他のグループとは一線を画し独自路線を追求するラストアイドル。近年は全員で「団体行動」や「最高難度ダンス」といった課題に取り組み団結力を高めていたが、約1年ぶりにオーディションバトルが復活。
総勢44名のうち選抜メンバー18名が決定し、最新シングル『愛を知る』をリリース。ますますの盛り上がりを見せているが、彼女たちが“今”アツい理由は何なのか? その根底を探る。

まず、改めてラストアイドルの成り立ちについておさらいしておきたい。トップアイドルたちの総合プロデュースを数多く手掛けてきた秋元 康が“究極のアイドルグループ”を誕生させるべく、2017年8月よりオーディション番組『ラストアイドル』(テレビ朝日系)を放送開始。そこから生まれたグループの総称が「ラストアイドル」だ。現在は「LaLuce」をはじめ全7ユニットで構成されている。


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“究極”のアイドルグループを作るべくスタートしたオーディション番組プロジェクト、ラストアイドル。その後、オーディション勝者のユニットのみならず敗者による“セカンドユニット”4組も作られ、さらには2期生・2期生アンダーも加わり、現在は「ラストアイドルファミリー」総勢44名(今年3月時点)の大所帯となっている。

番組開始以降、メンバーの入れ替えバトルやユニットバトルなど壮絶な戦いが続いたが、ここ1年はファミリー全員で団結し1つのことに挑む方向へシフトチェンジ。一糸乱れぬ「団体行動」や大阪登美丘高校ダンス部総監督・akaneの指導のもと「最高難度ダンス」の習得など、これまでとはまた違った意味で過酷なチャレンジを行なっていた。

そんな中、昨年12月25日開催の「2周年記念コンサート」でサプライズ発表されたのが、8thシングル表題曲を歌う18人選抜メンバーを決めるオーディションバトルの開催。これまでシングル表題曲はユニット単位もしくは全員での歌唱であり、選抜制度の採用は初めての試み。
新たなフェーズに入った瞬間だった。

今回のオーディションバトルは完全立候補制。吉田豪をはじめ有識者・メディア関係者・スタッフで構成された審査員の前で、立候補した41人はダンス・歌唱・一言パフォーマンスの3つの実技を披露した。1期生は約2年ぶり、2期生は約1年ぶりの個人戦であり、さらに1期生と2期生が対等の立場で戦うのも今回が初めて。審査結果の順位がそのまま立ち位置になるとあって、かつてない張り詰めた空気の中、これをチャンスととらえて全力を出し切るメンバーもいれば、緊張感に飲み込まれ涙するメンバーも。

その結果、見事1位となりセンターの座を獲得したのは阿部菜々実。
6th、7thシングルに続きセンターの座の防衛に成功した。また2位の長月翠、3位の間島和奏が阿部の脇を固めることになったほか、選抜18人の中に2期生が3人、2期生アンダーが5人入り成長の著しさを見せつけ、下剋上の予兆も感じさせる顔ぶれとなっている。

そして、バトルはまだ終わっていない。シングル初回限定盤3形態に収録されるタイプ別カップリング曲の歌唱メンバーは『ヤングマガジン』『週刊ヤングジャンプ』『週刊プレイボーイ』の3誌の編集部がドラフト会議を行ない決定。三つ巴で売上枚数を競うバトル形式に。この勝負の行方も気になるところだ。


(取材・文/左藤 豊)