*07:48JST 18日の米国市場ダイジェスト:NYダウ911ドル高、ウイルスワクチン開発の進展を好感
■NY株式:NYダウ911ドル高、ウイルスワクチン開発の進展を好感

米国株式相場は続伸。ダウ平均は911.95ドル高の24597.37ドル、ナスダックは220.27ポイント高の9234.83ポイントで取引を終了した。
携帯端末のアップル(AAPL)が米国内25店舗を再開するなど経済活動の再開で景気回復期待が広がったほか、新型ウイルスのワクチン薬開発で一段の進展が見られたことが好材料となり大きく上昇して寄り付いた。その後も、パウエルFRB議長が週末のインタビューで、景気支援策が「無制限」であり下半期の経済回復に自信を表明したことや、原油高も追い風となり、引けにかけて上げ幅を拡大する展開となった。セクター別では、自動車・自動車部品やエネルギーが大きく上昇、医薬品・バイオテクの上昇は小幅にとどまった。

バイオ製薬のモデルナ(MRNA)は、開発中の新型ウイルスワクチンの初期段階治験で、良好な結果が得られたことを発表し急伸。運輸のフェデックス(FDX)は、マイクロソフト(MSFT)と戦略的提携を結んだことを発表し買われた。航空大手のデルタ(DAL)は、6月から段階的に運航を再開する計画を発表し上昇。
また、自動車大手のジェネラルモーターズ(GM)やフォード(F)も工場再開で上昇した。一方で、外出自粛が奏功してきたテレビ会議サービスを提供するズームビデオ(ZM)や、食品製造・販売のキャンベルスープ(CPB)などが下落した。

小売りのJCぺニー(JCP)は、連邦破産法第11章による破産申請を行い経営破綻した。新型コロナウイルスの影響により、米百貨店では先日のニーマン・マーカスに続いて2社目の破綻となった。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:パウエルFRB議長の発言などを好感した円売りも

18日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円50銭まで上昇後、107円20銭まで弱含み107円31銭で引けた。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が週末のインタビューで下半期経済の回復に自信を表明し、「景気支援策は無制限で手段は尽きない」と述べていたことを背景に米債利回り上昇に伴うドル買いや株高に連れたリスク選好の円売りが一時優勢となった。

ユーロ・ドルは1.0820ドルから1.0927ドルまで上昇し1.0915ドルで引けた。ドイツのメルケル首相とフランスのマクロン大統領が5000億ユーロ規模の欧州連合(EU)再建計画案を提示し、ユーロ買いが優勢となった。ユーロ・円は116円06銭から117円24銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2146ドルから1.2227ドルまで上昇。テンレイロ委員の発言を受けて、英中銀がマイナス金利導入も検討しているとの見方に伴うポンド売りが上値を抑制。ドル・スイスは0.9677フランまで下落後、0.9761フランまで上昇した。



■NY原油:大幅続伸で31.65ドル、株高を好感して2カ月ぶりの高値圏まで上昇

NY原油先物7月限は大幅続伸(NYMEX原油7月限終値:31.65 ↑2.13)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比+2.13ドルの1バレル=31.65ドルで取引を終えた。取引レンジは29.55ドル−33.10ドル。18日のアジア市場で31ドル台に上昇し、ニューヨーク市場で株高を好感して一段高となった。在庫調整の進展を期待した買いが続いており、原油先物は3月16日以来の高値をつけた。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 22.93ドル +1.49ドル(+6.95%)
モルガン・スタンレー(MS) 40.28ドル +2.99ドル(+8.02%)
ゴールドマン・サックス(GS)181.88ドル +10.01ドル(+5.82%)
インテルINTC) 59.92ドル +1.64ドル(+2.81%)
アップル(AAPL) 314.96ドル +7.25ドル(+2.36%)
アルファベット(GOOG) 1383.94ドル +10.75ドル(+0.78%)
フェイスブック(FB) 213.19ドル +2.31ドル(+1.10%)
キャタピラー(CAT) 115.02ドル +7.10ドル(+6.58%)
アルコア(AA) 7.80ドル +1.14ドル(+17.12%)
ウォルマート(WMT) 127.66ドル +1.72ドル(+1.37%)





《SF》