輝かしい才能をもった女性芸人が次々と現れている最近のお笑い業界。そこでネクストブレイク候補として名前が挙がっているのが、吉本興業所属の「はるかぜに告ぐ」という新進気鋭のコンビだ。
結成からまだ間もないものの、すでに異例とも言えるような快進撃を見せており、今後の活躍に期待が集まっている。

【写真】岸和田でひとり呑みする、はるかぜに告ぐ・とんず

「はるかぜに告ぐ」が結成されたのは2022年7月のことで、そこからわずか3カ月後の2022年10月に『M-1グランプリ』で三回戦に進出。しかもこれは養成所「NSC」在籍中のことだった。さらに結成から1年半後の2023年12月には、『女芸人No.1決定戦 THE W』の決勝に進出したことも話題を呼んだ。

『深夜のハチミツ』(フジテレビ系)や『新春!爆笑ヒットパレード2024』(フジテレビ系)など、地上波番組でも活躍しており、まさに次世代の女性お笑いコンビの有望株だ。

そんな「はるかぜに告ぐ」の魅力はどこにあるのだろうか。
ネタが面白いことは大前提として、その人気を支えているのは2人のキャラクター性の強さだと思われる。

ツッコミ担当のとんずは、古着のメンズファッションとハスキーボイスが特徴的で、いかにもアウトロー的な関西のお笑い芸人といったイメージ。実際に酒とタバコをしっかりたしなんでおり、人たらしな性格も見た目通りだ。一方でボケの一色といろは、“良いとこのお嬢様”のような見た目で、小中高とも私立校でオーストラリアへの留学経験があり、ことわざをお嬢様らしく言うというピンネタも持っている。

まるでマンガから飛び出してきたような凸凹コンビなのだが、このあたりは自覚的にセルフプロデュースしている部分もあるという。漫才に臨む際にもキャラクター性が活かされており、清楚系な見た目でエキセントリックなボケを放つといろに、こてこての関西弁で窘めるようなツッコミを入れるとんず……というスタイルが確立されている。


表舞台で活躍する機会が増えている「はるかぜに告ぐ」だが、彼女たちを評価するベテラン芸人も着々と増えているようだ。

たとえば吉本興業の先輩芸人である中山功太は、ラジオ番組『とろサーモンの冠ラジオ枠買ってもらった。』にて、「はるかぜに告ぐ」について言及。『THE W』を観た感想として、「多分めっちゃ売れると思うよ」と言いつつ、「ちゃんと上手いしネタの内容もいいしおもろいし、あと見た目がむちゃくちゃいい」「ツッコミの人がむちゃくちゃかっこええ」とその魅力を語っていた。

また1月13日に出演したYouTubeの『さまぁ~ずチャンネル』では、さまぁ~ず・大竹一樹ロッチコカドケンタロウの前でも漫才を披露。またフリートークや大喜利的な企画でも巧みな絡みを見せ、コメント欄でも「1年目でこの立ち振る舞いはすごい」「平場が普通に面白い」などと絶賛されていた。


ビジュアルやキャラクター性だけでなく、実力でも評価されつつあるネクストブレイク筆頭コンビ「はるかぜに告ぐ」。2024年にはこの勢いのまま賞レースでの躍進、バラエティやロケ番組での活躍などを見せてくれることに期待したい。

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