ドイツ代表のユリアン・ナーゲルスマン監督は、グループリーグからのここまで4試合の中で、自身が選出した23人のフィールドプレーヤーのうち22人をすでに出場させた。今までの欧州選手権やワールドカップでもこれほど多くの選手が出場したことがなく、これはドイツサッカー連盟(DFB)の記録となったようだ。
一方で、この試合までに選ばれたフィールドプレーヤーの中でベンチに残って戦況を見つめていたのはただ1人だけである。今年5月に引退した長谷部誠氏が所属していたアイントラハト・フランクフルトのセンターバックであるDFロビン・コッホだ。
グループリーグの最終戦(6月24日対スイス1-1)でDFヨナタン・ターがイエローカードによる出場停止処分を受けた後、コッホにも望みが託されたが、30日のラウンド16(対デンマーク2-0)ではDFニコ・シュロッターベックが出場した。
このことについて、元ドイツ代表のゴールキーパーであるティモ・ヒルデブランド氏は、ドイツのスポーツ誌『Sportschau』で次のように語っている。
「コッホはまだ残りの試合でプレーすることを望めるし、もしドイツが欧州チャンピオンになった時にも、彼は自分が出場しなかったことなど気にしないだろう。前回ドイツが欧州選手権で優勝した1996年にもベンチに座って欧州王者になった選手が2人いた。イェンス・トッドとルネ・シュナイダーだ。彼らは1996年のイングランド大会でプレーしていない」
ドイツの次戦準々決勝(6日)の相手はスペインだ。ベスト4をかけた今大会必須の注目カードとなっているだけに、コッホに出番はくるのか注目が集まるところだ。