2025年2月14日に開幕を迎える明治安田Jリーグ。新たなシーズンを前に各チームの状況が気になるファンやサポーターも多いだろう。
ここでは、同大会の過去データから試合の傾向を紐解くとともに、両チームの現状について解説していく。
2014年にはガンバ大阪、2016年には鹿島アントラーズ、2020年には川崎がそれぞれJ1と天皇杯の2冠に輝いたため、翌年の同大会ではリーグ2位クラブと対戦しているが、いずれも勝利を収めたのは前者だ。このことから、今回もやはり神戸が優勢に思える。
守備面では、ファジアーノ岡山から加入のDF本山遥に注目したい。
補強の目玉は何と言っても昨季ジュビロ磐田でブレイクしたFWジャーメイン良。2024シーズンは32試合出場で19ゴールを挙げており、この得点力は広島にとって大きな武器となるはずだ。また、昨夏シーズン途中での加入ながら14試合出場8得点と躍動したMFトルガイ・アルスランは、トルコでのトレーニングマッチでも得点するなどコンディションは上々。今季さらなる活躍に期待できそうだ
中盤ではMF青山敏弘が現役引退。MF柏好文がヴァンフォーレ甲府へ移籍するなどの動きがあったが、新戦力として湘南ベルマーレからMF田中聡を獲得。
また両チームともに昨季からの監督交代はなく、これまで続けてきたサッカースタイルが大きく変わることは考えにくく、新戦力がどの程度チームにフィットするかが重要なポイントとなるだろう。今季J1の行方を占う上でも重要な1戦であることは間違いない。
そんななか、昨季J1と天皇杯で2冠を達成したヴィッセル神戸とリーグ2位のサンフレッチェ広島が2月8日に行われる『FUJIFILM SUPER CUP 2025』で激突する。
ここでは、同大会の過去データから試合の傾向を紐解くとともに、両チームの現状について解説していく。

FUJIFILM SUPER CUPの歴史
Jリーグの開幕前に前年のJ1王者と天皇杯王者が対決する『FUJIFILM SUPER CUP』(2021年までは『FUJI XEROX SUPER CUP』)。今年で32回目を迎えるこの大会は、富士フイルムビジネスイノベーション株式会社が特別協賛しており「同一企業の協賛で最も長く開催されたサッカースーパーカップの大会」として2020年12月にギネス世界記録に認定された。2024シーズンはJ1リーグ、天皇杯ともに神戸が優勝したため、対戦相手はリーグ2位の広島。2025年初タイトルを掴むのはどちらのクラブか注目が集まる。
2冠王VSリーグ2位の戦い
2024年大会ではJ1王者の神戸と天皇杯覇者の川崎が対戦。結果は1対0で川崎が勝利した。同大会直近10年の優勝クラブを見ると、J1王者が圧倒的に有利といえる状況だが、注目したいのは今回の神戸のように2冠を獲得したクラブが出場する場合だ。2014年にはガンバ大阪、2016年には鹿島アントラーズ、2020年には川崎がそれぞれJ1と天皇杯の2冠に輝いたため、翌年の同大会ではリーグ2位クラブと対戦しているが、いずれも勝利を収めたのは前者だ。このことから、今回もやはり神戸が優勢に思える。

リーグ3連覇に挑む神戸
リーグ3連覇を目指す神戸は、この大会を制し良いスタートを切りたいところ。昨季の主将MF山口蛍の電撃移籍こそあったものの、FW大迫勇也やFW武藤嘉紀、FW宮代大聖など攻撃の中心を担う選手は健在。さらに怪我により長期離脱していたMF齊藤未月も1月21日に行われたトレーニングマッチで実戦復帰しており、MF井手口陽介やMF扇原貴宏らと共に今季は中盤を担う選手として活躍が期待される。守備面では、ファジアーノ岡山から加入のDF本山遥に注目したい。
神戸の下部組織出身の本山は、昨季岡山でリーグ戦25試合に出場。J1昇格プレーオフでは2戦連続ゴールでクラブ初のJ1昇格に大きく貢献した。センターバックや右サイドバックの他、サイドハーフなど複数ポジションをこなすことのできる選手だが、吉田孝行監督の下どのポジションで起用されるか気になるところだ。

5度目の優勝を目指す広島
2024シーズンは惜しくもリーグ2位に終わった広島。今冬トルコで行った1次キャンプのトレーニングマッチでは、欧州クラブを相手に5試合負け無しと良い仕上がりを見せている。この大会に過去4度出場している広島はこれまで全勝しており、今年は5度目の優勝を目指す。なお最多優勝は鹿島の6回。広島(4回)は2番目の成績となっていることから、相性の良い大会と言えるだろう。補強の目玉は何と言っても昨季ジュビロ磐田でブレイクしたFWジャーメイン良。2024シーズンは32試合出場で19ゴールを挙げており、この得点力は広島にとって大きな武器となるはずだ。また、昨夏シーズン途中での加入ながら14試合出場8得点と躍動したMFトルガイ・アルスランは、トルコでのトレーニングマッチでも得点するなどコンディションは上々。今季さらなる活躍に期待できそうだ
中盤ではMF青山敏弘が現役引退。MF柏好文がヴァンフォーレ甲府へ移籍するなどの動きがあったが、新戦力として湘南ベルマーレからMF田中聡を獲得。
さらに横浜FCからMF井上潮音も獲得し、ベテランが抜けた穴をしっかりと埋める補強ができている。なお井上は2021年から2シーズン神戸でプレーしており、J1リーグ29試合に出場している。古巣対決となるこの試合で、神戸サポータに成長した姿を見せられるだろうか。

2025年初タイトルの行方は?
2025年の初タイトルを掛けて行われる『FUJIFILM SUPER CUP』。神戸と広島の通算対戦成績は、27勝14分15敗と数字上では広島が勝ち越している。シーズン最初の公式戦ということで両チームともに硬さの見える試合展開も予想されるが、過去のデータを見ると得点は生まれやすい傾向にある。90分を終えた時点で0対0のスコアレスドローだった試合がないことから、神戸・広島ともに攻撃陣の活躍には期待が掛かる。また両チームともに昨季からの監督交代はなく、これまで続けてきたサッカースタイルが大きく変わることは考えにくく、新戦力がどの程度チームにフィットするかが重要なポイントとなるだろう。今季J1の行方を占う上でも重要な1戦であることは間違いない。
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