「宮迫ですっ!」
このギャグをMLBで見ることになろうとは、よもや大谷翔平選手(30)も思わなかっただろう。5月8日(日本時間9日)、アリゾナ・ダイヤモンドバックスの本拠地であるチェイス・フィールドでロサンゼルス・ドジャースとの試合が行われ、ドジャースは大谷選手が「1番・DH」で出場、山本由伸投手(26)が先発マウンドに上がった。
「ジャパニーズ・コメディアン! ヒロユキ・ミヤサコ!」のアナウンスとともに、ダイヤモンドバックスのキャップをかぶって登場した宮迫は、冒頭のギャグを行ってから投球。その様子を、獅子舞を被ったたむらけんじ(52)がグラウンド脇から見守るというシュールな光景が繰り広げられた。
「MLBの始球式は、チャリティーイベントやオークションを通じて、その権利が販売されることがあります。今回は、ファッション通販サイト『ロコンド』の田中裕輔社長(44)がその権利を持っていて、懇意にしている宮迫が投げたら面白いだろうと思って依頼したようです」(スポーツ紙記者)
田中社長は11日までに、同社のYouTubeチャンネルで「一番宣伝効果高く、かつ宣伝だけじゃなくいわゆるエンターテインメントとしても面白くしてもらえる人が誰かなと考えた時、真っ先に思いついたのが宮迫さんでした」と依頼した理由を語った。
■ユーチューバーもオムライス店も格闘家も中途半端
そんな田中社長の思いは、はたして観客や視聴者に届いたのだろうか。SNSには、その人選に対して 《MLBや選手に対する敬意に欠けている》 《野球に関心のない人物に頼む理由がわからない》といった意見が目立ち、宮迫についても《誰がこれを面白いと感じるのか》《これを観て批判的な気持ちになる人の方が多いと思う》といった声が多かった。
ただ、あくまで宮迫の立場に立ってみると、「彼にとって今回の出来事は、非常に大きな意味を持つ」といった意見も少なくないのだ。
「地上波への本格復帰の足がかりになると考えるテレビ業界関係者もいます。宮迫さんは6年前の“闇営業”のイメージがまだ強く、昨年はテレ玉の深夜番組で5年半ぶりに地上波に出演しましたが、完全復活には至っていません。MLBで始球式をやって、間接的とはいえ、大谷選手や山本選手と同じフィールドに立ったということはイメージ回復にもつながると思います」(バラエティー番組関係者)
地上波から離れ、YouTubeをメーンに活動するようになって久しい宮迫だが、焼肉店などいろいろ手を伸ばしているものの、いずれもうまくいっているという話は聞こえてこない。2023年にオープンし、宮迫が監修していた東京・渋谷のオムライス専門店「オムサコライス」の閉店も先日発表された。
「宮迫さんは今年2月に格闘技にも挑戦して話題になりましたが、そのどれもが中途半端で終わってしまった印象です。彼はユーチューバーなってから、動画企画のためもあるのでしょうが、あらゆるジャンルに手を出していますが、モチベーションが持続していないようです。これでは、周りはついてきません。彼は人気芸人だった時代も『本当は役者になりたかった』と俳優に挑戦。それも中途半端に終わりました。長年、お世話になったバラエティーのスタッフを大事にしてこなかったせいもあり、救いの手もそろそろ限界という話もあります」(同)
闇営業問題から6年経ち、タイミングも条件も整いつつあるとはいえ、宮迫の迷走はまだしばらく続きそうだ。
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