2023明治安田生命J1リーグ第30節の9試合が、10月20日~21日に開催された。首位を走るヴィッセル神戸が3連勝を飾る中、追う横浜F・マリノス浦和レッズも勝利を収め逆転優勝をあきらめない粘り強さを見せた。

また、残留争いでは柏レイソルが敗れるも湘南ベルマーレ横浜FCは勝利。1枠の降格圏(最下位)を回避する戦いは、次節以降さらに激化するであろう結果となっている。

ここでは、そんな第30節で活躍した選手たちを、ベストイレブン形式で紹介していく。

【J1リーグ2023】第30節ベストイレブン

GK:大迫敬介(サンフレッチェ広島

セレッソ大阪との上位対決に臨んだ第30節のサンフレッチェ広島。結果的には両チームともにゴールを割ることができず、スコアレスドローで終わっている。そんな緊迫したゲームのなかで日本代表帰りのGK大迫敬介は、近距離のヘッドやDFラインの背後を取られた場面でも好セーブを連発。高いセービング力を発揮し、危険なシーンを防ぎ続けることでチームに勝ち点1をもたらした。

【J1リーグ2023】第30節ベストイレブン

DF:藤井陽也(名古屋グランパス

直近6試合勝利のない名古屋グランパスは、第30節で同じく白星から遠ざかっているガンバ大阪と対戦。前半にセットプレーの流れから得たゴールを守り抜き、久々の勝ち点3を得た(1-0)。そんな貴重な先制点を挙げたのがDF藤井陽也だ。ショートコーナーから打点の高いヘッドでゴールを挙げると、守備でも無失点での勝利に貢献。現在4位で上位との勝ち点差から見ると優勝は厳しくなってきた名古屋だが、それでもチームが再浮上するきっかけとなった今節において藤井の功績は大きい。

【J1リーグ2023】第30節ベストイレブン

DF:荻原拓也(浦和レッズ)

8月18日の第24節以降、6戦無敗と好調を維持したまま第30節を迎えた浦和レッズ。柏レイソルを相手に2-0と勝利を収め、無敗記録を7に伸ばした。上位を狙う上でも重要な今節の勝利に、左サイドバックでスタメン出場したDF荻原拓也は大きな存在感を示している。

精度、スピードともに申し分ないクロスでチャンスを演出し、ゴールネットを突き破るような強烈なシュートでチームに2点目をもたらした。

【J1リーグ2023】第30節ベストイレブン

DF:岡本拓也(湘南ベルマーレ)

残留争い真っただ中でシーズン終盤を迎えている湘南ベルマーレは、第30節で京都サンガと対戦。前半に挙げたPKでの1ゴールを守り切り、今季初の連勝を果たした(1-0)。そんな「虎の子の1点」を挙げるPKを獲得したのがDF岡本拓也だ。背後への抜け出しからPKを獲得し先制点のきっかけを作ったほか、クロスでのチャンスメイクを見せるなど躍動。J1残留に向けチームを勢いづける勝利の立役者となった。

【J1リーグ2023】第30節ベストイレブン

MF:井上潮音(横浜FC)

最下位脱出のためにも勝利が欲しい横浜FCは、第30節で連勝中のFC東京と対戦。MF井上潮音が前半に挙げたゴールを守り切って勝利を収めた(1-0)。井上は結果的にこの試合唯一となったゴール以外の場面でもチームを落ち着かせるボールキープやパスで躍動。中盤でのボール回収でも大きく貢献していた。1つ上の順位にいる湘南も勝利したことで残念ながら最下位脱出とはならなかったが、残留に向けて大きな勝利を得たことに変わりはない。

【J1リーグ2023】第30節ベストイレブン

MF:井出遥也(ヴィッセル神戸)

前29節の勝利で2位との勝ち点差を広げることに成功していた首位ヴィッセル神戸。第30節では国立競技場で行われた鹿島アントラーズとの“国立決戦”に勝利し、優勝にまた一歩近づいている。この試合、MF井出遥也は第28節以来の先発出場を果たすと、鋭い切り返しからの丁寧なクロスでMF佐々木大樹の先制点をお膳立て。さらに前半終了間際にはヘディングでのゴールで相手を突き放す2点目をもたらした。

先発起用に嬉しい今季初ゴールで応えた井出。次節以降も優勝につながる活躍を期待したい。

【J1リーグ2023】第30節ベストイレブン

MF:小泉佳穂(浦和レッズ)

無敗続きで好調の浦和レッズは、第30節で柏レイソルと対戦。後半立て続けに2得点を挙げ無失点勝利を収めている(2-0)。前半はスコアが動かず拮抗した試合展開となったこのゲームで、先制点を挙げたのがMF小泉佳穂だ。後半開始早々、自身の今季初となるゴールで先制点をマークすると、受け手に対して思いやりを感じる丁寧なパスで2点目をアシスト。1ゴール1アシストと大きな存在感を示し勝利に貢献した。

【J1リーグ2023】第30節ベストイレブン

MF:佐々木大樹(ヴィッセル神戸)

念願のリーグ初優勝に向けこのまま連勝街道を走り続けたいヴィッセル神戸は、第30節で鹿島アントラーズと対戦(3-1)。見事な勝利で連勝を3に伸ばしたこの試合、MF佐々木大樹は2ゴールを挙げる活躍を見せた。コースを突いたヘッドで1点目を奪うと、ゲーム終盤にも鮮やかなボレーでチームに3点目をもたらした。ゴールシーン以外でも、前線からのプレスやプレスバックも実に献身的かつ効果的。試合を通して大きな存在感を放っていたと言えよう。

【J1リーグ2023】第30節ベストイレブン

FW:小林悠(川崎フロンターレ

アビスパ福岡に終盤までリードを許す厳しい試合展開となった第30節の川崎フロンターレ。しかし、FW小林悠ら途中投入された選手たちの働きで逆転に成功した(4-2)。小林は投入されてすぐ、背後を取る動き出しから技ありシュートで一時同点とするゴールをマーク。

逆転ゴールの場面でも起点となるクロスを供給するなど、勝利に大きく貢献した。

【J1リーグ2023】第30節ベストイレブン

FW:エウベル(横浜F・マリノス)

前節敗れたことで、首位ヴィッセル神戸との勝ち点差が開いてしまった現在2位の横浜F・マリノス。逆転優勝に向けて負けられない緊張感の中、第30節では北海道コンサドーレ札幌を相手に4-1と大勝を飾った。終盤まではわずか1点のリードで推移していたこのゲーム。途中出場のFWエウベルが大きな仕事を果たしている。先制点を挙げたFW宮市亮に代わって投入されると、縦突破からのニアを突く鋭いシュートでゴールし、さらに終了間際にはアシストもマーク。改めて自身の高い攻撃力を見せつけた。

【J1リーグ2023】第30節ベストイレブン

FW:バフェティンビ・ゴミス(川崎フロンターレ)

先制しながらも一時逆転を許し厳しい試合を余儀なくされた第30節の川崎フロンターレ。結果的には終盤怒涛の3ゴールで福岡に勝利を収めている(4-2)。そんな逆転劇の立役者となったのがFWバフェティンビ・ゴミスだ。後半途中から投入されると、3点目を見事な落としで演出し、ダメ押しとなる4点目の場面でもサイド突破からFW宮代大聖へアシスト。2アシストの活躍でチームに勝利を呼び込んだ。

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