5Gインフラ支援事業の売上高は前年同期比4.9%増の51.66億円、セグメント利益は同27.4%減の6.89億円となった。固定回線網においては、インターネットを介した多くのサービスの利用増加が継続しており、それによって回線利用量が増えることでネットワーク原価の高止まり基調が続いている。モバイル回線網においては、IoTやインバウンド向けの利用が増加する見込みであるなど、モバイル市場全体としての成長は継続しており、今後も拡大していくと捉えている。このような状況のもと、MVNE(Mobile Virtual Network Enabler:MVNOの支援事業者)としてのMVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)向け事業支援サービスの規模拡大が堅調に推移した一方、通信品質の向上に係る費用や人件費などが増加した。
5G生活様式支援事業は、主に5G Homestyle(集合住宅向けインターネットサービス)におけるサービス提供戸数が順調に推移した結果、売上高126.19億円、セグメント利益16.37億円となった。5G Homestyleにおいては、集合住宅向けインターネットサービスや戸建賃貸住宅向けサービスに加え、防犯・監視クラウドカメラサービスといったセキュリティ関連サービスなど提供範囲を拡大し、さらなる収益基盤の拡充を図った。そして、5G Homestyleを提供するギガプライズは、クラウドカメラサービスなどのIoTソリューションサービスの拡大に向け、さらなるサービス品質の向上と競争力の強化を目的に、NHN JAPANが設立したNHNアイカメへの出資を実施し、より一層のシェア拡大と、飲食店や介護施設などといった新たな市場への展開に向け体制を強化した。5G Lifestyle(個人向けのモバイル通信サービスやインターネット関連サービス)では、同社グループが提供するスマートフォンサービス「トーンモバイル」で培った技術やサービスを自社以外のスマートフォンや幅広い機器での展開を可能とし、IoTを始めとした他分野へと展開していく「TONE IN」戦略に則り、対象のスマートフォン機種を160種へと拡大し、さらなる利用者の増加を推進している。なお、連結子会社のギガプライズ及びその子会社の決算日変更により、対前年同期増減率は記載していない。
企業・クリエイター5G DX支援事業の売上高は前年同期比2.8%増の100.75億円、セグメント利益は同64.5%増の7.09億円となった。連結子会社のフルスピード及びその子会社が展開するインターネットマーケティング、アドテクノロジーサービスにおいては、コロナ禍を契機とした社会や働き方の多様化によるデジタル施策の加速に伴い、広告需要が引き続き増加した。
2025年4月期通期の連結業績予想については、売上高が540.00億円、営業利益が57.00億円、経常利益が55.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が30.00億円とする期初計画を据え置いている。