■株式相場見通し(年末年始:12月30日~1月10日)
予想レンジ:上限24350-下限23650円
大納会及び年明けの日経平均は堅調な展開が予想される。30日の大納会を波乱無く通過すれば、日経平均は12月に月間ベースで4カ月連続、年間では2年ぶりの上昇となる。
物色的には、ファーストリテの決算のほか、消費・外食関連の決算も注目される。昨年来高値更新中の吉野家ホールディングスは10日に第3四半期決算を発表する。予想を上回る販売好調から年末年始にかけて店舗により「オリジナルチキン」が完売する可能性があると日本KFC HDが発表するなど、明るいニュースも伝わっている。このほか、27日にかけて日経ジャスダック平均とマザーズ指数が4日続伸している。IPO銘柄の初値形成には過熱感がみられたものの、1月はIPOの予定がないことから、直近IPO銘柄を含めた小型株の循環物色が展開されそうだ。
年末から1月10日までの主な国内経済関連スケジュールは、30日に大納会(東京市場は31日から1月5日まで休場)、元旦に日米貿易協定と日米デジタル貿易協定が発効、6日に大発会、7日に12月マネタリーベース、8日に11月毎月勤労統計調査、9日にファーストリテ、安川電、7&I HDなどの決算発表、12月国内ユニクロ売上推移速報、10日に11月景気先行・一致指数(CI)・速報値、11月全世帯家計調査・消費支出、良品計画、吉野家HDなどの決算発表が予定されている。一方、米国など海外の主要スケジュールは、元旦に米国・英国を始め主要国市場が休場、3日に米12月ISM製造業景況指数、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(12月10-11日開催分)、7日に米12月ISM非製造業景況指数、米11月貿易収支、米11月製造業新規受注、8日に米12月ADP雇用統計、10日に米12月雇用統計が予定されている。
■為替市場見通し
12月30日−1月10日週のドル・円は伸び悩みか。米国株式は堅調に推移しているが、米連邦準備制度理事会(FRB)の2020年の金融政策運営はハト派寄り(緩和的な金融政策を維持)との見方が強まれば、リスク選好的なドル買いは抑制されそうだ。
一方、12月10-11日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が1月3日に公表される(日本時間4日)。FRBは同会合で市場の予想通り政策金利の据え置きを決定。
■年末年始の注目スケジュール
12月30日(月):日・自動車生産台数、露・GDP(7-9月)、米・中古住宅販売成約指数など12月31日(火):国内株式市場は休場、中・各種PMI、米・消費者信頼感指数、印・経常収支(7-9月)など
1月1日(水):日米貿易協定、日米デジタル貿易協定が発効、国内外市場休場など
1月2日(木):国内株式市場は休場、中・財新製造業PMI、米・製造業PMIなど
1月3日(金):国内株式市場は休場、独・失業率、米・ISM製造業景況指数、米・連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨など
1月6日(月):ユーロ圏総合PMI、日・製造業PMIなど
1月7日(火):日・総合PMI、米・貿易収支、米・耐久財受注、米・ISM非製造業景況指数、中・外貨準備高など
1月8日(水):独・製造業受注、ユーロ圏景況感指数、米・消費者信用残高など
1月9日(木):ファーストリテや安川電決算、豪・貿易収支、独・貿易収支、ユーロ圏失業率など
1月10日(金):豪・小売売上高、スイス・失業率、トルコ・失業率、米雇用統計など
《SK》