今季、東京ヴェルディ戦やガンバ大阪戦でPK前にボールを濡らしてゴールを奪っている藤尾。磐田戦では54分にペナルティエリア内からシュートを放ち、相手のハンドを誘発。VAR(ビデオアシスタントレフェリー)判定の末にPKを獲得すると、ボールを抱えて給水ボトルに入っていた水をかける。すると、高崎主審は藤尾にボールの交換を要求。同選手は主審の要求に不満をあらわにしたが、それでもPKからシュートをゴールマウス右隅に突き刺した。
このPK前の水かけ行為を巡っては、ネット上で賛否が噴出。東京ヴェルディOBで元ストライカーの大久保嘉人氏がDAZN制作「やべっちスタジアム」出演時に、「審判はなぜボールを交換するのか、ちょっと分からない。ボールに水をかけて蹴るのは、すごいリスクある。水をかけることでボールが滑るので、慎重に蹴らないといけない」と支持した一方、元ゴールキーパーの高木義成氏はXで「キックが上手い選手だったら確実に球速上がるもんな(芝生と友達になれれば)」と、PKキッカー優位との見解を示していた。
元Jリーガーの間でも意見が割れるなか、8月23日放送の報道番組「Live News イット!」(フジテレビ系)でも、PK前の水かけ行為が話題に。VTR出演した元日本代表ゴールキーパーの本並氏は、「芝との摩擦がなくなるというか、水で滑りやすくなるので、自分の感覚と違うスピードでボールがくるので、弾けるボールでも弾けない」と、高木氏と同じくPKキッカー優位と主張。
ただパリ五輪U23日本代表対U23イスラエル代表では、MF荒木遼太郎(FC東京)による水かけ行為が。同選手は後半開始直後、コーナーキックを獲得直後にコーナーフラッグへ向かうと、ピッチサイドに置かれているペットボトルを拾い、中に入っていた水をボールにかけたが、審判員から注意を受けたり、カードを提示されることはなかった。