茨城県中部の那珂川河口沖は餌木タコブームを牽引する一大ポイントで、小型主体ながらトップ10~20杯前後の釣果が続いている。
海底は石コロがある平場(根ではない)のためほぼ根掛かりがないのが特徴で、ビギナーでもストレスフリーで小づきに集中できる。
鹿島港不動丸は5月下旬にスタートして初日はトップ20杯超え、取材日もトップ10杯で平均的に乗った。
「鹿島沖のポイントは秋からなので、それまでは北寄りから那珂湊沖までを狙います」と峯岸英人船長。
基本は横流しの釣りだが、この日は潮が速く釣りづらかったため巧みな操船で糸を立ててくれて、おかげであまり苦にならずに楽しむことができた。
サイズこそ500g前後が多いが、食べたら柔らかくて最高。
今後のサイズアップにも期待がかかる。
超高級食材も釣ればたくさん食べられる!
迷ったらコレ!
峯岸英人船長に「餌木に迷ったら」と言いかけたら即座に出てきたのがコレ。
「白とレモン系を使っておけば間違いないです」とのことで、迷ったらまずはこのカラーの組み合わせを試そう。
船長の鉄板カラーはこの2色
PART1マダコ釣り場と概況編 那珂湊沖は例年並みに順調 東京湾奥はスーパー当たり年確定!?
今年も夏ダコシーズンがやってきた。
茨城県那珂湊沖、内房富津出船、相模湾東部ではいち早く開幕しているが、那珂湊沖や4月に開幕した富津沖では例年以上の釣果が記録されている。
そして6月1日には東京湾奥エリアが開幕を迎えた。
今年は事前情報でもマダコの湧きは上々とのことで大きな注目を集め、初日から2~3kg交じりで規定数のトップ20杯に達する船が多かった。
その後も釣れ続き、すでに当たり年確定と言っていいほど。
昨今では国産マダコは超が付く高級食材。
昨年末には生の天然クロマグロの価格を超えたというニュースが流れたほど、普通で考えたらなかなか手が出ない。
だけど、釣って食べるとなると話は別。
とくに今年は好調だからまさに釣り人の特権とも言える。
長期の冷凍保存も可能だから、たくさん釣れても困ることはない。
そしてその味は別格とくればそりゃ人気が出ないわけがない。
今回は茨城県エリアと東京湾エリアに焦点を当てて解説していく。
締切の関係で東京湾の実釣取材はかなわなかったが、開幕以降の状況を併せてお伝えする。
まずは釣り場の詳細から。
①茨城県那珂湊沖
茨城県中部、那珂湊と大洗に挟まれて流れる那珂川の河口沖一帯がポイントとなる。
釣り場の水深は20~30m前後で、目下は岸寄りのやや浅めにマダコが入ってきている。
このエリアへは、那珂湊~大洗港はもちろん、日立久慈~日立会瀬港、鹿島エリアからも出船している。
かつてこのエリアはマコガレイの名ポイントとして名を馳せていたが、残念ながら今はその影もない状態。
代わって台頭してきたのがマダコだ。
海底はフラットな砂地メインにこぶし大からソフトボール大くらいの石コロが多い。
根というわけではないので、餌木が引っかかっても簡単に外れ、根掛かりによるロストが少ないのが大きな魅力とも言える。
かつて、夏場にこの場所で2日間に渡って水中カメラを付けて海中の撮影を行ったことがあるが、特段マダコの生息地には見えなかった。
砂地がほとんどで石コロが点在するが、障害物といえるような場所はほとんどなかった。
ほぼ何もない場所で小づいていると、スーッとマダコがやってきて餌木に覆いかぶさる。
撮影に成功したタコはほとんどこのパターンで乗っていた。
海底にはあまりエサが多くないようだが、この場所にマダコが多く集まるのを不思議に思ったぐらいだ。
さらにマダコは真水を嫌うと言われているが、ここはまさに那珂川河口沖。
それでもこの「タコ影」の濃さは随一のポイントだからどんな秘密があるのか。
また、冬場になると沖から渡りと呼ばれる大型が入ってくることでも人気。
ときに5kgオーバーの特大級も乗ってくる。
今回、鹿島港不動丸からの出船だったが、9月までは鹿島の北側から那珂湊沖までを狙い、10月からは近場の鹿島沖が解禁となる。
昨年はこの鹿島沖で大型のフィーバーがあったのは記憶に新しい。
釣れるマダコは300~500gの小型が多く、たまに1~2kg級が交じるという感じ。
「タコは小さくてもうれしいですね。やっぱり柔らかくておいしいですからね。あまりに小さすぎてかわいそうと思ったらリリースしてあげてください。でも各自にお任せしています。」と不動丸の峯岸英人船長。
釣果はいい日にトップ20杯前後のこともあり、今期は今のところまずまずといった状況だ。
このサイズが多かった
②東京湾奥エリア
東京湾奥エリアの釣り場は、横浜~川崎~羽田沖、さらに千葉~長浦沖にかけてと広い。
主な釣り場は障害物周りで、水深は数mから深い場所で20mほど。
目下は神奈川県の金沢八景エリアから湾奥をグルリと回って千葉県の長浦港までほとんどのエリアから湾奥のマダコを狙って出船している。
今シーズンはスーパー当たり年とも言えそうな絶好調ぶり。
サイズは300~500g級が多いものの、2~3kg級は各ポイントともにストックされていたようで、開幕から良型の姿が目に付くのも今期の特徴だろう。
マダコはの寿命は1年、個体によっては2~3年ほどと言われている。
エサや環境によって生育速度は変わるが比較的成長が早い。
大型しか釣れなければ釣りきったら終わってしまう可能性があるが、小型が多い年は当然、今後成長とともにさらに面白い展開が期待できそう。
このエリアは海底はほとんどが障害物周りで、根掛かりによる餌木、オモリのロストは避けて通れない。
ところが、今年はタコが多いからかガリガリの根周りを狙わなくても乗ってくるようで、例年に比べると根掛かりによるロストが少ないと、今年釣りに行った人たちからの声が多く寄せられた。
タコが少なければそれなりにリスクを冒して根掛かり必至のポイントを狙うが、今年はそんなことをしなくても比較的平場でも乗ってくるという訳だろう。
いいときには「根掛かりする間もなくタコが乗ってくる」などと言われることもあり、タコは釣れるし、餌木のロストは少ないと、今シーズンはいいことずくめだ。
7月1日からは八景~富岡沖も開幕し釣り場は拡大。
今後の釣れ具合にもよるが、このまま年末まで狙い続ける船も多いことだろう。
今まで経験したことのない人も今年はチャンス。
ぜひ、独特の釣趣を味わってほしい。
東京湾奥は開幕日から良型交じりで絶好調
PART2タックル編 餌木やスッテでタコを惑わせる 準備万端にして挑もう!
餌木タコ釣りのタックルは各エリアとも基本的には同じだが、茨城県と東京湾奥とでは微妙に異なる。
①茨城県那珂湊沖エリア
竿は全長1.8m前後の先調子マダコ専用、テンヤタチウオ用、8:2調子前後のライトゲーム用など。
リールは小型両軸または小型電動。両軸リールはパワータイプのシングルハンドルが装着されたもので、ドラグ力が強いものが好ましい。
このエリアでは小型電動を使用する人も多く、ダイワなら200~300番、シマノなら600~1000番が好適。
ただし今の時期に限るならその中でも小型の番手の使用がおすすめだ。
道糸はPE1.5~3号。
今回取材した茨城県鹿島港・不動丸の峯岸英人船長によれば、目下は小型主体なのでより乗りが明確になる細めの道糸(1.5号)をすすめているとのこと。
「あまりゴツいタックルだと、乗りが分からないことがあります。この時期はできるだけライトなタックルをすすめています」
道糸の先には8号程度のリーダーを直結、または接続しておく。
このエリアは根掛かりがほとんどないが、リーダーを接続しないと釣れたタコが道糸に絡まりやすくなるので、短くてもいいので付けておこう。
先端には餌木タコ用のスナップを付け、餌木とオモリを装着する。
オモリは60~80号だが、場合によっては40号の使用も可。
このエリアでは横流しで釣ることが多く、向きが変わると号数を変えることもあるので各号を用意しておくといいだろう。
オモリはアピール性のあるものよりも、ノーマルなものをすすめている。
その理由は、餌木ではなくオモリに興味を持ってしまうため。
オモリに抱きついては乗りも察知しにくいし合わせても掛けられない。
餌木は3.5号のタコ餌木を2本程度。
餌木は2個よりも3個のほうがアピール力は増すが、それだけ抵抗も大きくなり乗りを察知しづらくなる。
潮が速くて釣りづらい、乗りが分からない場合は1~2個がおすすめ。
カラーはオレンジ、ピンク、黄、緑、白、黒など。
その時どきで当たりはあるものの、この中から2色選んでおけば問題ない。
自分の釣れ具合と周りの釣れ具合を見てカラーチェンジしよう。
餌木のほかタコスッテを使用してもいい。
タコスッテ2個でもいいし、餌木1個、タコスッテ1個など各種試してみよう。
今回、夏場の小型メインのタックルを紹介したが、秋以降の大型シーズンになったらワンランク強度のあるものを使用する。
②東京湾奥エリア
東京湾奥エリアもタックルの基本は茨城と同じだが、こちらは狙う水深が10m前後のことが多く、小型両軸リールを使用する。
道糸はPE3号以上と太めを。
これは狙う場所が根掛かりしやすい根周りメインであるためだ。
これに8~10号程度のリーダーを1m直結、または接続しておく。
タックルは可能なら2セット持参しておくと、トラブルがあっても対処できる。
オモリは30号が基本(船宿に確認)。
通常は小田原型だが、根掛かり対策で棒状のホゴオモリや丸型オモリを使用するのもアリ。
今シーズンはタコが多く比較的根掛かりは少ないが、オモリの予備は多めに用意しておこう。
餌木は3.5号サイズを1~2個。
カラーはこれから濁りが入る時期なので、オレンジ、ピンク、レモン、白などのアピール系が活躍する。
カラーだけでなく音の出るラトル入り、フラッシングするタイプなど、アピール系の餌木も実績が高い。
餌木は根掛かりでのロストがあるので多めに用意しておくこと。
ただし、最近の餌木はハリの部分が曲がるようになっており、根掛かりしても引っ張れば外れやすくなったものも多い。
根掛かり対策については後述するが、ロストする前提ではなく、できるだけ回収して環境にも配慮した釣りを心がけたい。
また最近ではタコスッテ1~2個で楽しむ人も増えている。
スッテは浮力がありアピール力と根掛かりしにくいという利点を持っている。
タコスッテのほか、スミイカ用のスッテ、アカイカ用の布巻きスッテなども流用できる。
タコスッテは上側だけにハリが付いた半笠仕様になっているが、イカ用は全傘の2段仕様になっている。
こちらのほうが根掛かりのリスクはあるが、使用しているハリが細いため強く引いたときにハリが曲がって外れやすくなるという利点もある。
③タコ釣りの必需品
釣ったマダコはネットに入れてオケの中に生かしておく。
一番手っ取り早いのが、百円ショップで購入できるファスナー付きの洗濯ネット。
こちらは価格も安く使い捨てでもいいが、釣れるたびにファスナーを開けてタコをつかんで入れる、というのが意外と面倒。
手には張り付かれるし、なかなかネットに入れられないなんてことも多い。
そこでおすすめなのが専用のネット。
オケにセットしておけば、あとはポトンと落とすだけというスグレモノ。
これなら時合を逃すこともないし、脱走の心配もない。
本格的に餌木タコ釣りをやるなら用意して損はないだろう。
クーラーへ収納時は大型のポリ袋などに入れてしまおう。
こうすればスミでクーラー内部を汚すこともない。
専用ネットが便利
④エサ巻きの考え方
餌木やスッテにブタバラ肉や鶏皮を巻いてもいい。
実際、釣果がいいからとこれをすすめる船宿も多いが、付けるか付けないかは自分の釣り方、ポリシー、好みで使えばいいだろう。
タコは無脊椎動物の中で最も多くの神経細胞を持っていると言われる。
飼育すれば人の見分けはつくし、腐敗したエサを与えて激怒したなんていう研究報告もあるほど。
餌木はエサや添加剤がなければ無味無臭。
それに抱き付いてきても、そのうち「これ食えないじゃん」と気付かれるはずだ。
エサが巻いてあればそれは食べ物だから抱き付きが長くなるというのは自明の理。
ただし、餌木=ルアー釣りで、「いかにエサじゃないもので騙して釣るかが面白いんじゃん」という考えの人はあえて使うこともないだろう。
抱き付き時間が短いなら、小づきや誘いで工夫して乗せようとなるわけ。
どちらが正解というわけでなく、自分のスタイルで楽しもう。
エサ巻きは各自の好き好きで
PART3実釣編 小づきの誘いが最重要 合わせは確信を持って!
①茨城県那珂湊沖
那珂湊沖での船の流し方は、風を横から受けて流す横流しが基本になる。
この流し方はヒラメ釣りも同様に、釣り座に関係なく皆平等にタコとの遭遇チャンスがあるという利点がある。
いずれの向きであっても一番重要なことは小づきだと、不動丸の峯岸船長は話す。
ちなみに、基本の釣り方は東京湾奥も同様だ。
誘いの基本 小づきでタコを誘惑
「小づきは自分で動かしているように思っても意外と動いていません」と船長。
竿を上下に動かしても、糸の張りと緩みを繰り返しているだけでは誘いにならず乗ってこない。
小づきはオモリを動かすようなイメージで底をトントンさせ餌木を踊らせる。
この上下動を竿を持つ手で感じながら小づき、コツコツしていた感触がグニュグニュとしたものに変わったらタコが覆い被さってきている合図だ。
そのまま10秒ほど小づきを続けたら、竿先を下げて合わせしろを確保してグイッと持ち上げるように合わせを入れる。
このときに重みを感じたらそのまま一定のペースで巻き上げる。
小型の場合は海面にタコがきたら一気に抜き上げるが、大型の場合は確実にすくってもらおう。
以上が餌木タコ釣りの基本動作となる。
小づきの姿勢は慣れた人は水平姿勢でもいいが、慣れない人は竿を立てた状態で行うのを船長はすすめている。
その理由は、竿を水平にしたり下に下げると仕掛けが浮き上がりやすくなるためだ。
「竿を立てておき、糸フケを作りながら小づけば仕掛けが浮きません」
小づきはしっかりと仕掛けを上下させる必要があるが、仕掛けが浮いてしまってはタコが乗ってこないし、もし乗ったとしても合わせが入れられない。
峯岸船長は船上で、「タコが乗ったと思っても小づきをやめちゃダメですよ。やめたら見切られて放しちゃいます」と頻繁にアナウンス。
いかにして餌木やスッテを本物のエサに見せるか。
動いているからこそ、タコを騙すことができるのだ。
乗りを感じても小づく手を止めないこと
バラシの理由 必ず合わせを!
しっかり小づいてしっかり抱かせ、しっかりと合わせを入れればバラす確率は低くなる。
バラシが多くなるのは合わせ不足で乗せたとき。
「あれ、いそうだな~、どうかなあ」と自信がなく、合わせを入れずに聞き上げてみたら重みを感じたのでそのまま巻き上げたらバレた。
これはタコが餌木に抱きついただけの可能性が高く、つまりハリに掛かっていない状態で巻き上げてしまったために外れてしまうというもの。
竿を持ち上げたときに、「あっ、タコがいる」と思ったら、そのままゆっくり下げて仕掛けを着底させて、もう一度小づきを入れてしっかり抱かせてから合わせを入れる。
もし、合わせを入れずに巻き上げて、すぐに外れてしまったら素早く着底させる。
こうすると再び乗ってくることも多い。
「小さいタコが多いので大きな合わせは必要ないですが、合わせは確実にして乗ったのを確認してから巻いてください」
乗りを確信して釣れば楽しさ倍増
横流しの釣り
船の真横(右舷、左舷)から風を受けて流す方法で、自分の正面から風を受けると、糸が前方に出ていく。
逆側は船下に糸が入り込む。
糸が船下に入り込む側が新しい手付かずの場所に先に入っていくことから有利となる。
ただし、マダコ釣りの場合は後から入る側ばかりに乗るということもあり、一概に言えないところが面白い。
船下に道糸が入り込む場合は、風が強かったり潮の流れが速いとかなり釣りづらくなることもある。
船下に入り込んで小づきづらくなるのだ。
かといって糸を出してしまっては仕掛けが斜めになりすぎて乗りを察知できなくなる。
やりにくくなったら一度上げて、軽く前方にキャストしてやり直そう。
また、オモリを重くしてできるだけ真っすぐになるようにしてもいい。
さらに船下に入り込む側で乗せた場合、海面近くなるとタコが船下に張り付いてしまう可能性がある。
このため、船ベリに体を預けて身を大きく乗り出し、竿を前方に突き出すようにしてフィニッシュを。
逆に道糸が前方にいく場合は、仕掛けの投入は船下に落とすだけ。
小づきは船下に入り込むよりはやりやすいが、あまりに前方に出てしまうと乗りが分からなくなる。
こちらもある程度出てしまったら回収、再投入を。
当日の状況 水温上昇でさらに期待
今年の上半期の茨城県は強風に泣かされ、一日おきにしか出船できないということも多かった。
そんな合間の一日となった5月27日に取材にうかがった。
不動丸が出船開始した5月22日はトップ20杯超えを記録。
その後水温が15度台まで下がってやや落ちたもののまずまずの乗りが続く。
当日はダイワフィールドテスターの北本茂照さんも同船。
餌木タコ専用のメタリアエギタコに超小型電動リール、極鋭ライトゲームに小型両軸を組み合わせていた。
餌木はグレートマダクの黒と黄色。最近はこの組み合わせが気に入っていると言う。
鹿島港から那珂湊沖へは航程1時間半ほどかかるので、早めに受付(開始は4時)を済ませておきたい。
釣り場へ到着すると地元の船が5隻ほどすでに開始している。
思っていたよりもかなり岸寄りだ。
水深は20~25mほどで、これより沖の30mの場所にはタコはあまりいないようだ。
「水温が15度台まで下がっちゃった」と峯岸船長。
開始から5分ほどで左舷で最初の1杯が上がった。続いて右舷胴の間で1kg級とまずまずのサイズ。
「これタコいるよ」と北本さん。
小づきを継続してから合わせを入れて500~600g級を上げた。
風と潮の具合から横流しでは釣りづらく、スパンカーを立てての釣りとなったが、釣り座に関係なくポツポツの展開。
開始1時間後にはレンタルの初挑戦者もマダコと初対面を果たした。
「乗りはそんなによくないから、乗りの感触を逃すと厳しくなるね」と言う北本さんだったが、それを逃さずにコンスタントに乗せる。
このエリアでは道糸はPE3号を使う人が多いが、北本さんは1.5号。
これも乗りの感触を逃さない理由の一つのようだ。
中盤からは横流しの釣りに変更する。
皆さんが顔を見たところで筆者も参戦。
今回はスミイカ用スッテの2個付けで挑むことに。
フワフワッとスッテを上下させストップ、オモリをトントンストップを繰り返すが、予想に反して根掛かりが多い。
その原因はすぐに見付かった。スッテがイカ用の全笠タイプで、横流しなので引きずるような感じで石コロに引っかかるのだ。
北本さんは全く根掛かりしないと言うので、それで間違いないのだろう。
最初の1杯をバラしたところで意地でもこの仕掛けで釣るとなり、1時間後にようやく顔を見ることに。
その間に多い人は5杯以上釣っていた。
その後はグレートマダクとタコスッテの組み合わせにチェンジ。
こちらは引っかかることさえなく、実にストレスフリー。
この組み合わせで3杯追加することができた。
こうして、ラストまでポツポツ乗り続きトップは10杯、北本さんは9杯とまずまず楽しめる日となった。
「これから水温が17度くらいまで上がると活性も上がります」と峯岸船長。
今年も年末まで楽しみだ。
ダイワフィールドテスターの北本茂照さんは一日中同じカラーの餌木で通して9杯ゲット
②東京湾奥エリア 左右で変わる釣り方
東京湾奥では障害物周り、沖の根周りなどガリガリの根の周辺での釣りがメインとなる。
今年はタコが多く比較的根掛かりが少ないとは言われているが、やはり根掛かり対策が釣果に直結する。
釣り方の基本は根掛かりを防ぐために真下か軽く前方に投下する。
猛者になると「根掛かり上等!」とキャストして広く探る人もいるが、こういった場合は餌木を1個付け、スッテを1個付けなど根掛かりしにくい仕掛けを使うといい。
釣り方の基本は前項で解説した小づきの釣りだが、常に根掛かりに注意しながら行う。
タコスッテに乗ってきた
根掛かり回避策 着底したままにしない
オモリが着底したとき、糸がフケたままにすると根の中にオモリが入り込んで根掛かりすることが多い。
これを回避するためには、着底と同時にサミングして糸の出を止めて、一度持ち上げてからそっと落としていく。
小づきの基本はオモリを海底に着けたまま行うが、たまにオモリを完全に底から切って再度着底させてやる。
着けっぱなしにすると、船が動くと糸は斜めになり、より根掛かりしやすくなってしまう。
ガリッと入りそうになったらスーッと持ち上げてやると根掛かり前に離すことができる。
あまりにガリガリする場合は、オモリを持ち上げてトントンする小づきも試してみよう。
これだと確実に仕掛けを動かせ、さらに底を確認しながら小づくことができる。
いずれの場合もちょっとやりにくいな、糸の向きが斜めになっちゃったな、と思ったら回収して入れ直そう。
どうしても根がキツい場所では根と乗りを勘違いしがちだが、おかしいと思って自信がなければそっと竿を持ち上げてみる。全く動かなければ根だし、生体反応があればタコの可能性が高い。
タコだと思ったら一度下ろしてから合わせを入れる。
もし、それでも迷うようだったら合わせを入れてみる。
それでガッツリと根掛かりしてしまうことがあるかもしれないが、みすみすタコを逃すよりはマシと考えよう。
根掛かりの対処 いきなり引っ張らない
根掛かりした!と思ったらいきなり引っ張らないこと。
簡単に外れる可能性があったのにガッツリとハマりこんでしまうからだ。
根掛かりしたと思ったら、まず、リールのクラッチを切りテンションを抜いてみる。
それからシュッと引っ張ると簡単に外せることがある。
1回でダメなら張る、緩めるを繰り返してみる。
さらに上下の2方向だけでなく、前後、左右、斜めと方向を変えてやることでスポッと抜けることがあるので試してみよう。
それでも外れないとき、糸の方向が真下や前方だったらドラグを締めて竿と糸の向きを真っすぐにして竿を持ち上げて引っ張って外す。
もし、糸が船下に入っている場合はこの方法だと竿を折ってしまう可能性がある。
道糸を根切り棒に巻いて引っ張って切る。
このとき、道糸は絶対に手に巻き付けないこと。
自分で対処できないときは仲乗りさんがいれば頼んでみよう。
また、根掛かりが外れたけどなんだか重たい、ということもある。
タコが乗ってから海底にへばり着いたり巣穴に潜っていたという場合だ。
重かったら道糸を緩めないように巻いてこよう。
当たり年は確定 !? 予想どおりの滑り出し
今年の東京湾奥は6月1日に開幕。
日曜日ということもあって、各船とも満員御礼の大賑わいでまさにお祭りの様相だ。
「どこにでもタコがいました。私でも20杯釣れました」とは初日に東京湾奥千住大橋の入舟から乗船した、本誌の高橋恵子女史。
東京湾奥中の数多くの船が出船しているにもかかわらず、周辺には他船がおらず1隻で狙うというシーンも多かったようで、つまりどこにでもタコがいるという証拠だ。
後半は羽田沖周辺に船が集まったようだが、いずれの船も大成果を上げた。
以後、多少の上下はあるものの連日のようにトップは規定の20杯に達する乗りっぷりを見せている。
さらに、サイズも大中小交じりという理想的な展開。
そして前述したが、乗りがいいことで餌木のロストが少ないということがダブルでメリットとなっている。
実釣にいった人に聞けば、「1組だけ」とか「全くロストなし」という人もいて、とにかくいいことずくめだ。
史上最高の年となるのか。
目下の状況なら歴史的な年と刻まれるかもしれない。
それもあって、未経験の人も今年は始めるのに最高だ。
根掛かりの心配が少ないからお気に入りの餌木を使える
船宿information
茨城県鹿島港 不動丸
0299・95・6725
▼備考=予約乗合、ほかマダイ、フグ、ルアーへも
釣り船予約サイト「釣割」のスタッフがオススメする釣り船はこちら!
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隔週刊つり情報(2025年7月1号)※無断複製・転載禁止



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