同社は、空間の特性や土地オーナー様のニーズに即した最適なプランを設計し、企画から物件管理までワンストップサービスを提供している。
2024年11月期第3四半期累計の売上高は前年同期比27.3%増の3,865百万円、営業利益は153百万円の黒字に転換した(前年同期は151百万円の赤字)。前期下期に受注した案件の売上が寄与して請負受注による売上が増加したことに加え、開発販売スキームにおいて大型案件の販売引渡が完了したことにより、売上高、売上総利益ともに前年同期より増加したようだ。フィル・パーク、プレミアムガレージハウスともに3Q時点で前期を上回る受注件数で、請負受注の受注件数は11件と4半期連続で10件を超え、受注残高も過去最高で初の4,000百万円を突破。開発販売のプロジェクト残高は3,400百万円で、今後も積極的に開発在庫を拡充していく。通期の売上高は前期比25.8%増の7,500百万円、営業利益は同86.2%増の400百万円を見込んでいる。
フィル・パーク事業は競合が存在しない同社独自のビジネスモデルとなっている。また、プレミアムガレージハウス事業は類似企業が存在しているが、入居率97%以上かつ入居待ち登録件数8,000件以上の高い入居者ニーズを既に抱えている。
同社は中期経営計画を開示しており、2026年11月期に売上高15,000百万円、営業利益1,200百万円を掲げている。問い合わせ件数4,000件、提案数450件まで増加させて請負受注件数を90件確保する。2024年11月期第3四半期時点では、問合数は当初計画よりビハインドしているものの、提案数・受注件数は順調に推移、問合数については営業人員の増強とWebマーケティング強化により拡大を図っていく。今後3年間で人員数は130名まで拡大させていくようだ。業績の2ケタ増収増益基調を見通す中、配当については財務健全性及び成長に必要な資本を確保したうえで安定配当に努める。自社株買いは、業績や事業環境、成長投資の機会を総合的に勘案し都度決定していく。競合がいない独自のユニークなビジネスモデルを展開して、顧客の拡大余地が大きい中、ここからの成長に注目しておきたい。