レビュー

自分を大切にできる人は幸せになれる――著者のメッセージは明快だ。毎日の生活の中では、落ち込むことや不安なこと、心配なことも多い。

人間関係も面倒なことばかりだ。そんなもやもやしたネガティブな気持ちが自分の中に生まれだしたら、著者のアドバイスに素直に従って、ちょっと考え方を変えてみてはどうだろうか。
たとえば本書には、こんな例が掲載されている。せっかくの休日なのに雨が降っていたとしたら、なんとなくがっかりした気持ちになるかもしれない。そこでちょっと発想を転換し、「雨で残念だなぁ」と思うのではなく、「雨だから家でゆっくり本を読める。読みたい本があったから、かえって良かった」と考えてみるのだ。

タイトルにもある「自己肯定感」とは、心理学の用語だ。自分という人間を肯定的に受け入れられる感覚のことで、自分の生き方に自信と誇りをおぼえたり、周りの人たちのために自分が役立っていると感じられたり、すばらしいことを成し遂げられると期待できたりする感覚のことである。本書を読むと、自己肯定感が人の幸せに大きく影響していることがわかるだろう。
本書は、自分の人生を前向きに明るく生きて、自己肯定感を高めるためのポジティブ・シンキングのコツをさまざまな角度から助言してくれる。「自分の価値」に気づくヒント、つまり幸せになるコツが詰まった、誰にでもおすすめできる一冊だ。

本書の要点

・「自己肯定感」とは、自分という存在をさまざまな意味で肯定的に受け入れられる感覚のことで、人間が幸せに生きるために必要なものだ。


・自己肯定感を高めるには、自分に良い暗示をかける、元気よく歩く、笑う、自分の希望や夢を口に出して言う、オーラが漂っている人のそばに行く、適度な運動をするといったことが効果的である。
・大きな目標を細分化して小さな目標を作り、着実に達成していけば、自己肯定感が育ち、大きな目標が達成できるようになる。



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