レビュー

情報社会のいま、私たちは「常時接続」の世界に生きている。休日でも仕事のことが頭から離れず、つい社用メールを開いてしまう。

SNSの反応が気になって、数分おきにスマホをチェックする――そんな人も多いのではないだろうか。
こうした生活を続けていると、疲れは蓄積する一方だ。どれだけ体を休めても、脳は動き続けている。だからこそ「休んだはずなのに、疲れがとれない」という感覚が生まれるのだ。それは、ある意味当然のことなのかもしれない。
そんな現代人に向けて、本書がすすめる休み方が「リトリート」である。リトリートとは直訳すると「転地療法」。欧米では、「日常を離れて自然の中で心身をリセットする旅」として定着している。自然の中で疲れた心と体を癒し、ありのままの自分と向き合い、活力を取り戻す――それがリトリートである。
本書の著者は、「リトリートの達人」の異名を取る豊島大輝氏だ。千葉県の温泉地でリトリート施設を運営し、さまざまなプランの提供やコンサルティングを行っている。
リトリートと聞くと、難しく考えてしまうかもしれないが、それには及ばない。
最近は「リトリートプラン」を提供する宿泊施設も増えているし、遠方に行かずとも、リトリート効果を実感できる方法もたくさんある。場所や形式にこだわらず、リトリートの真の目的さえ理解していれば、どこでも実践可能なのがリトリートの醍醐味でもある。
まずは要約を読んで、その一端に触れてみよう。きっとすぐに試してみたくなるはずだ。

本書の要点

・著者は「リトリート」を、「人がヒトに戻る旅」と定義する。社会的な鎧を脱いで、自然の中でまっさらな自分を見つけるための旅である。
・リトリート初心者は、ホテルや施設が提供するリトリートパッケージを利用するとスムーズだ。
・リトリートの真の目的は「新しい自分」「ありのままの自分」に出会うことである。自然の中で過ごすことが基本だが、必ずしも宿泊を伴う必要はない。日帰りで自然を満喫したり、日常の中でプチ・リトリートを取り入れることでも、十分な効果が得られる。



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