VfBシュツットガルト所属の日本代表DF伊藤洋輝が、攻守両面でセバスティアン・ヘーネス監督から高い評価を受けている模様。ブンデスリーガ(ドイツ1部)の舞台で活躍しているだけに、今季終了後にステップアップ移籍の可能性もあると、ドイツメディア『リーガインサイダー』が今月8日に報じている。


 伊藤は2021年6月にジュビロ磐田からシュツットガルトへ移籍すると、加入1年目から出場機会を確保。今季は序盤に左サイドバックでのプレーが続くも、昨年11月以降は再びセンターバックでレギュラーに定着。リーグ戦23試合でスタメン出場しており、チームも2試合を残して来季UEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得している。

 主力選手としてチームの上位躍進に大きく貢献している伊藤。ヘーネス監督は8日の記者会見で、日本代表DFのプレーについて「伊藤はとてもユニークな選手。ビルドアップが可能な技術面で優れたセンターバックだ。
守備のクオリティーも高く、背が高くてヘディングが強い。彼はここ数週間、非常に高いレベルでプレーしており、トッププレーヤーに成長している」と絶賛。

 『リーガインサイダー』は、指揮官の発言をもとに「ヘーネス監督は伊藤を左サイドバックでもセンターバックでもプレーできるという事実を単純に捉えているわけではない」と綴っている。

 ただ一方で、伊藤は昨年夏にシュツットガルトと契約延長したものの、わずか1年で退団する可能性が。ドイツ紙『ビルト』は先月23日、シュツットガルトの財政が厳しいことに触れた上で「伊藤とシュツットガルトの契約には、3000万ユーロ(約48億円)の契約解除条項が盛り込まれている。すでにドイツ国外クラブから関心を寄せられている」と伝えていた。


 すると『リーガインサイダー』も同選手の去就を特集。記事では「彼はシュツットガルトが今年夏に心配しなければならない選手である。多くのクラブが彼の獲得に興味を示すだろう。今年冬には、2027年6月までの契約に退団条項があるという報道も飛び交っていた」と綴られている。

 昨年夏にオランダ1部アヤックス移籍破談が報じられた伊藤。今年に入ってサウジアラビア国内クラブからの巨額オファーを拒否したと報じられているが、果たして今季終了後のステップアップ移籍は実現するのだろうか。