フジテレビ系「木曜劇場」で放送されていたテレビドラマ『いちばんすきな花』(フジテレビ系)。12月21日(木)に放送された最終話では、潮ゆくえ(多部未華子)、深雪夜々(今田美桜)春木椿(松下洸平)、佐藤紅葉(神尾楓珠)の4人が椿の家で一緒に暮らし、その後引っ越した。
(以下、これまで放送されたドラマのネタバレを含みます)

【関連写真】今田美桜が『FLASH』で披露した愛され美肌

椿が次の家に引っ越すまでの間、4人で暮らすことになったゆくえ、夜々、椿、紅葉。居心地が良く楽しい共同生活を4人は満喫していた。そんな4人が暮らす椿の家に、ゆくえの妹・潮このみ(齋藤飛鳥)、椿の弟・春木楓(一ノ瀬颯)、椿の元婚約者・小岩井純恋(臼田あさ美)、ゆくえの友達・赤田鼓太郎(仲野太賀)が遊びに来る。後から帰宅し、純恋と赤田がいることに動揺する紅葉と夜々。ゆくえと椿は「共通の知り合い呼んでいいよ」と言ったら連れてきたという経緯を紅葉と夜々に話す。

椿が「ごめんね。最近お姉ちゃんとご飯すること減っちゃったよね」と謝ると、このみは「最近人と会うのが楽しそう、お姉ちゃん。ありがとう」と感謝する。また「片想いも楽しかったって」と夜々の気持ちを伝えるこのみ。椿はそれを聞いて、安堵の表情を見せる。キッチンにいる夜々と紅葉に対して「見たくて来ちゃいました。友達と話してる椿くん、どんな感じなのかなって。
楽しそうで良かったです」と話す純恋。それを聞いた夜々と紅葉は、嬉しそうに微笑んだ。

皆が帰っていく中、赤田はゆくえに「駐車場まで送ってくれない?」と頼む。ゆくえは渋っていたが、椿、夜々、紅葉から送ってあげるように言われたため、赤田を駐車場まで送ることに。2人で楽しく話す中、赤田は「前ほど頻繁には無理だけど、俺の歌を聴かないと死んでしまいそうってことがあれば電話しろ。多分許しが出る」と笑顔で伝える。「分かった。赤田の横で延々に“永遠にともに”歌う」とふざけるゆくえ。一度は縁を切ることになった2人が、また友達に戻れることになったのであった。

4人はついに引っ越すことになり、荷物をまとめる。マグカップを手に持って寂しそうに眺めるゆくえ、紅葉、夜々。ゆくえが何も言わずにキッチンにマグカップを置くと、それに続いて他の3人もキッチンにマグカップを置く。
荷物が運ばれ、何もなくなった椿の家の床に転がる4人。寂しさを紛らわすため指ゲームをした後、4人はマグカップだけ置いて家を出ていった。

椿の家だった場所に戻ってきた志木美鳥(田中麗奈)。夜々、紅葉、ゆくえ、椿と順番に1人ずつ引っ越しの手伝いに来ていた。ゆくえが「男女の友情って成立するの?しないの?」と聞くと、「どっちでもいいんじゃない?人それぞれだからね」と答える美鳥。「だよね」とゆくえも同意していた。

それぞれの生活に戻った4人は、カラオケやカフェなどで集まるようになっていた。ある日集まった4人は、近況報告をすることに。紅葉は「同窓会のグループラインを自分から退会した」、夜々は「心開いてない人にも口が悪くなった」、ゆくえは「結婚式の招待状、欠席に丸をした」、椿は「同じ美容院に2回行った」とそれぞれの成長を話し、楽しく話しながら外に出ていく。椿の家で集まることはなくなっても、4人の友情が変わることはなかった。上手く2人組になれない4人が出会い、かけがえのない4人組になることができたのであった。

「男女の友情は成立するのか?」というテーマを掲げ制作された本作。
「成立する人もいれば、成立しない人もいる」という答えだけでなく、「どちらかが恋愛感情を抱いても、お互いを思いやることができれば、友人関係は継続できる」という結論も汲み取ることができる。恋愛対象にはならないが友人としては魅力を感じている相手に対して、どのように立ち振る舞えば友人関係を続けることができるのか。そして恋愛感情を抱いている相手への気持ちをどのように整理すれば、良い関係を継続できるのか。そういった細かい部分を丁寧に描いた作品だったように思える。男女の友情だけでなく、人と人との繋がりや価値観についても描かれた本作は、これまでにはない新感覚のドラマ作品だったのではないだろうか。

『いちばんすきな花』今田美桜演じる夜々のパンチライン「バカにも伝わる言葉ってバカくらいだから」
編集部おすすめ