2023明治安田生命J1リーグ第29節の9試合が、9月29日~10月1日に開催された。上位勢では、首位ヴィッセル神戸と2位横浜F・マリノスが激突。

2-0と神戸が制して初優勝に向け大きな勝ち点3を手にした。

ここでは、そんな順位争いにも大きな変化をもたらした第29節で活躍した選手たちを、ベストイレブン形式で紹介していく。

【J1リーグ2023】第29節ベストイレブン

GK:富居大樹(湘南ベルマーレ

J2への降格圏脱出を目指し、セレッソ大阪の本拠地に乗り込んだ第29節の湘南ベルマーレ。各選手とも攻守に積極的な姿勢を見せ続け、見事白星を挙げ順位を1つ上げることに成功した(2-0)。中でも、最後の砦として奮闘していたのがGK富居大樹だ。相手のエースFWレオ・セアラの突進を勇気ある飛び出しで防ぎ、ミドルシュートやディフレクションボールにも反応。無失点に抑えて2試合ぶりの勝利に大きく貢献した。

【J1リーグ2023】第29節ベストイレブン

DF:ファン・ソッコ(サガン鳥栖

直近は8戦勝ち無しと苦しんできたサガン鳥栖。第29節では、京都サンガを相手に劇的な勝利を収めてようやく長いトンネルを脱した(3-2)。1点を先行するも逆転され迎えた後半のアディショナルタイム。1点を返して同点とした場面、終了間際のゴールを挙げたのがDFファン・ソッコだ。左サイドからの早いクロスに頭を出し、流し込むようなヘディングで劇的な逆転ゴールをマーク。守備では相手に2点を許したが、最後の最後でチームを勝利に導く大仕事をやってのけた。

【J1リーグ2023】第29節ベストイレブン

DF:新井直人(アルビレックス新潟

第29節は川崎フロンターレと打ち合いを演じたアルビレックス新潟(3-2)。先制されるも前半のうちに追いつき迎えた59分。

DF新井直人はセットプレーの流れの中から右足一閃。鮮やかなシュートをゴール左に突き刺し、一時逆転となる得点を挙げた。ゴールシーン以外でも、鋭い縦パスや強引な突破で打開を図るなど、多くの見せ場を作りチームに2連勝をもたらす原動力となった。

【J1リーグ2023】第29節ベストイレブン

DF:原田亘(サガン鳥栖)

第20節のセレッソ大阪戦を最後に勝利から遠ざかっていたサガン鳥栖。第29節も京都サンガを相手に、最終盤までリードを許す厳しい試合展開を余儀なくされた。しかし、相手に退場者が出たこともあり押し込む展開を作ると、DF原田亘はチームにとって反撃の狼煙となる2点目を挙げる活躍を果たした。クロスに対してヘディングで合わせたボールは、威力こそなかったがGKの手をかすめてゴールへ。アディショナルタイムの大逆転劇を生むきっかけを作った。

【J1リーグ2023】第29節ベストイレブン

MF:山口蛍(ヴィッセル神戸)

横浜F・マリノスとの天王山を制し、優勝に向け大きな勝利を挙げた第29節のヴィッセル神戸(2-0)。結果的には無失点での勝利となったが、MF山口蛍の広範囲にわたる守備があったからこその結果とも言えよう。中央、サイドともに数的優位を作るポジショニングと運動量を90分間見せ続け。機を見ては攻撃にも出ていき強烈なミドルシュートでゴールを狙うなど終始存在感を放っていた。

【J1リーグ2023】第29節ベストイレブン

MF:原川力(FC東京

今夏の移籍でセレッソ大阪から新たにFC東京へ加入したMF原川力。第29節では、ガンバ大阪を相手に嬉しい移籍後初ゴールをマークし、チームの2連勝に大きく貢献している(3-0)。右サイドからの崩しの場面でエリア内に侵入すると、相手をかわしコースのない中で丁寧に蹴り込み得点。

もちろん、守備でも終盤まで巧みなボール奪取を見せるなど躍動。攻守両面で自身の存在感を示す働きを果たした。

【J1リーグ2023】第29節ベストイレブン

MF:エゼキエウ(サンフレッチェ広島

名古屋グランパスとの上位対決に臨んだ第29節のサンフレッチェ広島。1点を先行される展開となったが、終盤に一気に3ゴールを奪って逆転勝利を果たしている(3-1)。そんな怒涛の逆転劇の主役となったのがMFエゼキエウだ。後半途中から出場を果たすと、PKを誘発する絶妙なスルーパスを供給し、さらにダメ押しの3点目をチームにもたらす働きで勝利に貢献した。

【J1リーグ2023】第29節ベストイレブン

MF:三戸舜介(アルビレックス新潟)

今季急成長を遂げているMF三戸舜介。打ち合いとなった第29節の川崎フロンターレ戦でも、その存在感は抜群だった(3-2)。強烈なシュートが代名詞となりつつある中、今節もポスト直撃の長距離ミドルでチームの1点目をお膳立て。後半にもエリア内で強烈な一振りを見せるなど、特徴を存分に発揮してチームの連勝に貢献した。

【J1リーグ2023】第29節ベストイレブン

FW:大橋祐紀(湘南ベルマーレ)

残留争いに巻き込まれたまま終盤戦へと突入している湘南ベルマーレは、第29節でセレッソ大阪と対戦。順位では大きく離れている相手にも関わらず、湘南の選手たちは堂々たるプレーで2試合ぶりの勝利を手にした(2-0)。特に、序盤からエリア内で存在感を示したのがFW大橋祐紀だ。背後への動き出しやDFラインを引っ張る動きでもチャンスを作り、終盤には勝利を大きく手繰り寄せるボレーシュートでのゴールもマーク。エースらしい文句なしの活躍で勝利の立役者となった。

【J1リーグ2023】第29節ベストイレブン

FW:細谷真大(柏レイソル

前節はアビスパ福岡に敗れたものの、一時期の停滞ムードとは一変し明らかに調子が上向いている柏レイソル。第29節では北海道コンサドーレ札幌を相手に2-1と勝利を挙げた。そんな残留を引き寄せる勝利に大きく貢献したのがFW細谷真大だ。1点目の背後への抜け出し、2点目のクロスからの決定機に対して、冷静なフィニッシュワークで2ゴールをマーク。前線からのプレスでも献身性を示し、勝利の立役者となった。

【J1リーグ2023】第29節ベストイレブン

FW:大迫勇也(ヴィッセル神戸)

横浜F・マリノスとの首位攻防戦に臨んだ第29節のヴィッセル神戸。双方負けられない試合を動かす中でゴールを挙げたのは、やはりと言うべきかFW大迫勇也だった。スコアレスの状態で迎えた23分、獲得したPKを豪快に決めて先制点をマーク。途中でピッチを退いたが、終始安定感のあるポストプレーや空中戦の強さも発揮し、優勝に向けて大きな勝利を得る原動力となった(2-0)。

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