8月24日、アジアサッカー連盟(AFC)は、マレーシアのクアラルンプールにおいて、2023/24シーズンAFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ組み合わせ抽選会を行った。昨2022シーズンのACLで2017年以来5年ぶり3度目の優勝を成し遂げた浦和レッズは、武漢三鎮(中国)、ハノイ(ベトナム)、浦項スティーラース(韓国)と同組のグループJに組み分けられている。

ここでは、浦和がACLグループステージで対戦する3チームの中で、今シーズン結果を残している要注意選手を紹介していこう。

浦和レッズが対戦!ACLグループステージにおける要注意選手たち【2023/24】

武漢三鎮(中国)FWヤクブとMFスタンチュ

浦和が、今ACLグループステージ初戦(9月20日20:00)とホームの最終戦(11月29日19:00)で対戦するのは、中国スーパーリーグで昨2022シーズン優勝を果たした武漢三鎮だ。今2023シーズンは23節を終えた時点で6位のチームである。

武漢三鎮で結果を残している要注意選手としては、チーム内得点ランクトップのFWアブドゥル・アジズ・ヤクブと、リーグアシストランクトップのMFニコラエ・スタンチュを挙げたい。

今シーズン、所属していたリオ・アヴェ(ポルトガル1部)で17試合7ゴールを挙げたヤクブは、途中から武漢三鎮にローン加入した。加入後はリーグ戦16試合に出場し既に11ゴール。チームの最前線を務めることが多く、常にゴール近くでプレーする。スピードとパワー、得点能力を備え、将来も期待されているガーナ人ストライカーである。

また、主に守備的MFでプレーするスタンチュは、今シーズンここまで1ゴール12アシストを記録。中盤を自由に動き回り、長短のパスを使いチームの攻撃を組み立て、決定的な仕事でゴールに絡むことができる。武漢三鎮に加入した昨シーズンは、10ゴール11アシストという素晴らしい成績で優勝に大きく貢献。出身国ルーマニアで年間最優秀選手を受賞した。プレースキッカーも任されている技術の高い選手である。

浦和レッズが対戦!ACLグループステージにおける要注意選手たち【2023/24】

ハノイ(ベトナム)FWカイオンとFWバン・クエット

浦和が、ACLグループステージホームの初戦(10月4日19:00)とグループ最終戦(12月6日19:00)で対戦するのは、Vリーグ1(ベトナム1部)で咋2022シーズン優勝を果たしたハノイだ。今2023シーズンは、残り1節にして2位に位置しているチームである。

ハノイで結果を残している要注意選手としては、プレーオフにおけるチーム内得点ランクトップタイのFWカイオンと、FWグエン・バン・クエットを挙げたい。

今シーズンここまで、カイオンは8試合に出場したプレーオフで8ゴールを記録。主に1トップを務め、ゴール前で最も実力が発揮できるブラジル人ストライカーだ。咋シーズンはセランゴール(マレーシア1部)でチーム内トップスコアラーとなる22試合14ゴールを決めており、素晴らしい得点能力を持っている。攻撃に関する能力が平均的に高い。勢いを持ってゴールに迫ってくる。

また、長年ハノイの主将を務め背番号10番を着用するバン・クエットは、今シーズン、リーグ戦で6ゴール、プレーオフで8ゴールを記録。攻撃的MFとしてプレーし、プレースキッカーを務めるなど様々な形でゴールに絡む技術の高さを持っている。必要な場面ではスプリントが繰り返せる。昨シーズンはVリーグ得点王と年間MVPを受賞し、ベトナムカップとの2冠達成に大きく貢献。2023年4月にはVリーグ通算100ゴールを達成した史上3人目のベトナム人選手として歴史に名を刻んだ。

浦和レッズが対戦!ACLグループステージにおける要注意選手たち【2023/24】

浦項スティーラーズ(韓国)FWゼカとFWペク

浦和が、ACLグループリーグ中盤(10月24日19:00、11月8日19:00)で対戦するのは、K1リーグ(韓国1部)で、今2023シーズン第28節終了時点(全33節)2位に位置する浦項スティーラーズだ。

浦項で結果を残している要注意選手としては、得点関与数チームトップのFWゼカと、リーグアシストランクトップのFWペク・ソンドンを挙げたい。

ゼカはリーグ戦で今シーズン7ゴール6アシストを記録。1トップを務めることが多い190cmのブラジル人ストライカーで、持ち前の長身を活かしたプレーが特徴である。攻撃の起点になりつつ、ゴール前では脅威になることができる。K1リーグ大田ハナシチズン戦(8月20日4-3)では、ヘディングで2ゴールをあげ勝利に貢献。中央のエリアから斜めに動いてボールを受けることが多く、得点に多く絡む。

またジュビロ磐田(2012-2014)、サガン鳥栖(2015-2016)、V・ファーレン長崎(2016)でプレー経験があるペクは、今シーズンK1リーグで4ゴール8アシストを記録。主に左の攻撃的なポジションを務め、センスのあるオフ・ザ・ボールや俊敏性の高い動きが特徴だ。ゴールから遠くでボールを持ったときは、単独突破よりも細かいパスでの攻撃を好む。ゴールが近くなればクロスやシュート、単独突破も積極的に狙う、細かいスプリントの多い選手だ。

浦和レッズが対戦!ACLグループステージにおける要注意選手たち【2023/24】

他グループには多くの要注意選手が…

今2023/24シーズンのACLは、昨シーズンよりも強敵が多くなったと言える。その要因は、多くの大物選手を獲得しているサウジプロリーグ(サウジアラビア1部)の存在だ。

グループCのアル・イテハドには、2022年にバロンドールを受賞したFWカリム・ベンゼマ、フランス代表MFエンゴロ・カンテ、ブラジル代表MFファビーニョが所属する。

グループDのアル・ヒラルは、ブラジル代表10番のFWネイマールや、セネガル代表DFカリドゥ・クリバリなど欧州から多くの選手を補強した。

プレーオフを勝ち上がったグループEのアル・ナスルも、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドや、セネガル代表FWサディオ・マネらを擁する。

浦和はこれらの強敵に対峙し、日本勢初となるACL2連覇を達成することができるだろうか。

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