【芸能界クロスロード】


 19日の一部スポーツ紙の1面に載った「永野芽郁 大河辞退」の大見出しがひときわ目を引いた。


 前日は日曜日、盛りだくさんだったスポーツイベントを退け永野の話が大きなニュースとして扱われた。

放送関係者によれば、「来年の大河“豊臣兄弟!”は6月にも撮影が始まる。NHKも宣伝のためメディアを撮影現場に招けば迷惑をかけることも予想され、大河サイドも頭を悩ませていた」ところに永野側から辞退を申し入れ。NHKもすんなり受理したという。


 また、ニッポン放送もパーソナリティーを務める「永野芽郁のオールナイトニッポンX」の出演辞退を受け、あっさり番組打ち切りを決めた。7回出演しただけとはいえ、ラジオの対応の速さは驚くが、永野側に対する不信感ともとれる。


 4月末に「週刊文春」で第1弾が報じられた永野と田中圭の不倫疑惑。第2弾では永野と田中のLINEのやりとりまで掲載された。それでも2人はかたくなに否定を貫いているが、信じる人は少ない。実際、永野をCMに起用しているクライアントからは出演動画や画像の削除が続出している。


「否定するなら根拠になるものを示さないと納得しない。現状では不倫は事実と認めているようなものです」(広告関係者)


 現時点では企業から契約解除や違約金の請求などは起きていないようだが、今後の永野の言動次第で対応は変わってくる。


 問題は女優としての今後。

16日に行われた永野主演の「かくかくしかじか」の舞台挨拶。すでに前売り券は完売しておりドタキャンできない状況の中、取った策はマスコミを排除することだった。


 過去、スキャンダルの渦中にある俳優が公の場に立つ場合、「私的な質問はNG」とすることが多いが、永野は前代未聞のメディアの締め出し。当然、反発するメディアもいる。「大河辞退」報道の大きな扱いも案外、メディアの仕返しかもしれない。


 俳優同士の不倫報道の段階では扱うことのなかった情報番組やニュースも大河とラジオ番組の辞退は報道。不倫報道はさらに拡散している。


「たかが不倫」と面白おかしく見ていた昭和の常識はもう通用しない。


「犯罪でもないし、誰に迷惑をかけるわけでもないのに世間の目は厳しい。この世間の反応を見てクライアントが敏感に反応すればメディアも大きく報道する」(芸能関係者)


 永野側にとっては悪循環。人気の源だった清純派のイメージは逆に足かせとなった。通例では「謹慎・休業」が常套手段だが、すでに3年先までほぼスケジュールは決まっているといわれる永野。

大河とラジオは先手を打つように辞退したが、今のところ謹慎の発表はない。


「謹慎すれば不倫を認めたことになるし、謹慎する必要もない。今の永野の実力、人気なら黙っていても仕事は来る。どんなオファーが来るのか、それとも途絶えるのか? 反応を見るほうが得策」(前出の芸能関係者)


 渦中にある永野の主演映画は公開から3日間で新作の中では「ミッション:インポッシブル」が2位、「かくかくしかじか」は4位とまずまずの出足。「不倫騒動がいい宣伝になった」と揶揄する声もあるが、人気の高い永野が不倫でファン離れが起きるのか、それとも離れないのか。興行成績が今後の女優生命のカギを握る?


(二田一比古/ジャーナリスト)


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