その筆頭にあげられるのがGoogle earthの「Voyager」という機能です。
スマホにGoogle Earthのアプリをインストールすれば、各国の観光スポットや人気スポット、また映画のロケ地などをバーチャルで訪れることができます。
Web版のGoogle Earthには、アプリにはない魅力がたくさんあります。
この記事ではまだよく知られていないWebブラウザ版Google Earthの魅力について解説します。
【Web版】Google Earthの使い方!PC操作がおすすめの理由
衛星写真を地球儀を回しているかのように閲覧できるのが、バーチャル地球儀システムであるGoogle Earthの魅力です。
政治的な理由で国内の様子を伝える報道が限られている地域でも、Google Earthを使えばある程度の様子を垣間見ることができるため、Google Earthの精度の高さに多くの人が驚嘆しました。
その後スマホ専用のGoogle Earthアプリが登場し、BBC Earth、NASA、ナショナル・ジオグラフィックなどが提供するガイドツアーを集めた「Voyager」機能が反響を呼びました。
スマホで閲覧できる便利さからスマホアプリを好むユーザーが多く、どこか忘れ去られてしまった感があるWeb版Google Earthですが、ここからはアプリにはないブラウザならではの2つの魅力を紹介していきます。
理由①ブラウザを選ばない!Chrome以外のブラウザはこれ
1つ目の魅力は、いろいろなWebブラウザで利用できることです。
Google Earthはリリース当初は、Google社が提供するGoogle Chromeでしか利用できませんでした。
しかし2020年2月27日にGoogleはWeb版Google EarthをFirefox、Microsoft Edge、Operaでも利用できるようになったと発表しました。
そのあと、少し遅れてSafariにも対応されています。
これで、ほぼすべてのWebブラウザでGoogle Earthが利用可能ということです。
理由②ショートカットが使える
Web版Google Earthのもう1つの魅力は、ショートカットキーを利用して3Dビューアの操作が行えることです。
マウスだけの操作だと思うようにいかないことがありますが、ショートカットキーを使えばピンポイントで希望する操作が行えるためとても便利です。
これは便利!キーボードのショートカット一覧
以下に使用可能なショートカットキーをまとめて記載します。
Windows・LinuxMac左へ移動(←)左へ移動(←)右へ移動(→)右へ移動(→)上に移動(↑)上に移動(↑)下に移動(↓)下に移動(↓)時計回りに回転(Shift+ ←)時計回りに回転(Shift+ ←)反時計回りに回転(Shift+ →)反時計回りに回転(Shift+ →)上に傾斜(Shift+クリック+下にドラッグ)上に傾斜(Shift+ ↓)下に傾斜(Shift+ ↑、またはShift+クリック+上にドラッグ)下に傾斜(Shift+ ↑)一人称視点での表示(Shift+クリック+ドラッグ)一人称視点での表示(⌘+クリック+ドラッグ)ズームイン(+)ズームイン(+)ズームアウト(-)ズームアウト(-)ズーム後に自動傾斜(右クリック+上下にドラッグ)ズーム後に自動傾斜(Ctrl+クリック+上下にドラッグ)現在の動作を停止(Space)現在の動作を停止(Space)真北を上にする(N)真北を上にする(N)真上から見下ろす傾斜にする(U)真上から見下ろす傾斜にする(U)地球を中央に配置(R)地球を中央に配置(R)概観マップを表示または非表示(Ctrl+M)概観マップを表示または非表示(⌥⇧⌘+M)
【Web版】Google Earthの基本の使い方
ここからは、Web版Google Earthの使い方を復習していきたいと思います。
Google Earthアプリでは体験できない迫力を経験できるのがWeb版Google Earthの魅力なので、使い方を簡単に振り返り実際に自分のPCを使って試してみましょう。
移動・ズームはマウスクリック
まずGoogle Earthの移動方法ですが、マウスでクリックした状態でカーソルを動かせば横方向にも縦方向にも自由に動かせます。
ズームを絞るにはマウスの左ボタンをダブルクリック、ズームバックはマウスの右ボタンをダブルクリックすれば行えます。
緯度・経度を表示させる
次に指定した地域の緯度や経度を表示させる方法を説明します。
Web版Google Earthを開きましょう。トップ画面の左メニューに「検索」アイコンがあるのでクリックし、緯度と経度を知りたい地域名を入力しましょう。
候補が表示されるのでお目当てのものをクリックします。
選択した地域の紹介カードが画面右上に表示されます。紹介カードの左上にある「∧」を押しましょう。
緯度と経度が表示されます。
3D表示にする
Web版Google Earthを3D表示にする方法を説明します。
画面の右下にいくつかのアイコンが表示されています。その中に「2D」と表示されたアイコンがあるのでクリックしましょう。
画面が2D→3D表示に変わりました。
【Web版】Google Earthの使い方《ビューの変更》
次にWeb版Google Earthのビュー変更の方法を紹介します。
ビュー変更とは地図の見え方の変更という意味です。
3つの機能を紹介します。
2D・3Dを切り替える
先ほど地図上の「2D」を押して3Dとの切り替えを行いましたが、Web版Google Earthはデフォルトで画像が3D表示されるように設定されています。
この設定を2Dに変更したい場合にこの方法を使ってください。
2Dの設定をすると、より新しい画像で表示される地域を閲覧できるというメリットと、3Dビューに比べデータ量が少ないのでデバイスのパフォーマンスが向上するというメリットがあります。
設定方法を説明します。
Google Earthの左メニューに地図のスタイルアイコンがあるのでクリックしましょう。
選択可能な地図のスタイルが表示されます。その中に「レイヤ」があり「建物の3D表示をオンにする」があるので「ON」にしましょう。
地図の回転・傾ける
次にGoogle Earthで表示されている地球を回転させたり傾けたりする方法を説明します。
画面の右下に小さく「コンパス」のアイコンが表示されているのでダブルクリックしましょう。
先ほどまで「地球」アイコンが表示されていた場所が「コンパス」に変わります。「コンパス」は2段になっているので1段目の部分、つまり外周をマウスでクリックしたまま時計回りや反時計回りに動かします。
地図が回転し逆さまになりました。
今度はコンパスの2段目、つまり中央部分をクリックしたまま上に向かって動かしましょう。
地図が傾きました。
現在地に移動する
Google Earthを操作した後、元の場所つまり現在地に戻ってGoogle Earthの操作をあらためて行いたいと思う場合にどのように操作するかを説明します。
画面の右下に表示されているアイコンの中に「二重丸」で表示されたアイコンがあるのでクリックしましょう。
現在地を表示する許可を求めるポップアップが表示されるので「許可」をクリックします。
現在地が表示されました。
デフォルト画面に戻す
Google Earthの操作を終了し、デフォルトの画面に戻したいときに行う操作方法を説明します。
画面右下に表示されている「地球」アイコンをクリックしましょう。
画面が宇宙の中の地球の画像になります。地球は宇宙の中で動き続けているので「R」キーを押して移動を止めましょう。
Google Earthの使い方《表示方法の変更》
Web版Google Chromeは、単に世界中の衛星写真を地球儀のように動かせるだけの単純なものではありません。
ユーザー目線で最も見やすい表示ができるように設定を変えることもでき、さらにユーザーが必要としている情報も衛星写真と共に表示してくれるとても便利なツールです。
これからGoogle Earthで行える表示設定を4つ紹介します。
画像だけを表示させる
最初に紹介するのは、画像だけを表示させることです。
画像だけの表示設定をすると、国境線、国名、ラベル、地域名、道路は表示されなくなります。
見た目がとてもすっきりして見やすいですよ。
特に学校の社会科の授業で地理の勉強をしているときなどに活用できる表示方法です。
設定方法を説明します。
Google Earthの左メニューにあるスタイルアイコンをクリックしましょう。
地図の表示方法を変更できる画面が出てきます。表示されているオプションの中に「クリーン」があるのでクリックしましょう。今表示されている地図を頭に入れて置いてください。
地図の表示方法がクリーンに変わりました。先ほどの画面とは異なり何も表示されていないことが分かります。
画像+注目スポットを表示させる
次に紹介する表示方法は、画像に加えて注目スポットを表示させるスタイルです。
注目スポットには、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学といった教育機関、寺院などの宗教施設、病院、博物館、有名な公園、武道館のようなスポーツ施設、また東京スカイツリーなどの観光スポットなどがすべて含まれます。
さらに先ほどの「クリーン」モードとは異なり、高速道路や主要道路もすべて表示されます。
設定方法を説明します。
先ほどの「地図のスタイル」画面に戻りましょう。表示されているオプションの中に「探索」があるのでクリックします。
地図の表示スタイルが「探索」に変わりました。先ほどの「クリーン」と比べ、地名が表示されていることと主要道路が黄色で表示されているという違いがあることが分かります。
表示されている地図をさらにズームして注目スポットがどのように表示されているかを確認しましょう。
主要な注目スポットがピンで表示されていることが分かります。さらに地域名だけでなく区割りもされていることが分かります。
公共交通機関などの情報も全て表示させる
ここまで、余分な表示をすべて取り去った「クリーン」表示スタイルと、注目スポットを加えた「探索」表示スタイルの2つを紹介しましたが、電車や地下鉄といった公共交通機関の路線は含まれていませんでした。
Google Earthの表示スタイルには、公共交通機関などの表示を含めたオプションもあります。
電車や地下鉄が忙しく行き交う東京などの大都市などを衛星写真で撮影し、道路網や公共交通機関の路線がどのように都内を走っているのかを見られると全体像が掴めるのでとても便利です。
設定方法を説明します。
「地図のスタイル」画面に戻りましょう。表示されているオプションの中に「すべて」があるのでクリックします。
表示スタイルが「すべて」に変わりました。先ほどの「探索」の表示と比べてみると、地下鉄のラインが蜂の巣のように東京都内を駆け巡っていることが分かります。
選んだものだけを表示させる
Google Earthには、もう1つの表示スタイルがあります。
「カスタム」と呼ばれる表示スタイルです。
「カスタム」は、「探索」表示スタイルをベースにして、「すべて」表示スタイルに含まれている表示項目の中で必要なものだけをピックアップして、自分なりに表示方法をカスタマイズする表示スタイルです。
選択可能な表示項目には、「雲」「境界線や地名」「場所」「道路」「公共交通機関」「ランドマーク」「水」の7つがあります。設定方法を説明します。「地図のスタイル」画面に戻りましょう。
表示されているオプションの中に「カスタム」があるのでクリックします。
プルダウンメニューが表示されます。先ほど紹介した「雲」「境界線や地名」「場所」「道路」「公共交通機関」「ランドマーク」「水」の7つが表示されているので地図に表示したいものにチェックを入れましょう。
Google Earthの使い方《Voyagerを使う》
この記事の冒頭で、多くのユーザーがWeb版よりもスマホのGoogle Earthアプリを好んで利用している理由は、いつも持ち歩くスマホで「Google Earth」を閲覧できる便利さと「Voyager」機能にあると説明しました。
実は「Voyager」機能はWeb版Google Earthでも提供されています。
スマホのGoogle Earthアプリにある「Voyager」はハイクオリティな画質で画像を楽しめます。
でもPCのWebブラウザ版Google Earthはハイクオリティな画質を保持したままでスマホとは比べものにならないPCの大画面で世界の名所を見学できます。
「Voyager」機能についてまだ知らないユーザーのために、どんな機能なのかをこれから説明します。
Voyagerとは?
Google EarthのパートナーであるBBC Earth、NASA、ナショナル・ジオグラフィックなどから提供される画像を使った地図ベースで作成されたストーリーのコレクションのことです。
旅行、文化、自然、歴史といったジャンルのストーリーが毎週更新されます。
「Voyager」が「バーチャルオンラインツアー」と呼ばれる理由は、ただ単にスポットごとに撮影された写真を見せることにより旅行気分にさせてくれるのではなく、360度のパノラマで風景を写し出しながらガイド付きでツアーをしてくれることです。
ツアーに参加する
Google Earthの「バーチャルオンラインツアー」に参加してみましょう。トップ画面の左メニューにある「Voyager」アイコンをクリックしましょう。
「Voyager」画面が立ち上がります。画面の上に選択可能なトピックが表示されているので1つを選択しましょう。
選択するトピックによって写真などの表示方法が変わります。
また別の章があるものもあり、その場合「目次」が表示されるので覚えておきましょう。でここでは「ストリートビュー」を選択してみます。
候補が表示されるので興味がある地域を選択しツアーに参加します。ここでは「グアムを探索」を選びます。
選択したツアーの探索カードが画面右上に表示されます。表示されている写真の1つを選びクリックしましょう。
選択した写真のツアーが始まります。ガイドは画面右上に表示されます。訪問先を360度のパノラマで見学できます。探索カードにある「>」を押せば別の写真が楽しめます。「グアムを探索」ツアーには「目次」があるのでクリックしましょう。
ツアーの探索カードの表示された画面に戻ります。次の写真を選択すればグアムの他の地域のツアーが楽しめます。
気温・雨量などの情報も表示させる
「Voyager」は、すべての地域ではないですが、画像やガイドだけでなく気温や雨量などの表示も行えます。
操作方法を説明します。
「Voyager」画面に戻りましょう。選択可能なトピックが表示されているので「レイヤ」をクリックしましょう。候補が表示されるので1つを選びクリックします。
選択した地域にもよりますが「北極と南極」を選ぶと年々氷河が溶け続けている現状を見ることができます。
PCで使うなら「Google Earth プロ」もおすすめ!
PCで利用するGoogle EarthがWebブラウザ版Google Earthで、スマホで利用できるのがGoogle Earthアプリだと多くの人は考えていますが、実はPCにも専用のGoogle Earthアプリがあります。
Google Earth プロと呼ばれるアプリで2015年1月から無料配信が開始されました。
「Google Earth プロ」と「Google Earth(Web版)」の違い
「Google Earth プロ」と「Google Earth(Web版)」の決定的な違いは機能です。以下に機能上の違いを比較してみます。
Google Earth プロGoogle Earth(Web版)印刷の解像度(4800 ピクセル)印刷の解像度(1000 ピクセル)住所の一括読み込み(一度に 2500件まで自動でジオロケート)住所の一括読み込み(各住所を手動でジオロケート)大きな画像ファイルの読み込み(スーパー イメージ オーバーレイ)大きな画像ファイルの読み込み(テクスチャ サイズ)追加のレイヤ(人口統計、土地区画、交通量)追加のレイヤ(なし)書き出し用プレミアム動画の作成(HD 1920 x 1080)書き出し用プレミアム動画の作成(なし)測定ツール(ライン、パス、ポリゴン、円、3D パス、3D ポリゴン)測定ツール(ライン、パス)
「Google Earth プロ」にしかできないこと
では「Google Earth プロ」にできて「Google Earth(Web版)」にできないことにはどんなことがあるのでしょうか。
以下にまとめて記載します。
本格的に楽しむならWeb版Google Earthを使おう!
世界中の衛星写真をどこでも簡単に閲覧できるGoogle Earthは魅力いっぱいのサービスです。
スマホのGoogle Earthアプリも便利ですが、画像の醍醐味を味わうならWeb版Google Earthが断然おすすめです。
Web版Google Earthで世界中を旅行してみましょう!