『「あざとい」というワードの治安が守られるように見守る』とコメントしていたが、果たしてこの言葉のイメージは今後どうなっていくのだろうか。
弘中と田中に代わる新MCの発表にも注目だ。

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