フジテレビの第三者委員会が認定した中居正広氏(52=写真)の「性暴力」で思い出されるのが、2017年に発覚した米ハリウッドの大物映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン受刑者(73)による性的暴行事件だ。
「ワインスタイン受刑者は『ハリウッドの帝王』と称されるほど映画界に絶大な影響力を持っていましたが、女優らに対する長きにわたる性暴力、そして隠蔽工作をしていたことをすっぱ抜かれ、被害女性が声を上げる《#MeToo》運動が広がる契機になりました。
中居氏は大物映画プロデューサーというわけじゃないが、「構図は似ていますよね」とスポーツ紙芸能担当デスクはこう続ける。
「中居さんは国民的人気を誇ったSMAPの元リーダーというトップアイドルで、ほかの多くの芸能界、スポーツ界の大物に人脈がある、番組に絶大な影響力を持つMCだったわけです。第三者委の調査報告書にもありましたが、フジテレビの編成部長にまで上り詰めた人物を“パシリ扱い”している姿を目撃した周囲が、《この人に逆らったら仕事ができなくなる》などと恐怖を覚えるのは当然です。それは被害に遭った元フジ女性アナのAさんだけに限らないでしょう。そもそもテレビ局の編成部長自体が、番組の存続を左右できる“権力者”ですからね」
第2、第3の告発が続く恐怖
入社間もない女性アナやスタッフ、並の芸能人にとって中居氏は、レベルは違うとはいえ、ワインスタイン受刑者のような逆らいようのない“帝王”だったことは容易に想像がつく。
「“ワインスタイン事件”の時は、世界中に《#MeToo》運動が拡大し、性暴力、セクハラに対する世の中の認識はより厳しいものになりましたが、日本のテレビ界、芸能界、特にフジテレビではその教訓がまったく生かされなかったとも言えます。いまフジの幹部連中が恐れているのが、第2、第3の“告発”があるんじゃないかということ。第三者委だって、フジを辞めた元社員や、元タレントまで、すべてヒアリングしたわけじゃありませんから。第三者委の調査報告を機に、日本版の『#MeToo』運動が再燃すれば、果たして他局も無傷でいられるかどうか。可能性はゼロじゃありません」(在京キー局プロデューサー)
フジ再生に向けた矢先に《#MeToo》運動が盛り上がっていけば、スポンサー離れは続く可能性が高い。中居氏と24年当時のフジの編成部長は、Aさんが退社した際、ショートメールで《ひと段落ついた感じかな。色々たすかったよ》《例の問題に関しては、ひと段落かなと思います。
◇ ◇ ◇
反町理氏のセクハラ、パワハラ問題について詳しく知りたい人は、下にある■関連記事【もっと読む】【併せて読む】は必読です!