2023シーズンの中間地点を迎えた、明治安田生命J1リーグ。全34節中、第17節の9試合が6月10日、11日に行われた。

ここまで首位を走ってきたヴィッセル神戸が1試合未消化ではあるものの、今節の勝利で王者横浜F・マリノスが暫定的に首位に浮上。首位争いはさらに激しくなっていくことが予想される。

ここでは、そんなJ1第17節で活躍した選手たちをベストイレブン形式で紹介していく。

【J1リーグ2023】第17節ベストイレブン

GK:ヤン・ハンビン(セレッソ大阪

正GKキム・ジンヒョンを怪我で欠いたセレッソ大阪。今第17節は同じく韓国出身のGKヤン・ハンビンにゴールマウスを任せた。今季のJ1リーグでも屈指の攻撃力を誇るヴィッセル神戸を相手に訪れた初先発だったが、シュートストップ、ハイボール処理など随所に安定感のあるプレーを披露。十分に留守を守れるだけのポテンシャルを示し、チームの勝利に大きく貢献した(2-1)。

【J1リーグ2023】第17節ベストイレブン

DF:エドゥアルド(横浜F・マリノス)

オウンゴールで失点に絡んでしまったが、苦しんだ今第17節大いに攻撃面で貢献した横浜F・マリノスDFエドゥアルド。序盤からグラウンダーの鋭いスルーパスで飛び出した選手を活かし、自身のオウンゴール直後には浮き球で背後を突き2点目を演出。守備でも、結果的に3失点を喫したもののクロスに身体を投げ出すなど奮戦した(対柏レイソル4-3)。

【J1リーグ2023】第17節ベストイレブン

DF:佐藤瑶大(ガンバ大阪

直近は2連勝とようやく息を吹き返しつつあるガンバ大阪は、今第17節で速さと強さを兼ね備えたアタッカー陣を擁するFC東京と対戦(3-1)。守備陣の対応に注目が集まる中、DF佐藤瑶大は見事な立ち回りを見せた。高さ、スピードいずれも劣らぬ対応力を見せてチャンスを作らせず、さらにはセットプレーで頭に擦らせて先制点のアシストもマーク。攻守両面で自身の役割を全うした。

【J1リーグ2023】第17節ベストイレブン

DF:船木翔(セレッソ大阪)

首位ヴィッセル神戸をホームに迎えた、今第17節のセレッソ大阪。上位勢に食らいつくためにも負けられない中、最終盤の劇的なゴールで勝利を飾っている(2-1)。そんな試合で攻守両面に存在感を見せていたのがDF船木翔だ。守備では再三送り込まれるクロスに対応。攻撃では先制点につながるピンポイントクロスや、DFラインの裏に落とす技ありの浮き球パスで決定機を作り出すなど躍動した。

【J1リーグ2023】第17節ベストイレブン

DF:半田陸(ガンバ大阪)

ガンバ大阪で加入初年度ながらここまでほぼ全試合に出場しているDF半田陸。ここまでは、チームの不調もあってか思うような結果が出ていなかったが、今第17節では序盤から積極的な攻撃参加でチャンスを演出。さらに後半には全力スプリントで最前線まで顔を出し、嬉しい移籍後初ゴールをマーク。

チームと自身に弾みをつけるゴールで、3連勝に大きく貢献した(対FC東京3-1)。

【J1リーグ2023】第17節ベストイレブン

MF:樋口雄太(鹿島アントラーズ

5連勝の後、3連続引き分けで迎えた今第17節の鹿島アントラーズ。勝利で再度勢いに乗りたかったこの試合、前半に挙げた「虎の子の1点」を守り切り見事な完封勝利を挙げた(対湘南ベルマーレ1-0)。そんな鹿島に勝利を呼び込む得点を挙げたのがMF樋口雄太だ。前半の終了間際に得たフリーキックのチャンスを、キーパーの手が届かない美しい軌道で蹴り込み先制点をマーク。守備でも終始献身的な働きでウノゼロの勝利に貢献した。

【J1リーグ2023】第17節ベストイレブン

MF:脇坂泰斗(川崎フロンターレ

これ以上上位勢と離されたくない川崎フロンターレは、同じく虎視眈々と上位を狙うサンフレッチェ広島と対戦。案の定1点を争う締まった試合となったが、川崎らしい華麗なパスワークから生まれたMF脇坂泰斗のゴールで、苦しみながらも勝ち点3を手にした(1-0)。

川崎は次節に浦和レッズ、さらにその次も名古屋グランパスと上位勢との直接対決が続く。一気に順位を上げるためにも、MF中村憲剛(2020年引退)の背番号14を受け継ぐ脇坂の活躍は必要不可欠だ。

【J1リーグ2023】第17節ベストイレブン

MF:平戸太貴(京都サンガ)

8試合勝ちが無く、前節までで6連敗に苦しんだ京都サンガ。しかし、今第17節ではアルビレックス新潟を相手に3-1と勝利し、ようやく長いトンネルを脱した。そんな久々の勝利を挙げた試合で、質の高いプレーを見せていたのがMF平戸太貴だ。高精度のコーナーキックで先制点を生み出し、クロスバー直撃のミドルでも会場を湧かせた。得点、アシストこそつかなかったが、3戦連続となるスタメン起用に応えるだけの働きをしたと言えよう。

【J1リーグ2023】第17節ベストイレブン

FW:アンデルソン・ロペス(横浜F・マリノス)

前節終了時点で今季すでに11得点を挙げていた横浜F・マリノスFWアンデルソン・ロペス。3試合連続の複数得点がかかる今第17節でも、そのパフォーマンスは高かった。序盤に得たPKを落ち着いて沈めて先制点をマークすると、最終盤にはチームを救う同点弾を決めて連続複数得点試合数を伸ばした(対柏レイソル4-3)。得点ランキングでも暫定的にトップに立ち、次節サンフレッチェ広島との上位対決でも得点の期待感は増す結果となった。

【J1リーグ2023】第17節ベストイレブン

FW:マテウス・カストロ(名古屋グランパス)

3連勝と波に乗る名古屋グランパスは、今第17節でアビスパ福岡と対戦(2-1)。互いに好守が目立つ締まった試合の中でも、攻撃面でのFWマテウス・カストロは十二分に相手の脅威となったと言えよう。PK成功による先制点はもちろんだが、その他の場面でも強烈なフリーキックやワンタッチで2人を外すテクニックでゴールを脅かすなど、随所に怖さを発揮した。

【J1リーグ2023】第17節ベストイレブン

FW:イッサム・ジェバリ(ガンバ大阪)

週中の天皇杯では屈辱の敗戦を味わったガンバ大阪(対JFL高知ユナイテッド1-2)。しかし、リーグ戦では直近2連勝とようやく光が見え始めた中迎えた今第17節は、まさしく「無双状態」となったFWイッサム・ジェバリの圧巻の働きで勝利を収めた(対FC東京3-1)。チームが序盤から攻勢に出る中、後方からのボールを確実に収めて攻撃につなげ、ゴール前でも高い集中力と正確なポジショニングで2ゴールをマーク。3連勝の立役者となった。