ファジアーノ岡山に所属するブラジル人MFチアゴ・アウベス(29)は、20日開催の明治安田生命J2リーグ開幕節・ヴァンフォーレ甲府戦で先発出場。「FIFAプスカシュ賞」候補にノミネートされそうなゴールを決めて注目を集めている。

その中、同選手が今季限りでのファジアーノ岡山退団を示唆した。22日、ブラジルメディア『グローボ』が伝えている。

 チアゴ・アウベスは昨季限りでガンバ大阪を契約満了により退団した後、ファジアーノ岡山へ加入。先月16日からチームに合流し、宮崎県内でのトレーニングキャンプ等を通じてチームメイトとともに汗を流していた。

 そしてホームで迎えた2022シーズン開幕戦でいきなりスタメンに抜てきされると、2-1で迎えた52分に自陣の中央センターサークル付近でボールを奪取。相手ゴールマウスからおよそ60m離れていたものの、相手GKのポジションを確認するとすぐに左足を振りぬき、ロングシュートから追加点を挙げている。

また、このゴールはツイッターで一時トレンド入りするなど日本国内で話題を呼んでいるほか、本人も世界で最も優れたゴールに与えられる「FIFAプスカシュ賞」に値するという主旨のコメントを残している。

 その中、チアゴ・アウベスは『グローボ』のインタビューで自身の今後を聞かれると「今29歳だけど、(ブラジルに戻る)その瞬間は来年かもしれない。ブラジルに戻って、アドレナリンやプレッシャーを感じることができる。ここ(日本)では、そのような感じがないね。試合の雰囲気も違えば、試合後のロッカールームの雰囲気も違う。あの感覚が恋しいのさ。

いずれ分かるだろうね」と母国復帰への思いを明かした。

 なお、チアゴ・アウベスは2015年にブラジルのペナポレンセからKリーグ1(韓国1部)の城南FCへレンタル移籍して以降、およそ7年間にわたりブラジル国外でプレーしている。ブラジルでサッカーをする時にしか味わえない感覚を大事にしているだけに、本人も母国復帰のタイミングをうかがっているかもしれない。