レビュー

まず、大変に読み応えのある本だった。
インタビュイー31名のうち、要約者自身が名前を知っていたのは、不勉強にも18名だったが、知っている人も知らない人も興味深く読むことができた。

多種多様なリーダーについて、一度に知ることで、リーダーの共通点や相違点についてより深い理解に至った。
序章には著者(インタビュアー)自身のキャリアやリーダー論について書かれている。それを踏まえてじっくりと読むことで、なぜ著者がそういった質問を投げかけたのか、意図がわかった。面白くてどんどんと読み進められてしまうが、個人的には時々序章に戻ることをおすすめする。
また、本書の元になったTV番組の多くは、Bloombergのウェブサイトから観ることができた。あまりに多くの動画があり、どれから観ればよいのか混乱するほどであった。そういった意味でも、これまで登場したリーダーの中から、選りすぐりの31人について、カテゴライズされた状態で知ることができる本書は、非常にわかりやすく脳内に入ってくることだろう。31名中9名が女性リーダーというのも、著者や編集者のメッセージ性を感じた。
リーダーシップをとる必要がある立場にいる人はもちろん、そうでない人にとっても、人生を生き抜くために必要なヒントが得られる一冊だ。

本書の要点

・「80歳になったときにああすれば良かったと後悔するなら、なるべくその数は減らしていきたい」。米アマゾン創業者ジェフ・ベゾスの言葉である。
・2期にわたって、アメリカ大統領首席補佐官を務めたジェイムズ・A・ベイカーは、「事前の準備を怠らなければ、結果は自ずとついてくる」という信念の下に、難局を乗り越えてきた。


・連邦最高裁判所判事を務めたルース・ベイダー・ギンズバーグは言う。「私たちが手にしている権利は、守らなければ損なわれる。そういう気持ちのない人たちの存在こそ、民主主義の最大の脅威である」と。



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