フジテレビ系の朝の情報番組が、「めざまし8」から「サン!シャイン」に替わって3週間がたつが、早くもリニューアルは大失敗という声が多い。


「ライバル番組の人気のコーナーやスタイルを寄せ集めて詰め込んだだけなので、番組構成も出演者もスタジオセットもバラバラ、グチャグチャです」(テレビ情報誌編集デスク)


 テレビ朝日系の「モーニングショー」からは時事ネタなどのパネル解説や視聴者からのLINE投稿、日本テレビ系「ZIP!」からはタレントのキャスター起用などの手法をパクったが、パネル解説は底が浅く、プレゼンターのアナウンサーの言い間違えが目立ち、タレントキャスターは致命的な人選ミスを犯してしまった。

武田鉄矢だ。


 火曜と水曜に出演しているのだが、庶民の留飲を下げるような鋭い批判も、年相応の達観もなく、「いやあ、私ら年配にはよくわからないのですが」と昭和のおやじを演じて得意になっているだけ。時には、昭和を振り返りながら涙を流したりする。風体といい、朝からうっとうしい。



秋に大幅改編は必至

 8時14分スタートという奇策も通じなかった。


 同時間帯で世帯視聴率トップの前番組「めざましテレビ」(フジ系)の放送を14分延長して、「サン!シャイン」に人気を引き継ごうとしたが、まったく効果はなかった。


「民放は朝8時にNHK朝ドラに視聴者をドッともっていかれ、朝ドラ終わりの8時15分から少しずつ戻ってくるのですが、フジからは行きっぱなしか、そのまま『モーニングショー』や『ZIP!』に流れてしまうんです」(民放ワイドショー関係者)


 たとえば、4月16日で見ると、7時55分までは「めざましテレビ」が視聴率トップだが、8時に朝ドラと逆転し、8時15分以降は「モーニングショー」が圧勝、「サン!シャイン」は2%台まで落ちて、定位置の情報番組最下位になってしまった。8時14分スタートは「モーニングショー」に追いつく狙いでもあったのだが、ひとっ叩きで退けられてしまった。


「秋に大幅改編は必至。まずは武田鉄矢の交代ですね。フジテレビは6月の株主総会で役員のほとんどが入れ替わり、それを受けた7月の管理職人事でプロデューサー、チーフディレクターもかなり異動になるでしょうから、多くの番組が今のまま続くとは思えません。ましてやボロボロの『サン!シャイン』はねえ……」(前出の編集デスク)


 ことによったら打ち切りが検討されるかもしれない。


 (コラムニスト・海原かみな)


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