ギリギリセーフとなりそうだ。オンラインカジノで賭博をしたとして、大阪府警保安課は10日、プロ野球オリックス投手の山岡泰輔(29)を単純賭博容疑で書類送検した。

府警は起訴を求めない処分意見を付けた。


 山岡投手は2023年2月、宮崎市の宿泊施設で自身のスマホから海外のオンラインカジノ「GGpoker」にアクセスし、口座に2万7380円を振り込み、ポーカーゲームをしていた。


 今年2月下旬、球団職員から大阪市内の警察署に「選手がオンラインカジノをやっていた。本人を連れて相談に行く」と連絡があり、不拘束で事情聴取を行っていた。


 調べに対し、山岡投手は「21年の9月ごろから2年間で約300万円をオンラインカジノに費やした。サイトには日本語で『違法ではない』とあり、SNSに動画が上がっていたことから合法だと思っていた」と説明した。


 その後のNPBの調査で、7球団15選手がオンラインカジノの利用を自主申告し、1人当たり10万~300万円の制裁金が科されたが、実名を公表され活動自粛を命じられたのは山岡投手だけだった。


■山岡投手は自首扱い」


 今月3日には、吉本興業のお笑い芸人6人が同じ単純賭博容疑で書類送検され、その際、警視庁は起訴を求める「厳重処分」を付けている。


 6人の中には会社から給料を前借りして大金をつぎ込んだり、数千万円の借金を抱え、ギャンブル依存症を自覚する芸人もいた。片や「厳重処分」となり、一方は「起訴を求めない」としているが、お笑い芸人とプロ野球選手、何が「明暗」を分けたのか。


「捜査機関が認知する前に球団を通じて本人から申告があったので、山岡投手は『自首扱い』です。カジノで賭けた金額のうち、裏付けが取れたのは2万7380円です。

本人の違法性の認識や期間、賭け金などの捜査結果を踏まえ、総合的に判断しました」(捜査関係者)


 厳重処分同様、警察が起訴を求めない処分意見を付けることは珍しいことではないというが、なぜ明らかにしたのか。


「プロ野球選手がオンラインカジノで賭けをしていたことが発覚し、世間やメディアの関心が高く、影響を及ぼすという事情があったから。ただし、単に自首したからとか、この程度の金額だったら起訴されないというわけではなく、ケース・バイ・ケースです。あくまで今回のケースに関しては起訴を求めないということです」(捜査事情通)


 山岡投手も胸をなで下ろしていることだろう。


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