冬が明けて春ごろまで、その姿をさっぱり見かけなくなるのが、メッキです。
独特なフラット形状+各ヒレが特徴的で、塩焼きにして食べると最高の味を提供してくれます。
夏になると、小型ながらぽつぽつと釣れ出すメッキの釣り方について、詳しくご紹介しましょう。
メッキってどんな魚なの?
メッキとは、スズキ目アジ科に属している海水魚のことです。
ロウニンアジ=ジャイアントトレバリーの若魚の名称で、成長すると、なんと全長180cmを超えてきます。
体重は80kgクラスのものまでいるらしいですから、超巨大魚といえそうです。
でもそんな大型の魚は、日本の冷たい海では生きていくことができません。
水温が20℃を下回ると活性が落ちてきて、もっと下がる冬には死滅してしまうのです。
なので毎年、メッキとして黒潮に乗り、南方からやってくるのが、7月ぐらい。
まだ10cmに満たない体長のものがほとんどで、秋から初冬にかけてどんどん成長していくわけです。
30cmから40cm程度にまで大きくなるころに冬を迎えることになり、やってきた南方へ戻ることもなく死を迎えてしまいます。
中には、工場や発電所からの温排水にたどり着いて、越冬できる個体もいるとのことですが、かなり少数だと考えるべでしょう。
釣りのターゲットとなるメッキは、10cm前後から30cm程度までのものが多くなります。
釣れる時期は、7月から11月末ぐらいまで。
まずは、夏のメッキ釣りに関するアプローチ方法をチェックしてみましょう。
メッキが釣れる釣り場を探そう!おすすめのルアーは何?
夏のメッキ釣りは、釣り場を絞り込むところからスタートです。
潮の流れがガンガンあるところよりも、やや流れの緩む防波堤の内側や、漁港内部をチェックしてみましょう。
具体的には、漁港内のスロープや係留している船の周りがいいかもしれません。
用意するルアーは、ソルトゲーム用ではなく、渓流ベイトフィネスゲームで用いるトラウト用シンキングミノーがおすすめ。
何故なら、フラットサイドボディでフラッシング効果が高く、50mmを下回るサイズのものが豊富に揃っているからです。
小さいのにロングキャストが利きますし、表層からディープレンジと、さまざまなタナをトレースすることができます。
またロッドワークを駆使して、トゥイッチやジャークにもレスポンスよくアクションしてくれるのが強みなのです。
もうひとつトラウト用シンキングミノーのメリットを挙げるとすれば、カラーバリエーションが豊富なところでしょうか。
ピンク系やチャート系が、シルバーやゴールドと混ざり合った配色が多く、それらを好むメッキに絶大な効果があるからです。
7月は、メッキがまだ小さいので、40mm前後のトラウト用シンキングミノーの中から、複数種類のカラーを選んで釣り場へ持参しましょう。

スミス(SMITH LTD) ルアー D-コンタクト 4.5g 50mm #20 チャート
根掛かりが多発しそうなメッキ釣り場でおすすめのルアーはこちら!
メッキ釣りでは、サーフに点在するシモリや崩れテトラ、河川の河口域にあるカバー・ストラクチャーも見逃せません。
そういう釣り場は、水中に何が沈んでいるが分かりにくいので、シンキング系のルアーだとすぐに引っ掛かってしまいます。
そこでおすすめなのが、水面に浮く小型のポッパーです。
50mm前後のサイズにしてロングキャスト、着水したら水飛沫とポップ音を撒き散らしてください。
チヌ・キビレ・シーバスなどとポイントが重なるので、メッキ狙いなのに他の魚が数多く釣れてしまうケースも。
それはそれで楽しいので、積極的にポッパーをキャストし続けてください
サーフに隣接する磯場でポッパーをキャストしていたら、アオリイカにパンチされたことがありました。
すっほ抜けて釣り上げることはできませんでしたが、もしかするとアオリイカもメッキを狙っていたのかもしれません。

ダイワ(DAIWA) シルバーウルフ チニングバグ 55F
メッキを釣るのにおすすめのタックルを選んでみた!
ルアーをキャストしてメッキを釣るのに適している、おすすめのタックルをご紹介しましょう。
ロッドは、柔らかくてよく曲がるスピニングロッドがマッチします。
リールは、2000番サイズ以上のスピニングリールなら、ライトラインを駆使して操れるでしょう。

シマノ(SHIMANO) 22 ソアレ SS S76UL-S
シマノからリリースされているライトソルトウォーターゲーム用スピニングロッド・ソアレSSシリーズの中から、S76UL-Sを選んでみました。
全長は2.29mと、結構長めブランクスに設計されているのが特徴です。
継数は2本で、仕舞寸法は117.2cmにまで縮まります。
ウエイトは64gと軽めですから、長い時間振り続けても疲れを感じずに済むでしょう。
ブランクスの先径は、0.8mmと細めです。
適合するルアーウェイトは、0.5gから5gまで。
適合するラインは、PEラインなら0.1号から0.4号まで、モノフィラメントラインなら1lbから3lbまでです。
ブランクスのカーボン素材含有率は、83.8%になっています。
実際に手に取ってみると、長めブランクスなのにとても軽く、シャープな操作感を味わえる印象を持ちました。
グリップは細身なので、トゥイッチやジャークなどのロッドワークを繰り出しやすいのも嬉しいです。
実売価格は1万円台と、とてもリーズナブルな価格帯に収まっています。
全体的に張りがあって、美しいベンディングカーブを描いてくれるブランクスなので、メッキはもちろん、チヌやシーバスが掛かっても、じゅうぶん対処できるでしょう。
曲げたブランクスで魚を水面まで引き上げて、一度空気を吸わせたら弱まるのは時間の問題です。
ライトラインの場合は、ボトムやカバー・ストラクチャーなどに擦られないように、上手くロッド操作してください。

シマノ(SHIMANO) スピニングリール 汎用 アルテグラ 2021 C2000SHG 管釣り アジング メバリング 渓流トラウト
シマノから発売されている汎用型スピニングリール・アルテグラシリーズの中から、C2000番のハイギアモデルを選んでみました。
ギア比は6.1対1なので、ハンドル1巻きにつき82cmものラインを巻き取ることができるようになっています。
実用ドラグ力/最大ドラグ力は、2.0/3.0kgです。
ウエイトは185gと軽めで、スプール寸法は直径が43mm、ストロークが13.5mm。
ラインキャパは、モノフィラメントラインなら3lbを125m、PEラインなら0.6号を150m巻けます。
ハンドルの長さは45mmで、ボールベアリングは5個採用しています。
実際に手に取ってみると、ハンドルの巻き心地は滑らかで軽やかな印象が強いです。
ローター回転もスムーズで、フケたラインを素早く回収することが可能でしょう。
ドラグのレスポンスも良好ですから、大物が掛かっても慌てず対処してください。
実売価格は1万円台と、とてもコスパ優秀な価格帯に収まっています。
メッキの歯は、ザラザラしていてラインを傷つけてしまうケースがあります。
キャストを数回繰り返したら、ショックリーダーラインの表面を指先でチェックして、傷んでいるようならその場で結び換えてください。
FGノットや10秒ノットなど、PEラインとショックリーダーラインの結び方を練習しておくと、素早く正確に結び換えることができるでしょう。

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メッキの特徴や釣り方、おすすめのルアー&タックルをご紹介しましたが、いかがでしたか?
ルアーに猛然と飛び掛かってくるメッキの習性は、ルアーゲームのターゲットとしてバッチリ合います。
できれば日本に定着して欲しいのですが、水温が低過ぎて難しいとのこと。
ライトソルトウォーターゲームを満喫するのに欠かせない存在のメッキを、もっと釣り上げてみましょう。
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