初の東京ドーム2days公演も終え、夏の全国アリーナツアーを駆け抜けた欅坂46。デビューから約4年、様々な試練や困難にぶつかりながらも、先頭に立ってそれを乗り越え、常にグループを牽引してきたのが、キャプテン菅井友香だ。
誰よりも欅坂46を思う彼女が、仕掛けがふんだんに盛り込まれていた夏の全国ツアーを振り返ったインタビューを『月刊エンタメ』掲載のグラビアカットとともにお送りする。(『月刊エンタメ』11月号掲載インタビュー)
──今回のツアー公演はストーリー性の強い内容でした。

菅井 曲によっては振りや映像が逆さまになったり、『エキセントリック』は出口がぐるぐると繋がっていたりと、1曲1曲、テーマに沿って細かい部分までこだわって作っていただいたとお話を聞きました。

──見所の多い演出ばかりでしたが印象に残った演出はありますか?

菅井 シーンごとに、演技をするところがあったので、そこは「リアルに自分がこの世界にいたらどうするかな」と細かく考えてやりました。私と土生(瑞穂)ちゃんは元々知り合いという設定だったので、ステージ上では気を失っている土生ちゃんのところに駆け寄って「ねえ起きて」って演技したり。逆に、『語るなら未来を…』で土生ちゃんがセンターに行くときは、私に「ちょっと行くわ」みたいな仕草をしていて。

──ストーリーの中に、それぞれのキャラクターがあったんですね。

菅井 はい。例えば、なーこ(長沢菜々香)は興味なさそうにずっと寝ていたり、ゆいぽん小林由依)は人には無関心とか、それぞれ細かく決められていたんです。

──そんな菅井さんですが、『大人は信じてくれない』ではセンターでパフォーマンス。鬼気迫るものがあり、圧倒されました!

菅井 いやいや(笑)。『大人は信じてくれない』は自由な振りが多いので、逆にそれをどう表現していいのか難しくて。
毎回悩んでダンサーさんやTAKAHIRO先生にアドバイスをいただきながら試行錯誤してやりました。それに、ライブ中は2期生の感情を爆発させて叫んでいる声が聞こえてきて、パワーももらったんです。そもそも、てち(平手友梨奈)の代わりに、自分が『大人は信じてくれない』のセンターをやらせていただけるとは思っていなくて。自分の中では大きな挑戦でした。もしかすると驚いた方もいらっしゃると思います。でも、そういう欅坂46の一面も「いい」と思ってもらえたらうれしいなと思ってパフォーマンスさせていただきました。

──大阪公演からは『避雷針』のみ参加という形で平手さんが復帰されました。平手さんがいるとメンバーの雰囲気も変わりますか?

菅井 ふふふ、そうですね。てちがいると楽屋が和むんですよ。本人は申し訳ないみたいな感じなんですけど、いてくれると私たちもやっぱりうれしいです。1曲でも出てくれるだけで盛り上がりが変わるのを感じましたし、私もステージに立ちながら「次、てちが出られるんだ」って思うとすごくワクワクしました。

──福岡公演が終わってからは、欅坂46にとって怒涛の発表がありました。
まずは、坂道研究生の発表。

菅井 びっくりしました! やっと2期生もグループに慣れてきた中で、またメンバーが入ってくると考えると一体どうなるんだろうって。でも、すごく可愛い子がいっぱいで、どの子が欅坂46に来てくれるのか楽しみでもあります。欅坂46志望の子がいたらうれしいな(笑)。

──そして、9月8日にはグループ初の選抜発表がありました。

菅井 やっぱり今までみんなでやらせていただいていたのですごく寂しい気持ちもあります。ただ、今はグループがもっと良くなる大事なときなのかもと考えるようにしています。

──メンバーへの発表は、ツアー開始前だったんですよね?

菅井 そうです。今回はこの人数、このフォーメーションですが、次回はどうなっているか分からないし、どんなときでも頑張り続けているメンバーがきっと光を浴びると思っています。選抜されなかった子だけじゃなく、2期生など選抜に選ばれた子たちもプレッシャーがあるはずだから、私もみんなの気持ちを理解できるようにもっと頑張らなきゃと思っています。突然の発表だったので、びっくりさせてしまって申し訳ないんですが、私たちがすることは変わりません。今までと変わらず全員の思いを乗せて、欅坂46みんなで作っていきます。
良い作品を皆さんに届けられるようにみんなで頑張るので、楽しみに待っていただければと思っています。

──ちなみに、今回の撮影(『月刊エンタメ』でのグラビア撮影)ではデビューシングル『サイレントマジョリティー』のMV撮影現場であった渋谷ストリームに行きました。

菅井 渋谷川もジャケットを撮ったときと変わっているし、時の流れを純粋に感じました。街もそうだけど、欅坂46もこの4年すごく変わって。切ないけど、どこかすがすがしい気持ちで撮影させていただきました。

──そして、いよいよ欅坂46が東京ドームに立ちます。(※インタビューは9月18日&19日の東京ドーム公演前に行われた)

菅井 卒業したメンバーに観に来てほしくて。一緒に立ちたかったっていう気持ちもあるんですけど、ライブを観てもらって、これからの欅坂46に期待、安心してもらいたいです。

──『月刊エンタメ』が発売されている頃にはライブは終わっていますが、どんなライブになると思いますか?

菅井 こういう言い方が正しいか分かりませんが、“集大成”みたいな感じがします。セットリストを見て、私自身も「このセットリストでやってみたかった」と思いました。『ガラスを割れ!』『不協和音』とか爆発力のある曲は盛り上がりますし、パフォーマンスしている方としても胸にくる部分があります。でも、曲が今までよりも多いので体力が持つか少し心配(笑)。
あと、今までてちがグループを引っ張ってくれてここまで来れていると思うので、そのてちがすごく輝くライブになってたらいいなって思ってます。

──平手さんだけでなく、菅井さん含めた欅坂46全員が輝くライブになると思います。

菅井 うふふ。でも、こうして東京ドームに立てることは本当にうれしいです。欅坂46はファンの方を驚かせてしまうこともあるけど、それでも応援してくださっていることに感謝していて。だからこそ、皆さんに「これが欅坂46だな」って思ってもらえるようなライブにしたいです!
▽菅井友香(すがい・ゆうか)
1995年11月29日生まれ、東京都出身。166センチ。AB型。1期生。キャプテン。ニックネームは「ゆっかー」。3年連続で日本馬術連盟の「馬術スペシャルアンバサダー(広報大使)」に就任している菅井お嬢様。
自分よりもメンバーのことを考える優しい性格ながらも、強く気高い心でグループを引っ張る。
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